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介護の世界は、家族が人質

文章力養成コーチの松嶋です。もうほんと、最近、役所の悪口ばっかりだけど、役所の人間からネタが降ってくるので書きます。

ヘルパーが力不足で介助の仕方が悪く(この表現は合っていると双方合意済み)ベッドの上でひどい体勢になり、父が気を失ってしまった事件があった。その日を境に、父の左側の手の動きがあまり良くなく、明らかに物が持てなくなったり、手のひらの上に薬が乗せられなくなったりしている。

父は骨折すればよかったのか

どの事故でもそうだけど、その前後で比較写真を撮ったわけではないし、証拠にするには資料が少なすぎるけれども、その体の変化は、実際にそのひどい介助をしたヘルパーの所属する会社の、他のヘルパーが確認済み。しかも要介護2の母親にまで影響が出て、もうほんと、我が家は大変なことになってしまった。

「このような場合には、どのような保証がありますか」と聞いた。そうしたら県の人が「脱臼や、骨折なら保証の対象なんですが」と言った。

とても福祉の関係の人とは思えない発言だ。

「そうなんですね。大丈夫ですか。の一言もなかった。

私が「じゃあ父は骨折したら良かったんですか?脱臼したら良かったんですか?」と聞いたら黙ってしまった。

介護の世界は、家族が人質

そんな言葉もよく聞く。ちょっとぐらい不思議なことがあっても、そこに疑問を持って戦うと「では、うちではもう無理なのでと」いうことで、支援を断られてしまうのではないかと、家族が怯えて、その結果、多少の失敗や、不具合や、無礼な発言も、ぐっと我慢する。
特に選択肢の少ない田舎では、そういうことが多いと聞く。

私が「じゃあ父は骨折したら良かったんですか」と言った時に、役所の人が黙ったのは、自分の失言を恥じたのではなく「え?そんなことを言う人もいるんだ?」と思って呆れて黙ったのかもしれないね。

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