お茶の葉11:後発酵茶(黒茶)の種類

おはようございます。
昨日まで1℃前後の冷え込みと比べれば今日はまだマシで、今日からしばらくは朝の冷え込みは弱まりそう。
1週間以上お茶に触れてきたのもあって、あったまるために今日はミルクパンでミルクを加えてアッサムにシナモンを加えたチャイのお茶とちょっとはちみつを入れて飲んでみたがやはり美味しい。

さて今日はチャノキの葉っぱ(及び茎)を発酵の程度によって大きく4つに分かれる中でそれぞれを掘り下げていきたい。

  1. 不発酵茶(緑茶)

  2. 半発酵茶(中国茶の白茶、黄茶、青茶)

  3. 発酵茶(紅茶)

  4. 後発酵茶(黒茶)

今日は最後の後発酵茶(黒茶)を見ていく。

後発酵茶

後発酵茶は黒茶とも呼ばれ、烏龍茶や紅茶における酸化酵素による発酵とは異なり、微生物によって発酵させたお茶。渥堆と呼ばれる、積み上げた茶葉に水を撒いて空気中の常在菌(微生物)を集め、温度管理しながら発酵させる工程を経て作られる。この渥堆のやり方(茶葉を積む高さ、温度、発酵時間など)も産地によって異なるが、酸化酵素、水分、熱、微生物などの要素が関わる複雑な発酵となっていることが黒茶の幅広い個性に繋がっている。

摘まれた茶葉は、まず加熱して酸化を止める。次に茶葉を揉みほぐして乾燥。その後、蒸して乾燥させ、乾燥したら微生物発酵をします。この微生物発酵は大きく分けて「カビだけの発酵」「乳酸菌だけの発酵」「カビと乳酸菌の発酵」の3種類ある。最後にまた乾燥させてようやく完成する。
また、プーアル茶とひと口に言っても製造方法によって「生茶」と「熟茶」の2つに分けられる。生茶も熟茶も緑茶を酸化発酵させて製造する点では同じで、時間をかけて自然に発酵させるものを生茶、コウジカビで人工的に発酵させるものを熟茶と呼ばれ、コンビニなどで販売されているプーアル茶はほぼ全てが熟茶。
黒茶は長期保存することで発酵が進み、味の変化を楽しむことができるため、40年物のヴィンテージ品も存在し、当然高値で取引される。

あまり渋くならないので、マグカップに直接茶葉とお湯を注いで、さし湯しながら楽しめます。独特の香りが気になる場合には臭みを抜くために、一煎目は飲まずにさっと湯通しして捨てる(洗茶)と飲みやすくなる。

黒茶として最も有名なのはプーアール茶だが、その他六堡茶(ろっぽちゃ)タイ北部のそのまま食べるミヤン、日本でも高知の碁石茶、徳島の阿波番茶、富山県のバタバタ茶、愛媛県の石鎚黒茶などがある。
これらをこの機会に細かく見ていこう。

雲南普洱茶(うんなんプーアルちゃ)

原産地は中国雲南省で、麹菌を使って作られたお茶。その歴史は古く、2000年以上前から作られており、初めて歴史書に出てきたのは唐の時代(618〜907年まで、日本では奈良・平安時代)だとか。色は烏龍茶に近く、それに加えてほんのり土のような香りがするのと、苦味があるので苦手な人もいますが、1度飲むとクセになる人が多いのがプアール茶の特徴。
雲南省南部の普洱県がお茶の集散地であったために「普洱に集められたお茶」はこの名で呼ばれるようになった。そのため、一口に「普洱茶」と言っても、製造方法が異なる熟茶や生茶、形状が異なる餅茶や散茶などさまざま。

六堡茶(ろっぽちゃ)

黒茶の中でもプーアル茶と並び歴史ある名茶で、「陳香」という熟成した香りが特徴的。赤みを帯びた透明感のある水色は「中国紅」とも呼ばれる。主に広東、広西エリアや香港、マカオで親しまれている。

ミヤン

乳酸菌で発酵させて作るタイ北部の伝統的なお茶です。
ミヤンは「食べるお茶」と呼ばれており、その名の通り、飲むのではなく食べる。ミヤンの木から摘み取った茶葉を加熱し、壺に入れて3ヶ月から1年間もかけて発酵させう。味は酸味がと苦味が強く、基本的には発酵した茶葉をそのまま口に入れて噛んで楽しみますが、生姜などの薬味と一緒に食べることもあるそうです。最近では北部でも都会の方では食べる人が減少していて、存在自体を知らない人も多いそう。

碁石茶

高知県大豊町で作られてるお茶で、400年以上の歴史がある。かつては特産物として生産されており、当時貴重だった塩と物々交換に使われるような高級品だった。碁石茶は摘採した茶葉の酸化を止めた後にカビをつけて発酵させ、さらにその後乳酸菌で再度発酵させて作るお茶。乳酸菌が多く含まれているので便秘改善効果などが期待されおり、健康思考の人から特に注目されています。後発酵茶の中では酸味が少なく、赤ワインに似た味がします。

阿波番茶

徳島県那賀郡や勝浦郡で作られています。
阿波番茶の歴史は古く、空海が日本にお茶の文化を持ち帰った際に伝えたのが起源とされている。茶葉が柔らかいと製造段階で溶けてしまうので、一番茶を摘まずに夏まで成長させて、あえて硬くなった茶葉を使うのが特徴。乳酸菌の発酵で作られており、味は酸味があるもののカテキンやカフェインが少ないので苦味がなくすっきりしている。

バタバタ茶

富山県下新川郡朝日町という限られた地域で生産されている、カビの発酵で作るお茶。
バタバタ茶は、淹れたお茶を泡立てて飲むのが特徴。泡立てる時に茶筅をバタバタと振ることからバタバタ茶と呼ばれるようになったとか。どくだみ茶のようなクセのある味ですが、泡立てることでまろやかな味わいになります。飲む時に少し塩を入れるのが通の飲み方だそう。

石鎚黒茶

愛媛県西条市で生産されている、カビと乳酸菌の発酵で作るお茶。
一時は製造者が一軒だけになり、技術の継承が途切れそうになったことがあったがそこから復活、さらには国の無形民俗文化財にも登録されたことから「幻のお茶」「奇跡のお茶」とも呼ばれている。ほのかに酸味があるもののクセが少なく、香りも爽やかで飲みやすい。

*上記の情報は以下のリンクからまとめています。

プーアール茶しか知らなかったけど他にも種類があり、日本でも作られていることは正直意外だった。プーアール茶はスモークされた感じあって好きなので、酸味が少ない碁石茶や奇跡のお茶石鎚黒茶は飲んでみたい。


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。

皆様も、良い一日を。

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