サービス!☆令和版 誕生日別 和のお守り文様 8月26日<毘沙門亀甲>
令和版 誕生日別 和のお守り文様
令和の日本では西洋の文化が定着し、日本人特有の寛容さから異文化の祝い事なども生活の一部となり、それが当たり前のこととなっております。
それゆえに我が国特有の文化や文様が思い返されることが少なくなりました。
しかしちょっと考えてみてください。
さまざまにアレンジされながらも、その文化は脈々と受け継がれているのです。
たとえば昔からあった「瓜文様」。瓜科の植物は蔓草が繁茂する様子から繁栄の象徴とされ、手回りの道具や絵にあしらわれてきたのです。
現代では半分にカットされたスイカがデザインされた図案があるとしたら、これが昔通りの「瓜文様」ということになります。
文様にはそれぞれの意味があります。
366日のそれぞれにふさわしい文様を数秘術などから割出し、解説を加えたのが本書です。
季節にそぐって文様化された動植物、有職文様、渡来文様など、令和の時代だからこその文様も含まれております。
一年を豊かでラッキーに過ごすエッセンスとしてご活用ください。
暦について・・・
我が国は長い間太陰暦(旧暦)に従っていました。
太陽暦を取り入れると発表されたのは1872年明治5年11月9日。
実際に施行されたのは、旧暦明治5年12月3日を明治6年1月1日として開始されました。
太陽暦が当たり前の令和の我々には、旧暦はもはや遠い存在ですが、一月ほども違うと季節もずれてくるというもの。
行事や季節感に違和感を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
旧暦の季節区分
春 1月~3月
夏 4月~6月
秋 7月~9月
冬 10月~12月
新暦の季節区分
春 2月~4月(5/4までが春)
夏 5月~7月(8/6までが夏)
秋 8月~10月(11/6までが秋)
冬 11月~1月(2/3までが冬)
本書は新暦に則り、改めて令和版の『誕生日別 和のお守り文様』として発表させていただきます。
青木 紫
<8月26日生まれのあなたの文様>
毘沙門亀甲(びしゃもんきっこう)
毘沙門天の鎧に描かれた変化亀甲文様です。
毘沙門亀甲は変化亀甲文様のひとつです。
亀甲文様は通常六角形が基本ですが、この文様はひとつのパターンを取り出してみると三つの亀甲が合わさった独特の形をしております。亀甲文様の威力も三倍といってよい力強い文様です。
毘沙門亀甲は毘沙門天の像が身に着けている鎧や帷子に描かれることから「神仏加護」の仏教文様のひとつでもあるのです。
亀甲文様のそのものの意味は、亀の甲羅が固く身を守ることから「長寿」「健康」さらには邪からも身が守られるとして「魔除け」が込められております。
さらに軍神の一面をもつ毘沙門天の帷子に描かれていることから「必勝」「勇猛果敢」の縁起が加わりました。
毘沙門天という神様は実にオールマイティなすごい神様なのです。
四天王のひとりとしては帝釈天に仕え、仏法を守護する存在です。「多聞天」という異名を持ち、とても慈悲深く、多くの民の声を一度に聞いて願いをかなえてくれることからこの名が付きました。
そして十二天という天界の守護にあっては、北を守護する神として名を連ねております。
さらに我々にもっとも親しみ深いのは「七福神」としての毘沙門天ではないでしょうか。
七福神としては、財宝や福徳を司り、入ってきた財や運を堅固に守ってくれる頼もしくもありがたい神様ですね。
毘沙門天はこうした意味でも多忙な神様でありますが、そのお使いとなり、お助けするのが虎なのです。「虎は千里行って千里帰る」という言葉の通りに、強靭な四肢で天を駆り、そのお役目を果たすのです。そして時には主人である毘沙門天を背に乗せて共に衆生(しゅうじょう=民を救うこと)のために顕現するのです。
毘沙門亀甲を身につけるということは、毘沙門天の守りを分けていただけるということです。
素敵な小物を見つけて大事になさってください。