日本人にあまり知られていないプーケット(タイ)の奇祭・キンジェー
最初に
愛してやまないキンジェー(正しい発音的にはギンジェー)について、数回にわたって書いていこうと思います。
日本語で調べてもあまり情報が出てこないこともありますし、タイに住む日本人でもこのキンジェーを知らない人も多くいます。
このお祭りがもっと多くの方の目に触れたらいいなと思い私なりにまとめてみます。
調べれば調べるほど裾野が広がって行き、かつ底なしという感覚に陥っていますので全何回かかるか分かりませんが、来年2024年10月3日~11日のキンジェーまでにゆるりとまとめていこうと思います。
※奇抜な祭りに見えるかもしれませんが、おもしろおかしく書くつもりはなく、心からリスペクトを持って書いてまいります。
※全回を通してタイ語や中国語、日本語、英語の細かい発音や言葉の定義には言及しないことにします。
プーケットの奇祭キンジェーとは
毎年大陰暦の9/1~9/9の9日間に行う菜食期間のことです。
タイ語でกินเจと書きます。
キン(ギン)=食べる、ジェー=中国語で齋=精進料理
中国語、つまり華僑の人達から派生した行事です。
華僑と聞くとシンガポールやマレーシアが思い浮かびますが、意外とタイにも昔から中国南部から流入し、タイ人の皆さんの先祖を辿ればだいたい中華系の方がいるという具合です。
キンジェーの期間中はプーケットだけでなく、バンコクはもちろんタイ中で菜食を表す「齋」の旗や齋料理がお店やスーパーに並びます。
この時期にしか食べられないジェー料理もあります。
バンコクではあまり盛んな印象はありませんが、とくにプーケットでは、肉魚や卵を食べないベジタリアンな食生活になり、お酒や匂いのきつい食べ物(パクチー、にんにく等)も食べません。
畑や木に成っている果物や野菜も取ってはいけないことになっています。
広い意味での殺生をしないということでしょうか。
ここまでは「奇祭」の要素は全く見つかりませんね。
9日間、ベジタリアンフードを食べたい人は食べたらいいし、普段通りの食生活をするも自由なので厳しい縛りがあるかと言われると違います。
でもプーケットでは・・?
奇祭と言われる理由
このお祭りを初めて見る方は名前と内容が違いすぎることに驚きます。
もちろんベジタリアンフードを食べるのはその通りなのですが、
では何に驚くかというと、このお祭り特有の儀式です。
※痛い写真や描写が苦手な方はここからご遠慮ください。
プーケットのキンジェーではとある儀式をします。
体中に針を刺したり、顔に串刺ししたり、頬に大きな切り傷を入れて刀を刺したり・・
こちらは若干遠目で刺激の少なそうな写真です。
後ろに顔に針を刺した男性4人がいて、その前で何か人形のような物を持った男性が一緒に写真を撮っていますね。
実はこのたった1枚の写真の中にも、解説したい情報(前の人だけなぜ白い服なのか、この人は針を刺さないのか、持っている人形は何か、後ろの4人はなぜ針を刺しているのか、そもそもなぜこんなことをしているのか等)がたくさんあるのですが、次回以降、順を追って書いていきたいと思います。
この方たちが記念撮影をした後に何をするかというと、針を刺して終わりではなくここからが長いです。
このお寺から何㎞も離れたサパンヒンという海岸沿いにある由緒正しきお寺まで徒歩で向かい、またこのお寺まで帰ってきます。
もちろん針は刺さったままです。
この針を刺す儀式の他にも、
・赤赤と燃える炭の上を歩くFire Walk
・ナイフで作られた梯子を上り下りするKnife Ladder
など違う意味で痛々しい儀式もあります。
キンジェー中の9日間、プーケット全域の中華系の複数のお寺でこのような儀式を行います。
(※便宜上「お寺」という表現を使いますが、タイ人の方は「Shrine」と説明してくれます。
ここはまだ私も理解が浅い部分なのでいずれ訂正するかもしれません。)
お寺の規模や歴史、方針によってどの儀式を行うかは異なります。
このページの冒頭にも写真を掲載したBang Neow Shrineでは、
2023年は針の儀式、火渡り、ナイフのはしご全て行いました。
次回はなぜこのような儀式を行うようになったのかという歴史や、伝承されている物語について書いていきます。
読んでくださってありがとうございました。