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消したい過去も消さないことでいつか意味が生まれる
言葉にしてみることは大事だ。輪郭がないものだからこそ。
はっきりとした形がないものだからこそ、何度も何度も言葉にし形にして残すことで、それらが重なる部分はだんだんと色濃くなっていく。
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最近、以前書いて非公開にしたnoteをちょこちょこ見返している。
なんだか誰に向けて書いているのか分からなくて、何について書いているのか分からなくて、わざわざ人に読んでもらうほどのものでもない気がして、非公開にしたnoteだ。
だったんだけど、時間が経って読み返してみると、ちゃんと面白い。ちゃんと好き。ちゃんと、なにを伝えたいかが伝わる。
だいたいのものごとは、最中にいるときには結論を見出だせない。だけど、終わりがはっきり見えない中で書いた文章は、あとから見えるようになった結論と、意外と齟齬がない。
若いから、未熟だから、まだなにも知らないから。そんな言葉は自分が自分なりの答えを見つけようとする行為のフタとして使う必要なんかなくて、若いけど、未熟だけど、まだなにも知らないけど、自分なりの正しいと思う答えは、はっきりと表明していい。
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今日はふと、昔あんなnote書いたなぁと思って、それを読み返したくて探した。だけど見つからなかったから、きっとなんだか恥ずかしくなって削除してしまったのだろう。
あのときは消したかったけど、今のじぶんはまた同じことを言いたいと思っている。
人間、そんなにコロコロ変わらない。ある日の自分が、なんだか突然現れた自分のような気がしても、だいたいずっと昔からたまに現れては消えていた自分の一部でしかない。
そして、たまに現れてすぐ消えてどこにもつながっていないような気がする自分も、いつか振り返った時、たいてい一本線の上にちゃんとのっている。
自分を知ってもらうことは恥ずかしい。ぱっと見では伝わらないことを伝えることは恥ずかしい。だけど、そんなときに伝わったことは、他人にとっても意味があることだったりする。
書いたその時は分かっていなくても、未来の自分にとってすごく意味があることを過去の自分は書いていたりする。
消したい過去も消さないことでいつか意味が生まれる。
次にこっ恥ずかしいnoteを書いてしまったと思ったときは、削除しないで非公開にしよう。
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