推しのためにオタクは何ができるのか。「#RespectMAMAMOO」タグから考えること。
ファンは推しに、何ができるのだろう。
おそらく人生のほとんどが、「推し」のいる生活である私。
そんな私が今もっとも推しているアイドルと、彼女たちを攻撃するアンチ、そしてファンが起こした行動についてを書いていこうと思う。
「推し」と言われて思い浮かべる存在がいる人には、ぜひ読んでいただきたい。
注:これから書く内容は、私個人の考えや意訳などが含まれます。
また、海外の動きについては誤った情報が含まれている可能性がございます。もし誤りがあった場合は訂正します。
Twitterで一昨日トレンドにも上がったという「#RespectMAMAMOO」のタグをご存知だろうか。
トレンドに上がったといっても、おそらく日本トレンドではないので、ご存知ない方がほとんどだろう。
このタグは、先日私のnoteでもご紹介したK-POPガールズグループ「MAMAMOO」のファンや、その他K-POPファンたちが作り、発信したものだ。
タグの意味はそのまま。MAMAMOOを尊敬する理由や、グループへの愛、応援コメントがこの「#RespectMAMAMOO」のタグとともに投稿されている。
MAMAMOOは先月6周年を迎えた、現役のK-POPグループで言えばベテランに入るグループだ。(10年選手のグループもあるが、ほとんどのグループが7年目で解散等してしまうため)
そんなMAMAMOOへのタグがなぜ今、このタイミングで作られ、トレンド入りするようなことが起こったのか。
その理由には、様々なアイドルおよび芸能人が直面している、過酷な実情があった。
これは、あらゆるオタク、そしてアンチに知ってほしい話である。
事の発端は、MAMAMOOのとあるファンのツイートだった。
英語のため、最初目にしたときは理解できなかった。
長いスレッド形式のツイートだったので、一つ一つをGoogle翻訳機能を使って把握していった。
大まかな内容としては「MAMAMOOへの誹謗中傷が、ここ数日いままで以上に過激になっている」とし、現在まで続いているアンチの言動をまとめたものだ。
実際の投稿のスクリーンショットなどを添付した上で、「アンチを止めたい」というファンの切実な願いを訴えている。
私が最初に、先のツイートを見た数時間後。
日本語訳を投稿してくださった方がいたので、そちらをご紹介させていただく。
実際の誹謗中傷など、あまりにも辛い内容が含まれるため、特にアイドルファンの方は注意してご覧いただきたい。
メンバーの容姿バッシング、脅迫、虚偽の噂の流布など.....
時には彼女たちの命さえ玩具にするような書き込みが、今も行われている。
私は日本のファンしかフォローしていないため、このような誹謗中傷が過激な海外のことは知らなかった。
日本でも、彼女たちの誹謗中傷を目にすることはゼロではない。それは、どのアイドル・芸能人を応援していても避けられないことだろう。
しかし、ここまでひどいものだとは.....
彼女たちを応援し始めて日は浅いものの、このような現実を知らなかったことが、申し訳ないと思った。
彼女たちの発信するメッセージが好きだと言っておきながら、その裏でどんなひどい目に逢って来たのか、精神的苦痛と今も戦っているのか...私は知らなかったのだ。
先日、メンバーのファサちゃんが発表したソロ曲「Maria」。
この曲は、アンチへの返答と思われる歌詞が含まれている。初めて聞いた時は彼女の強さ、そして「Maria」の名の通り聖母のような考えに感動し、圧倒された。
しかし、この曲を出したファサちゃんの本当の気持ちや、歌詞の意味なんて、初見時は半分も理解できていなかったのだと、今は思う。
날 무너뜨리면 밥이 되나
(私を倒せばご飯ができるの?)
굳이 우는 꼴이 보고 싶다면 옜다 눈물
(わざわざ泣く姿が見たいなら ほら、涙)
このようなアンチへの返答の後に、
마리아 마리아 널 위한 말이야
(マリア マリア あなたの為の言葉だよ)
뭐 하러 아등바등해 이미 아름다운데
(何を意地張っているの もう美しいのに)
アンチさえも慈愛をもって包み込み、そして自分自身を鼓舞するような歌詞が続く。
ちなみに「Maria」というのは、ファサちゃんの洗礼名でもある。
自身の名前をタイトルにして作ったこの楽曲。どれだけ苦しい思いをして生まれた曲だろう。
彼女が受けたバッシングを知った今、この曲の見方も大きく変わった。
話をタグの件に戻そう。
つまり、先ほどのツイートでMAMAMOOメンバーが受けている被害を知ったり、改めて行動を起こさねばならないと感じたファンたちが作ったのが「#RespectMAMAMOO」タグというわけだ。
ここで注目したいのが、「Respect」という言葉。
アンチに苦しむメンバーに対してファンが行ったアクションとして、これほどまでに強くて美しいものはないと思う。
例えば「アンチ撲滅!」「アンチへの法的措置を事務所に求めます!」といったタグを掲げた運動もできるはず。
しかし、ムム(MAMAMOOのファン)は「彼女たちへの尊敬を示す」という行動を選んだのだ。
もちろん、「#RespectMAMAMOO」のタグがついたツイートの中には、アンチを無くしたいという訴えや、事務所に彼女たちをもっと守ってほしいと願う声も上がっている。
しかし、根本にあるのは「MAMAMOOを尊敬し、愛している」という思いだ。
彼女たちの言動や楽曲の良さ、MAMAMOOというグループへの感謝を純粋に綴っているツイートも多い。
アンチに対して同じような言葉の刃で戦うのではなく、いかに素晴らしいグループであるかを伝える。と同時に、彼女たちもまた一人の人間であるということを訴えたムムたち。
この光景を見て、私はMAMAMOOのファンであることを誇りに思った。
アイドルや芸能人のファンであれば、アンチに対して「売り言葉に買い言葉」で喧嘩が始まる場面を、ネット上/現実世界問わず目にすることがあるかと思う。
私もそんな場面を何度も見てきた。
アンチをアンチしても、何も起こらない。
悲しいことに、命を命と思えない人間には、道徳や理論など通用しないのだ。
「自分がされて嫌なことは言っちゃいけません」
こんな簡単なことですら分からない、もしくは分かっているのかも知れないが止められない人たちだ。
なんなら逆上して、さらに過激化....ということだって起こりうる。
「事務所による法的措置を要請する」といった場合などを除いて、ファンがアンチを「撲滅」させることは難しい。
愛ゆえとはいえ、やり方を間違えてしまえば「撲滅」という行為は加害にもなり得る。
(アンチに対して更に言葉の暴力を使うことや、他の何かを卑下して自分の愛する者の価値を示すことなど。)
しかし、今この瞬間でさえ、自分の愛する芸能人たちは、アンチの言葉に苦しんでいるかもしれない。
そしてその言葉は、アンチの何百倍もいるファンの言葉でさえも目に入らなくさせてしまう。
ファンには何ができるのだろうか。
こんなとき、ファンはやっぱり無力だ。
無力なりにできることを突き詰めていけば、やはり今回の「#RespectMAMAMOO」のように、愛を叫び続けるしかないのだと思う。
誹謗中傷で頭が一杯になってしまうかも知れない彼女たちに向かって、愛を叫び続ける。
尊敬しています。
愛しています。
あなたの存在は人生の光です。
大好きな人が、誹謗中傷の闇へ飲み込まれてしまわないように。
私たちの声が届くことを願って、叫び続ける。
このタグは、MAMAMOOのファンだけでなく、他グループのファンたちへも広がりを見せているようだ。
「#RespectMAMAMOO」のタグは、MAMAMOO以外のアイドルや芸能人の救いにもなるかもしれない。
それを信じてツイートしてくれる人がいることに、いちファンとして心から感謝している。
また、このことをきっかけに、日ごろの自身の発言についても振り返るきっかけとなった。
愛するがゆえに過激な言動をしていないか。
誤解を招く言葉や、メンバーが知って傷つく言葉を使っていないか。
推しへの愛を伝える道具として、他の誰かを卑下していないか。
など.....
私は、メンバーが誇れるようなファンでありたいと思う。
そのために、ファンとしての「正しい在り方」を考えていきたい。
最後に、MAMAMOOの大好きな楽曲を貼って終わりにしたい。
愛ある1再生・1コメントが彼女たちの支援になると思っています。
よろしければ、ご協力お願いします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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