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うさぎ歳時記  【シロクマ文芸部】

みなさん、こんばんは。
シロクマ文芸部の今週のお題は「十二月」から始まる創作です。小牧部長、どうぞよろしくお願い致します‼️

『うさぎ歳時記』

12月は「跳び兎」。
一年で兎が最も忙しいのがこの時期なのだ。
兎は月の使者で多産の象徴。
そのことから月の運行に影響を受ける女性たちの守護者となった。
家を守る女性たちが忙しい年の瀬に寒さから守られるように。
子を宿した妊婦が少しでも負担がなくなるように。
兎はぴょんぴょんと跳びまわって、加護を授けるのだ。

もう、12 月‼️
やれやれ、今年も忙しい。。。
師走よりもいにしえの昔から。
見上げた夜の月に兎の姿が見あたられなければ、きっと神兎が跳びまわっているのだ、と温かい目で月を眺めてほしい。

〈了〉

兎の神話や説話は数多く存在し、そこから文様化され、現代まで伝えられたものも身近で見られます。
そこで、「歳時記」を・・・。

一月/酒酔い兎
 ・・・新年で飲めや、歌えや、めでたくも
二月/眠り兎
 ・・・まだまだ春浅き、勤めの前にひと眠り
三月/夫婦兎(めおとうさぎ)
 ・・・恋の時期、夫婦兎の睦まじさ
四月/親子兎
 ・・・新たな命を育む父母兎
五月/花兎(はなうさぎ)
 ・・・花芽吹く山野に、いきいきと命を謳う
六月/露葎兎(つゆむぐらうさぎ)
 ・・・水の恵みに身をひそめ、一家そろってじっと待つ
七月/麦兎
 ・・・夏の実りを言祝ぐ麦兎
八月/波兎
 ・・・涼しげに波間を軽々と跳ぶ兎は、困難をも乗り越える
九月/月兎(搗き兎)
 ・・・満つ月で兎は神の霊薬を搗いている
十月/踊り兎
 ・・・後の月も愛でながら、兎もついに踊りだす
十一月/拝み兎
 ・・・蓄え兎が今年も豊穣に感謝する
十二月/跳び兎
 ・・・一年の最後に大仕事

というわけで、『うさぎ歳時記』でした。
他の動植物での歳時記もできそうですね♡

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