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すぐに使えなくても、原理は中心に据えておく-10年つかえるSEOの基本

土居 健太郎さんの「10年つかえるSEOの基本」を読み終わりましたので感想文を書きます。

簡単に言うと:SEOのトレンドに左右されない、基本の考え方が書かれた本でした。

SEOに強いコンテンツというものに、ある程度のルールはあるけれども、小手先のテクニックではなく本当に大切なものは「検索をしたユーザーさんが求めていることに応えられる、優れたコンテンツ」であること。

キーワードはたくさんあったら良いのではなくて、ユーザーさんの問いかけにしっかりと応えていけば自然にたくさん出てくる。キーワードはページの上の方にあれば良いのではなくて、大事なことは始めに伝えるからページの上の方に出てくる。

私はゲームのUIデザイナーからウェブデザイナーに転職したので、キーワードがたくさんあればいいとか、とにかく被リンクをたくさんもらえばいいとかいう、この本で書かれている「ブラックハットSEO」を知らずに読みました。なので、すごく当たり前のことが書いてあるなぁという感想でした。

けれど、実際に仕事を始めてみると、その「当たり前」を実践していくのが意外と難しい。

改善施策を考えるときに、まずは効果が上がりそうな施策を優先して実行する。となると、コンテンツの内容の精査が後回しになりがちです。これは、なんでかなと考えたのですが、Googleのアルゴリズムに「正解」が無いので、「内容の精査」という曖昧なものが正解なのか間違っているのかわからないからかなと思いました。

より良くしよう、と一生懸命考えれば考えるほど「正解っぽいもの」に頼りがちになりますよね。となると、「キーワードを○個入れる」施策が優先される。で、その施策で結果的に内容が充実したので順位が上がる→『キーワード○個以上は「正解」だ!』という、「SEOの基本」からズレた知見を得る。→ますます「正解」を求める・・・。

そうして、この本で書かれているような「SEOの基本」を忘れていくのかなと思います。

プロジェクトの状況的に「基本のSEO」が実践できないとしても、その原理は忘れずに、考え方の中心に据えておく意識が大事だな、と思いました。

ウェブ制作に関わる前の、ユーザーだったときの目線で考えれば、「優れたコンテンツかどうか?」って、明確な正解なんてなくてもわかるはずなので。

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