「嬉しかった」を使わない!甘い文章から脱却する方法
文章力養成コーチの松嶋です。今日も文章術を1つ紹介します。これも小学生に課している課題なのですが、嬉しかったことを「嬉しかったです」という言葉を使わないで書く方法です。
そう言うと、大人は単純に「『嬉しかった』の類義語を探せばいい」と考えちゃうんですが、そう思ったあなたは、もう少し手遅れかもしれません(笑)
小さい子がこんなふうに表現したら「そう。嬉しかったのね。良かったね」とまずは共感してあげてください。それが普通です。でも、私はその子の国語の先生なので、ちょっと違います。もちろん共感はしますよ。でも、せっかく作文を書いたのだから、もう一歩思考を深める訓練をしたいのです。
その方法が
嬉しかった禁止令
です。「嬉しかったことを作文に書きなさい」と言っているのに「嬉しかった」禁止。変な先生ですよね(笑)
まず、なぜ「みんなが見てくれると嬉しい」のかを考えてもらいます。比較対象としては「みんなに見られてはずかしい」場合と何が違うのか、「誰も来なかった」場合と何が違うのかです。
もちろん答えは1つではありません。人によって異なります。
この子の場合は「賞」に変わっています。「自信」や「誇り」の話になる子もいます。とにかく「嬉しかった」で済まさず、「なぜ?」を繰り返して自分の心に聞く。
この過程に必要なものは「思考」です。「類義語辞典」じゃないんです。