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撮影スポットの近くに年老いた両親が住んでいると想像してみて

富士山を撮りたい気持ちは分かる。私も富士山大好き。小学6年生で東京から転校して以来、大学3年で一人暮らしを始めるまで、富士市で過ごした私。両親は今も富士市に住んでいる。

今、私は富士山が親指の爪くらいの大きさにしか見えない東京に住んでいるが、週末は介護で富士に戻る。そのたびに、富士山の偉大さに圧倒される。そして、何枚も写真を撮ってしまう。

今回、実家に向かう新幹線で、となりに中国人らしき女性が座った。私は窓際に座り、パソコンを広げて仕事をしていたが、小田原辺りから、その女性が私越しに車窓の景色をカメラに収め始めた。その写真には、カタカタとキーを打っている私の左横顔が、絶対映り込んでる(笑)
しばらくして、そのことに耐えられなくなり、席を変わりますか?と英語で話しかけてみたらめっちゃ喜んでた。

富士に到着すると、タクシーの運転手さんが「最近は外国人ばかり」と話をしてくれた。ふと窓の外を見ると、確かに、以前より外国人が多い。狭い歩道を大きなスーツケースを引きながら歩いている。富士市は、結構、歩道がガタガタ。排水路にコンクリの蓋をしただけの道が続くこともあるし、突然、柵なしの小川に出会うこともある。観光地だけど、結構ちゃんと舗装されていない道が多い。東京のようにほとんどの道路にガードレールがあるわけじゃないし、大きな店の前に横断歩道がない場合もある。

そんな富士市で、外国人であふれかえっているポイントがある。私の投稿で場所が確定されると、状況が悪くなるので場所は書かないが、そこは、建設途中の道路の橋げたへ通じる道なので、周囲より小高くなっており、富士山がよく見える。周囲に邪魔な建物がなく、富士山が一望できるのだ。

外国人の中でインスタかTikTokかでバズったようで、そこに来るのはほぼ外国人しかいなかったが、最近は近くを通りかかった人も車を停めるようになった。地元民にとっては、めっちゃ普通の町で、バスも、通勤や通学、病院通いに使っている人が乗っているだけのその路線だけ、大荷物の外国人でいっぱいになった。そのスポットに一番近いバス停も、普段は地元の人が何人か利用するだけだったのが、もう、外国人がいっぱい乗り降りする。外国人が大勢来たら儲かるからいいのでは?と都会の人は勝手に思うかもしれないけれど、駐車場時ではないところに車を停めたり、近くの道路を走って動画を撮ったり、横断歩道のない道を横断したり、中にはごみを捨てる人もいたりして、かなり住民の迷惑になっているに違いない。

同じ富士山ネタで、コンビニの後ろにきれいに富士山が映ると、やはり外国人の間でバズった場所がニュースになっていた。

私たち富士市民から見れば、コンビニ越しに富士山が見えるスポットなんて山ほどある。富士山は富士市から見て北側にあるから、コンビニの入口が南側を向いていて、後ろに高い建物がなかったら、全店舗同じ状況。実家の隣の某コンビニだって、向かいの家から見たら同じ絵になる。でも書かないよ(笑)母がその道路を横断する時に、ルールを守らない車にはねられたらいやだもん。

オーバーツーリズムだなんて、観光ビジネスが下手な街の言い分だと思ってはいけない。もし、そのコンビニの横に、自分の年老いた両親が住んでいたら?という想像力をもってほしいな。


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