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ざんねんな土産物店

鹿児島を旅した際、仙厳園を訪ねた。島津家別邸の国指定名勝庭園で、世界遺産。仙厳園そのものも素敵だったのだけど、私はお土産屋さんに注目。本当に素敵だった。先日記事にもちょこっと気づきを書いた。

お土産屋さんも、色々覗いたけど、デザインにお金をかけて、本当にいいものを、きちんとした値段で売ってるところと、どの街にもあるようなお土産を、どうでもいいディスプレイにして、かなり安い値段で売っているお店と、はっきり運命が違うのを感じた。島津家の庭園「仙厳園」のお土産屋が、ものすごく綺麗で、感動した。

公式Twitterでも紹介されているので、詳細はそちらを見てほしいのだけど「薩摩のれん」「島津のれん」「磯工芸館」他、エリアが分かれていて、それぞれ違う雰囲気。どれもすてき!

喫茶や食事処もあって、めちゃくちゃおしゃれ。

空港、市内、観光地と色々回ったけど、お土産屋さんに関していえば、先ほども挙げたように

  1. デザインにお金をかけて、本当にいいものを、きちんとした値段で売ってるところ→仙厳園

  2. どの街にもあるようなお土産を、どうでもいいディスプレイにして、かなり安い値段で売っているお店

大きく分けてこの2種があった。②はさらに「一生懸命な店」と「無気力な店」に分かれる気がする。

観光地、特に、九州のようによそから来やすいエリアにある場所は、インバウンド頼みのところもある。それがコロナになって、かなり打撃を受けて、本当に大変だったと思う。その大変さには共感する。だって、仕事がなくなるかもしれなかったんでしょう。それはそれは本当に大変だったと思う。生き残ったお店、本当に本当に良かったねって思う。
でも、今、戻ってきている外国人は、前の外国人とは金銭感覚が違う。こんなチャンスは一生のうちもう二度とないかもしれないから、打撃を受けた店は、しっかり元を取ってほしいのよ。
旅が制限されて、旅に恋焦がれて動いている外国人であるし、そして日本の経済力が下がったせいで円安になったから、財布の紐が緩くなっている外国人なのだ。

逆に日本から海外に行った人が、向こうのランチで、簡単なメニューでも2,000円、3,000円も使わなきゃいけない。高っ💦って話をよく聞くけど、それはあっちが高いんじゃなくて、こっちが安いからなんだよね。弱い「円」で計算しちゃだめなんだよね。
旅する外国人から見たら「日本って 1,000円で昼ご飯食べられるの!? それって食べて大丈夫な食事なの!?」という感じなのかも。それでも日本は安心安全な国というイメージがあるから食べてくれるんだと思う。

だから、きちんとしたものはきちんとした値段で売る必要があるんじゃないかな。もちろん昨日 1,000 円で売ってたものを今日 2,000 円で売るわけにはいかないって気持ちも分かるけど、観光客って、今日来た人は明日は来ないから(笑)
高くするなら付加価値をつけなくてはいけないって思うかもしれないけど、そもそもイメージとかデザインも価値だし、それで、全体の価値は変わるから、すごく真っ当な値段に落ち着かせるためには、原価率で考えるんじゃなくて、そこにそういうものの費用を載せていかなくちゃいけないよね。むしろその帯域で働いてる人たちの方も多いんじゃないかなぁ。デザイン料けちるとか、そういうことしてると、すごく危ない気がする。

お土産っていうのは、その土地の名前が入っていればなんでもいいってもんじゃないし、そもそも、その土地その土地の自慢のものがお土産。あの旅で食べたこれが本当に美味しかった、だからお土産で持って帰って、みんなに食べてもらおう!そういうものなんじゃないかな。工芸品とかもそうだよね。私は、お土産以外でも「消え物」を贈るタイプなので、工芸品とかは買わないけど、本当に素敵だと思ったら自分用に買うよね。そういうのこそ、そこでしか買えないから買うんじゃなくて、感動したから買うわけだし。ネットでも買えるのに、そこで買う意味が大事なんだよ、きっと。
ちなみに、仙厳園の近くの薩摩切子の工房では、100万ぐらいする切子の急須も売っていて、韓国人のお金持ちっぽい人が見てたよー。感覚的には日本人が想像する学の半額のイメージで買えるんだろうなあ。円安、すごい。100万の物、売れるんだものね。
この工房も良かった。見学もできるよ。

一方、残念なのは、いわゆる「どこのお土産屋さんにでも売っている物」を置いてある店。
キャラクターにその土地出身人物のカッコをさせて、その土地の名前を入れただけのグッズとかね。そういうのって、原価率で計算した価格でしか売れないよね。タオルだよね?って感じ(笑)
写真は写真acで見つけたイメージ。イメージ写真が売っているくらいイメージ(笑)

どの街にもあるようなお土産を、どうでもいいディスプレイにして、かなり安い値段で売っているお店のうち、「一生懸命な店」の方の例

この「一生懸命」がほんと、悲しい……。だって、お見せのおばちゃんががんばってパソコンで作ったPOPかもしれないんだもん……。このお店はこれでいいのかもしれないけど、デザインとディスプレイ次第で「映える」お店になって、かき氷が1杯 1,500 円でも行列ができるお店あるもんね。

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