動画を見て、要約をする。そして自分の考えを添える。その繰り返し。
文章力養成コーチの松嶋です。中学生の作文コースでは、スピーチ動画を見させて、その要約をさせています。そして、自分の意見を添えさせます。動画は10分から20分程度のもの。スピーチの内容自体も良いので、TEDが多いです。1週目に書かせ、授業をして指導をして、翌週までに書き直しをさせています。
とにかく、毎週毎週この課題に取り組みます。学校の試験期間は休ませますが、ほぼ毎週。年間20本(翌週の書き直しも含めると40本)以上これを繰り返します。当然、かなりの力が付きます。
要約と意見を述べることを繰り返す。どんな力が付くか?
まずは要約力。これがなかなか学校では付けることができない力です。学校の長文読解では、紙にプリントしてあるものを読むので、視線を前後に移動してポイントを探せますが、動画はどんどん流れていってしまうので、ポイントを探すのが大変です。頭の中で棚を作って納めていくのと、頭の中で話していることを図式化していくのがコツです。この話はまた今度。
私の推薦動画は英語が多いので、帰国子女など英語で理解できる子はいったん英語で理解し、日本語に直して提出します。でも、たいていの子は英語では理解できません。日本語に訳したものが添付されているので、そこを読み込むことになります。でもその作業では二度手間になるので、まずは動画をがっつり読み込んでもらいます。
ここでは、動画を1回見ただけで「何を言っていたのか」いえることが目標。
今日、voicyを聞いていたら、同じ意見を木下さんが述べられていたので、自分のしていることに自信が付きました!
次に意見を述べる力。これは、実は難しい問題。自分の意見なので正解はないはずなのに「なんて書けばいいんですか」と聞いてくる子がいます。たいてい正解を求めるように、親に躾けられた子たちです。そういう子に限って、何を書いてもいいと言われても50文字ぐらいしか書けません。
その通りだと思いました。ぼくも次からそうしたいです。
いやいやいやいや、そんなの意見ではありませんよね。5歳ならともかく……。
ところが、大人でもこの「その通り。私もそうする」しか言えない人が多いこと、多いこと。
私は、そういう自分の考えを出すための努力をしない大人になってほしくない。そのために、会話を重ねて、その子の考えを引き出しています。
たいていは、考える時間が短すぎなんです。「あなたならどうするかな」と聞くと、30秒くらいで「分からない」とすぐにあきらめる。疲れちゃうみたいです。分からないなら、分かるまで考えてみてと言います。筋トレと一緒で、考える力も考えることでしか付かないから。
中学生コースの卒業生は、たいてい高校生になっても私の講座はやめません。役に立っているからでしょう。大学入試にではありませんよ。高校生では今、レポートが多くなってきています。私の宿題まで含めるとレポートの量は週に何本にもなり、ほんと、私の講座をやめたら楽になると思うんですが、私の講座でトレーニングをしていることにより、外のレポートが簡単に書けるようになってきているので、やめないのだと思います。筋トレですね。
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