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「兵馬俑とローカルフード・ビャンビャンメンに圧倒される」青年海外協力隊になる前、2ヵ月間1人旅した話④
前回↓(古都西安の様子、イスラム街、モスク)
今日は、西安に来た一番の目的でもある「兵馬俑」を見に行く。
兵馬俑は、紀元前221年に中国史上初めて全国統一を成し遂げた始皇帝のお墓だ。
お墓といってもただのお墓じゃなくて、始皇帝の生前の生活をそのまま死後の世界に持っていけるように、軍隊・文官・芸人・宮殿のレプリカなどが一緒に埋葬されている。
日本の歴史の教科書で写真を見たことがある人も多いと思う。
兵馬俑に行くためには、バスに乗る必要があった。
どうやら、バス乗り場は城壁の外、西安駅の近くにあるようだった。
私は城壁の中に宿をとっていたので、とりあえず城壁の門に向かって歩く。
やっと城壁の外に出られた。
城壁を間近で見てみると、すごく大きく、丈夫に造られている。
大昔に、周囲14Kmもあるこんな城壁を築いたなんてすごい(補修はしているだろうけど)。
西安駅近くにあるツーリストインフォメーションで兵馬俑行きのバス乗り場を聞いて、言われた場所に向かった。
バスに乗っている間はずっとそわそわしていた。
バスが停まるたびに「ここ?ここ兵馬俑?」とキョロキョロしていると、
後ろに座っていたおじさんが「兵馬俑に着いたら私が教えるよ」と言ってくれた。バスに乗っている間はしばらくそのおじさんと話していた。
「どこから来たの?」
「日本です。中国人ですか?」
「いや、香港人だよ」
私は彼に出会うまで、香港と中国の違いをよく分かっていなかった。でも、彼が自分のことを「中国人」ではなく「香港人」と言ったのを聞いて、香港と中国が違うものであることを直感的に理解した。
彼は香港から西安に一人旅に来ているらしかった。
しばらくするとバスは巨大な駐車場に着き、一斉に乗客が降り始めた。
「ここが兵馬俑だよ、私も降りるよ」
香港人のおじさんが教えてくれた。
私は兵馬俑を見る前に何か昼ご飯を食べたかったので、香港人のおじさんとは駐車場で別れた。
世界遺産でもある兵馬俑は、野ざらしになっているのではなくて、大きな博物館の中に展示してある。
その博物館の周りにはたくさんのお土産屋、屋台、食堂が並んでいて、私はそのうちの1つの食堂に入った。
「ここで一番有名な料理って何ですか?」とお店の人に聞いてみた。せっかくなら有名なローカルフードが食べたい。
「ビャンビャンメンだよ」とお店の人が言って、壁にはってあるメニューを指さした。
そこには、こんな文字が書かれてあった。
なにこの文字・・・。書き方覚えられなくない?中国人は書けるの?
これで「ビャンビャンメン」と読むらしい。
字面も気に入ったので、ビャンビャンメンを注文してみた。
麺が包帯のように太くモチモチしていて、それに香辛料がたっぷり入ったソースを絡ませて食べる。食べ応えもあって、結構おいしかった。
お昼ごはんも食べてお腹いっぱいになり、いよいよ兵馬俑が展示してある博物館へ入った。
入場料は150元(約2500円)。
高い・・・。ちなみに私が泊まっているユースホステルは1泊720円、500mlのペットボトルの水は50円で買える。
でもまぁ兵馬俑は世界遺産だし、大事な観光資源でもあるし、それだけ価値のあるものなのだろう。
博物館の中に入り、やっと兵馬俑を見ることが出来た。
何千体も並ぶ兵士を目の前にすると、その迫力に圧倒される。
本当に一人ひとり顔つきや装備が違うし、この兵馬俑を作り上げるのにかかった果てしない時間と労力は、私の想像をはるかに超えるものなのだろう。
これだけのものを造らせた始皇帝という人が昔本当に存在して、絶大な権力と影響力を持っていたんだなぁと思いを馳せた。
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