ハロ嫁、発表から公開まで不安と安堵の一年を一介の高佐推しが本音で叫ぶだけのnote。 【劇場版名探偵コナン 極力ネタバレ抜き感想】
名探偵コナンでの推しは20年以上高木刑事・佐藤刑事(通称:高佐)でした。
2003年に放送されたTVアニメ2時間スペシャルで、高佐メインの作品
【揺れる警視庁 1200万人の人質】
は、ビデオテープが擦り切れるほど見返した我がオタク人生のバイブル。
(レコーダー録画どころかビデオテープです、ビデオテープ。時代よ・・・)
さて、そんな2003年放映のエピソードを下敷きにしつつ、この刑事二人にスポットライトが当たった2022年のコナン劇場版【ハロウィンの花嫁】
ついに見に行きました。
感想は一言で言うなら。
・・・これ、逆パターンはよく聞くのですが(マーケティングに力が入っていて予告映画が話題のxxだけど、実際に見たら微妙だった、等)
まさかこういうパターンになるとは想定外過ぎた。
コンテンツは結局のところ本編が全てなので、逆パターン(マーケは最高だが本編はアレ)にはならなくて本当によっかっっっったぁ・・・とは心底思いますが。
どれだけマーケティングが個人的に最悪だったかを率直に述べれば、公開直前になるにつれて
推しを見に映画館に行くどころか、映画も見に行かずにコナンファン自体を辞めようかと本気で考えた
レベルです。ホンマに・・・。
今回はそんな、最新作のコナン映画について
【マーケティングは最悪、映画本編は最高】などという奇妙な結論に至るまでの、前提知識の説明や当時のファンとしての赤裸々な心情を語るnoteです。
また今回のマーケティングに至るまでの社会的背景の変化について、ファンとしてではなく一介のIT技術者として思うところがあったのですが、一本のnoteにするとあまりにもテンションの方向性が違いすぎたので分けました。
この感想編と上記の時代背景変化考察編、各noteそれぞれ約10,000字なので
気になるトピックだけ飛ばし読みでもどうぞどうぞ。
コナンを詳しく知らない人向け前提説明:今回の映画関係キャラと近年のマーケティング事情について
恋物語シリーズとは
コナンたちが事件現場に遭遇したとき、目暮警部と共に駆けつけて事件の情報を教えてくれたり、推理の手伝いをしてくれる刑事さんがいます。
それが高木渉 刑事(CV: 高木 渉)。
元々はコナンのアニメを制作していくうち、状況説明を手伝ってくれるキャラが欲しいとの要望が出てきました。
そこでコナンの仲間:元太の声優をしていた高木 氏が兼役する形で作られた、アニメオリジナルのキャラクターだったのです。キャラの名前と声優が同じなのはそんな歴史から。
それがのちに原作にも同じ役回りで登場する様になり、さらには独自のエピソードとして、佐藤美和子刑事との恋模様を描いた
【本庁の刑事恋物語】が1999年頃からシリーズ化。
うち1エピソードについては、冒頭で紹介したように2003年の2時間テレビスペシャルとなるなど、コナンのエピソードの中でも一定の存在感のあるのが恋物語シリーズです。
え?二人の人気度合いはいかほど?
・・・実はですね、推してる私にも分かりません。いや冗談抜きで。
ファンの間では【推しにお金を使いたくとも、公式からグッズやコンテンツの供給がないのでお金が使えない】と自虐ネタが披露されるのがしばしば。
公式からの供給がないので、あえてこの二人が推しであると表明する機会も普段はあまりなく。
ところが同志が中々見つからない、ドのつくほどマイナーなキャラ達とも、またちょっと違う。
全然別の作品をやっているオタク同士で、何かの拍子にこの二人の話を出したら
「えっ、あなたも推しの同志だったのですか?!私もです!!」なんてステルス同志を発見することもしばしば。
そんな恋物語シリーズファンの夢といえば、毎年様々なキャラがフューチャーされる劇場版シリーズでいつか恋物語シリーズが取り上げられること。
2時間スペシャルは確かに準映画クラスの内容ではありましたが、劇場版としては2000年の第4作【瞳の中の暗殺者】が恋物語シリーズを暗に下敷きにてした以外は、特別大きく取り上げられることもありませんでした。
そこから約20作後の第24作、ほぼ約20年後までは。
サンデー構造改革宣言とコナンマーケティングのテコ入れ
良くも悪くもコナンのマーケティングが大きく変わったターニングポイントが2015~2016年にあります。
まず2015年。コナンの連載媒体である週刊少年サンデーが、同種の雑誌の中でも特に低迷。
新編集長として市原 武法 氏が就任し、今後のサンデーに関して責任を負うと宣言して話題になりました。
偶然にもこの直後、2016年に公開されたコナン劇場版【名探偵コナン 純黒の悪夢】で、映画のキーキャラクターだった赤井秀一&安室透の人気が爆発。
ファンとしても、この頃からコナンの関連グッズやスピンオフ作品で、赤井・安室を大きくフューチャーしたものが増えてきた記憶があります。
警察学校組とは
私立探偵 安室透、その正体はコナンの黒ずくめの組織の構成員:バーボン。
・・・と明かしてから、さらにその正体は組織を捜査するために潜入していた公安警察の人間:降谷零と判明。
その後、同じく組織に潜入していた同僚・諸伏や、それまでコナン本編に登場していた警察関係者、伊達・松田・萩原というキャラクターたちが、安室こと降谷の警察学校での同期という情報が明かされました。
前述のような安室人気とそれをフューチャーする方針もあり、2019年に彼らの警察学校時代を描くスピンオフ作品が登場し、こちらも大人気を博しています。
警察学校組と恋物語シリーズの切っても切れない関係
この警察学校組のメンバー、実は恋物語シリーズと切っても切れない関係が。
なぜならこのメンバー約半数、松田・萩原・伊達は恋物語シリーズで高木or佐藤の重要な関係者として登場したのがキャラとしての初出だから。
まだ伊達刑事は登場当初から、高木刑事の先輩かつ当時は正体詳細不明だった安室の友人として描かれていたのですが。
松田・萩原に至っては、先ほどより度々言及している【揺れる警視庁】スペシャルとその原作エピソードのゲストキャラとして登場したのが初出。
(当時のコナンにゃ、安室さんの「あ」の字もなかったんだぜ・・・)
松田と安室が繋がったのは安室人気火付け役ともなった2016年の映画:純黒の悪夢。
劇中で安室が披露した爆弾解体の知識を「(爆弾解体班である松田から)習った」と彼が述べるワンカットが登場。
そこからのちの安室(降谷)の警察学校組編で松田とその友人・萩原が同期として取り上げられることになりました。
・・・純黒時点での松田(&萩原)って、知る人ぞ知る人気キャラだけど、この時点で既に10年以上前のエピソードにしかほぼ登場しないゲストキャラ。
なーんも予備知識もなく純黒を劇場に見に行った当時。
突然10年以上前の推しエピソードのゲストキャラが、一瞬とはいえ大スクリーンで登場したので、想定外すぎるあまり偶々飲んでたソフトドリンクを盛大に咽せた思い出すらあります。
そんな彼らが、20年以上の時を経てさらに今年の映画のように登場することになるとは、世の中何が起こるか分からないものだとしみじみ思います。
長々と前提知識を説明しまいスミマセン。
しかしこのなが〜〜〜い歴史、今回の映画マーケティングが物議を醸した背景に外せない事情なのです・・・。
映画制作発表から公開直前までの感想
次回作予告で「ええぇぇ…こっちが先なの…」となる
コナンの映画では毎回、劇場上映時のラストに次回作の内容を示唆する10秒程度の予告が流れます。
不運にもコロナ禍で公開が丸1年されてしまった第24作 【緋色の弾丸】がついに公開された2021年春。
そのラストで流れたのは、警視庁の建物のカット共に警察学校組と思しき男たちの声。
「次回作は警察学校組メイン?」と、解釈できるような予告でした。
・・・本音を赤裸々に書きますと、前作を劇場で見た時にこの予告で抱いた感想は
ですね、はい。
「いつかコナン映画では恋物語シリーズを取り上げてくれないかなー」と思いながら、気がつけば20年以上。
いえいえ、コナンの映画だから常に一定以上クラスの主要キャラに焦点を当て続けるって方針なら分かります。
ウチの推しは20作以上経っても映画に取り上げるほどの主要キャラじゃないサブキャラってのも、まぁ理解はできる。
いやーーーでもねーーー、ほぼ半数のキャラが恋物語シリーズのエピソードが初出の警察学校組が、近年安室さん人気の流れで無茶苦茶人気出てきてるからって、そのクラスのサブキャラを先に恋物語シリーズより映画でフィーチャーする〜〜〜???
映画のようにお金がかかる映像コンテンツ作りって
結局「世の中、金になるような人気があるかどうかが全てか・・・」と。
警察学校組人気で沸き立つSNSを尻目に、内心単純に推しキャラのファンとしてのみならず、コンテンツ作りに関心ある一介のオタク・クリエイターとしても凄まじく残念な想いを抱えておりました。
青山先生の告知イラストで一旦安堵
そんなあまり大きな声にならない声を、ちゃんと聞いてくれていたのは何よりも原作者の青山先生。
このイラストを見た瞬間に
これ!こうなの!!
外伝ではなく、【名探偵コナン本編】での警察学校組と恋物語シリーズの立ち位置って!!!
・・・って、心の底から思いましたね。
せんせーーーーありがとーーーーーー😭😭😭😭😭って気持ちです。
まぁ警察学校組の出番もそこそこあるんだろうけど高佐がフューチャーされる映画っぽいから大丈夫そう。と思いました。
この時は。
安室&警察学校組ばかりの映画ディザーサイトで不安再燃
不安が本格的に再燃し出したのは、公開半年前の昨年秋に本格的な映画情報が投下され始めてから。
・・・なんかね、公式が打ち出してくる情報とかが警察学校組の情報ばっかりなんですよ。
公式から出てくる情報に高佐の姿がほとんど見えない。
その後の映画あらすじ情報が出てき始めたものの、冒頭の情報だけなので実際に高佐がどのくらい出番が出てくるのか全く読めない。
本当に高佐、次の映画で主役なの・・・?
青山先生の情報と公式サイドの情報が全然違う件
その後、青山先生直筆で出てきたイラストは新郎新婦である高佐を中央に、下部で警察学校組をフューチャーする構図。
前回の青山先生による直筆告知イラストから連想できる内容としてこういうの!っていうのが出てきたりしたんですが。
映画公式のビジュアルが投下されたと思ったら、アニメバージョンイラストだと安室さんがどんと中央だったり。
ついに公開された映画の予告編だと、映像を見てみると高佐やその同僚の現捜査一課のシーンよりももっぱら安室さんや警察学校組を前面に押し出した印象を受けたり。
そして浮かぶ疑念
・・・このへんから、ある疑念がひとつ浮かんできました。
ファンには周知の通りですが、警察学校組のメンバーって、安室以外は全員、コナン本編の時間軸では故人なんですね。
それでいて本編の物語的には、メンバーの半数ほどが恋物語シリーズの関係者。
ということはですね、警察学校組というキャラクターを、独立した外伝漫画ではなくコナン本編の映画で取り上げるための、シナリオ的フックが恋物語シリーズ&高佐なのではないか?と。
もっとあからさまな表現をしましょう。
高佐、本当に主役なの?
今をときめく売れ筋キャラ、安室さん&警察学校組を映画に出すための
シナリオ的踏み台だったりしない?
もし恋物語シリーズが、過去の劇場版で怪盗キッドや服部平次・遠山和葉並みとは言わずとも、鈴木園子くらいフューチャーされたことがあれば
「まぁ、二人は今回ちょっとシナリオ的に踏み台的な役割になっただけか」と納得することもできた。
25作にわたる劇場版コナンの長い歴史の中でも、かなり初期から登場しつつもメイン作はなく。
「いつか劇場版で主役にならないかなー」と長年ファンが願い続けた末に、ようやくついにその時が来たか?!と思った瞬間。
実は他の新興(いや警察学校組も結構年数が過ぎたんだけど、恋物語シリーズに比べたら新興の)人気キャラを映画に取り立てるための踏み台かも知れないとしたら?
ファンとして「ふざけるな」と思ってしまうのは、そんなにわがままな感情だろうか。
そりゃあ炎上もするって・・・
後述する例の炎上騒動、実は私リアルタイムで見てませんしも反応してません。
なぜなら、既にここまでの時点で公式から出てくる情報に不安しかなく、もはや次に出てくる映画関連情報が怖くてSNSやYoutubeのフォローも全部外したので。
ただネット記事などでジェンダー観点で大層騒がれてしまったことで、別のルートからその話が目に入ってきました。
が、バリバリの当事者としては直感的に「それって問題の本質と違うんじゃないの?」とその時だけはファンの反応を探ったりした結果
「やっぱりなー。不安なのは自分だけじゃなかったかー。今回の件、本質はぜんっぜんジェンダー関係ないしそりゃ炎上もするわなーーー」
といった感想を抱きました。
出てくるものは、天国か地獄か
こういった情報の出され方や騒動に疲れ果ててしまい、公開直前には映画に対して
「もし売れる人気キャラを映画に登場させるためだけに、推しを踏み台に使ってきたのなら、もうファンをやめる」
と本気で思い始めました。
せっかく満願叶って推しがメインかも知れない映画の公開を前に
ファンとしてのモチベーションは、むしろ過去に例のないほど最悪な状態へ・・・。
一方で、この時点においても原作者:青山先生に対する信頼だけは損なわれていませんでした。
先生自ら手がけた次の映画に関するイラストは、必ず恋物語シリーズをフューチャーした内容でしたし。
ただ多数の利害関係者が関わらざるを得ない映像化は、原作者がそんなことを望んでなくともスポンサーの事情で何らかの要素がゴリ押しで詰め込まれるのが日常茶飯事。(コナンの話ではないけど、実写化に際してスポンサーの意向に応じて特定の役者を起用するためだけに物語の設定を変更したりね!)
長年の密かな夢でもあった推しがメインの映画が見れるのか。
ただ推しが踏み台に使われるだけで、もうファンを辞めようかと思うほどの代物か。
天国か地獄か、あまりにも劇場で何が出てくるのか分からない恐怖で、映画が公開してもいつ見に行くべきか決めかねるほどの不安だったのですが。
最終的に公開日当日の朝、有給取ってまで一番に劇場へ行こうと決心しました。
理由の一つは、早く内容を確認することでこの【映画で何が出てくるか分からない不安な気持ち】にケリを付けたかったこと。
もう一つの理由は、公開に先駆けて試写会に参加した人で、上映終了後に感動のあまり号泣した方がいるらしいとSNSで流れてきたのですが。
どうやらこの方、自分と同じく高佐クラスタらしい・・・?
一年にも渡る先が見えない期待と不安の中、公開直前の直前になってこの話を聞いた時、ようやく
「あ、これは大丈夫かも知れない」と光明が見えた瞬間でした。
で、実際本編はどうだったか
「じぶんのみたかった劇場版恋物語シリーズ」がちゃんと出てきた
まずこの一言に尽きる。
高木・佐藤の結婚式にまつわる騒動で幕を開けるこの映画。
予告の内容からして、いつそのうち二人が物語が退場して安室&警察学校組に出番を譲るような構成になるかヒヤヒヤしましたが、最初から最後までちゃんと恋物語してました。
中盤、二人が十分活躍したところで
「メタ的に考えると、残りの尺はそろそろ安室さん活躍のターンになりそうだなー」
「じゃあもう高佐の出番は終わりかなー」
「まぁここで二人の出番が終わっても80点以上の映画だった、公開前の不安に比べれば十分十分」
などと思ってたくらいです。
・・・ええ、この時わたしは素で忘れていました。
なぜ同志クラスタの方が、試写会で上映終了時に号泣していたのか。
80点まで評価が上がったところで、ラストにかけて
【恋物語シリーズといえば、ああいう要素】ってやつがね、ちゃんと入ってくるんです。
ラストまでの怒涛の流れに「80点どころか100点通り越して120点」って、心の中でサムズアップして感想を述べながら、上映終了後におそらく試写会における例の同クラスタの方と完全に同じ状態になってたんじゃなかろうか。
警察学校組の出番のバランスが取れてる
外伝的漫画ではなく劇場版名探偵コナンという本編の時間軸で、安室を除き故人である彼らを出すにあたってどのような構成がなされるのか・・・
無理に人気キャラの登場尺を伸ばすために不自然なシナリオになりはしないか?が本作最大の個人的不安点だったわけです。
結論を言えば、こちらもあくまで名探偵コナン本編の中で登場する警察学校組として登場するに自然なシナリオ・時系列でした。
いやシナリオの自然性が重視された結果、警察学校組の中でもキャラの中で出番量や存在感にムラがあるため
特にある1名に至っては、例えるなら【卒業式の集合写真で欠席して右上に後付けの丸写真で合成されてる人】
みたいな状態になってましたが・・・。
事前マーケティングでは警察学校組の出番割合に心配したのが一転、初見の途中までは逆に【彼】の扱いにちょっと同情する気持ちすら浮かんだんですが。
その分の活躍の場が。
決して映像やセリフの出番量は多くなくとも、【彼】が現在にこう繋がってるのか!
というシナリオの引き立て方が秀逸だったんです。
【彼】がどう劇中に影響をもたらしたのか。これはぜひ映画で確かめてください。
高佐・警察学校組【以外】のキャラ達の活躍がアツい
想定外のプラスポイントその1。
高佐や警察学校組の活躍をしっかり立てつつも、それ以外のほぼ全ての登場キャラクターの活躍も熱いんですよマジで。
それもコナンレギュラーキャラだけでなく、映画オリジナルのゲスト含め。
こういう「あのキャラもこのキャラもいっぱい活躍させてねー」というオールスター的作品はよくありますが、それを文句なしに面白く仕上げるコンテンツ作りってむっちゃ難易度高いと思います。
普通にやろうとすると、どのキャラもとりあえず登場するだけで中途半端で微妙、みたいな作品は数知れず。
かくいうコナン映画でも、前年の【緋色の弾丸】では安室と並ぶ人気キャラ・赤井とその家族をフューチャーしたシナリオで、内容的には
「弟と妹はかっこいいんだけど、タイトルにもなってる赤井兄さん自身の活躍の仕方が微妙な・・・しかもカーチャンに至ってはあんまり・・・」
みたいなこともありまして。
本作の何が凄いって
「とりあえずスポンサーのご要望にお応えして、皆の出番を入れときました〜」感が全然ないこと。
それぞれの人物が生きてきた軌跡、努力してきたことが過不足なく最後の最後に綺麗に収斂して解決に向かう様の鮮やかさ。
個人的には、本編を見る前
「高佐と警察学校組、全員をちゃんと活躍させるだけでも割と難易度高くね?」
と思ってただけに。
このキャラ達だけでなく他のキャラ含めてここまでしっかり活躍するとは・・・という期待値以上のものが出てきた嬉しい誤算。
今にして思えば、青山先生が今回の映画告知イラストで
「(誰が主役かは)観てのお楽しみ」
なんてセリフをキャラに言わせていた理由は、こういう意味だったのでは?と思うほど。
音楽がむっっっっちゃ良い
想定外のプラスポイントその2。
要所要所で物語に盛り上がりを加えるBGMがね、凄いんです。(語彙力)
ぶっちゃけBGMに関しては予告編でも「音楽はいいんだけどなー」と思ったのですが、前述の通り登場キャラへの不安を想起してそれどころじゃなかった。
ところがどっこい、いざ観てみれば【映画で良かったものは何か?】と感想を述べるにあたって絶対に外せないレベルで良ポイントだったのがBGMでした。
コナンのBGMといえば長年、大野 克夫氏が担当。
あまりに馴染みのある音楽なせいで、コナンのBGMといえば聞くだけで
あ、このへん事件発生前の日常だな
あー、今まさに事件が起きてる起きてる
おー、事件の真相を捜査中だな
そろそろ眠りの小五郎が推理を披露してるな
おぉ、犯人が悪あがきしてるのをアクションで追い詰めたな!!
と、大体シーンが想像できてしまうくらいです。
そんな伝統あるBGMが影響力を持つコナンの世界で、今回の映画では新たに 菅野 祐悟氏がBGMを担当されました。
一歩間違えると「担当が変わったせいで、コナンっぽくない」と言われかねない不利な状況にも関わらず。
そんな議論をすっ飛ばして「とにかくBGMが良い」と評価される状況まで持って来れる力量の凄さ、伝わるでしょうか。
BGMの素晴らしさは冒頭OP前アバンのシーンから遺憾無く発揮。
緊迫の状況を盛り上げる、映像とこれでもかというほどシンクロした音色に思わず手に汗を握ります。
冒頭がクライマックスとかそういったこともなく、そこから劇中・終盤に至るまでそのパワーは衰えることなく走り抜けました。
とにかく印象に残る良BGMだらけで甲乙つけ難いのですが、あえて新規BGMで最推しを語るなら
です。サントラで言うならトラックナンバー38です。
状況を解説すると真相のネタバレになるので避けますが、とにかく
1回目は純粋にストーリーを追っかけつつ、2回目はBGMがどう物語を彩っているのか気にかけながら見るのが超オススメ。
(映画館リピート前提の布教)
そして、本作のBGMを語るなら欠かせないのが。
古参ファンには思い入れの深い【あの曲】が来ます。
個人的には、推しカプとは関係なしに名探偵コナンで好きなものは?と言われれば【あの曲】と真っ先に挙げるレベルで好きです。
【あの曲】は名曲すぎて、下手に使うと映像やシナリオの盛り上がりの方が負けかねないのですが。
今回は【あの曲】が流れるだけではなく、その場面も【あの曲】が持つパワーに決して見劣り熱い盛り上がりになっています。
あれの良さを布教しつつも出来るだけ予備知識を持たずに観てほしいと思い、あえて曲名は伏せましたが。
まぁ古参ファンなら大体予想がついてしまうかもしれません。
いやほんと、また【あの曲】とそれに相応しい映像を再び見れる日が来るなんて思わなかったよ・・・
一回目、あのあたりの映像は涙で見えなくなった。
と、事前のマーケティングに対する不安でかなり厳しめに作品を見始めたにも関わらず。
推し贔屓な観点抜きにしても歴代劇場版コナン作品の中でも個人的トップクラスな面白さだったという感想が出たほどの、想定外の着地に終わりました。
上映終了後につくづくこう思ったわけです。
と・・・。
終わりに:自分が生きてるうちに、あと何回スクリーンで推しが見れるのか・・・
と、こんな感じで推しがどうこうを通り越して色んなモノに思いを馳せてしまった本作ですが。
(冒頭で紹介した通り、思いを馳せてしまった内容については話題が違いすぎるので分けました)
とりあえず映画本編自体は最高だったので、時間の許す限り映画を劇場へリピートしてきます。
財布が結婚式へのお祝儀貧乏状態ですが望むところだい。
こちとら推しカプが作品劇場版25作目にして初めて主役飾ったんだからな!
次に推しが主役として白羽の矢が当たるまでに、名探偵コナンという長期コンテンツがまだ続いてるかは分からないし!!
仮に再び推しが主役としてスクリーンで活躍するところを再び見れるとしても、また25年もかかったら自分がうっかり事故や病気で死んでしまい、生きて推しをスクリーンで見れるかどうかわからないんでね!!!
以上、長文映画感想(?)noteでした。
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