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年に一度の高級チョコをホワイトデーに堪能できる幸せ

特に記念日とか祝う夫婦ではないのだが、いちおうバレンタインにはチョコを贈り、ホワイトデーには旦那からチョコが返ってくる。

惰性化した習慣といえばそれまでなのだが
もともと甘いものを食べないわたしにとって、
年に一度だけ、高級なチョコを味わう機会があるのは悪くない。

スイーツに疎いわたしは、チョコのメーカーはゴディバくらい有名なブランドくらいしか知らないのだが、旦那は都内勤務だし、ワイドショーとかをよく見ているので、話題のチョコを買ってくる年もある。

ピエール・マルコリーニとか、リンツとか、きっとみんな知ってるかもしれないけど、わたしは旦那にホワイトデーでもらって、初めて知った。

そして、チョコを食べないわたしでも、やっぱり美味しいチョコレートは美味しいと感じる。ベタっとした甘みがなくて、香りが良い。

甘いものには疎いが、鼻が犬レベルに良いので、香りが良いものはわかる。鼻が良すぎて不快なにおいにも敏感なので困るが、香り勝負の食べ物は存分に堪能できるのでこういうときは便利。

今年のホワイトデーは、ゴディバをいただいた。
箱がめちゃくちゃ可愛い。

デパートのお姉さんに聞いて購入したらしいが、甘いものが苦手なわたしでも食べられそうなやつ、と言ったらこれになったらしい。

ゴディバが日本に上陸して、50周年スペシャルチョコらしい。わたしが49歳なので、ひとつ年上だね。

開けたら宝石箱のような美しさ。うわぁ美味しそう。

もったいないので、どれを食べようか、説明を読みながら迷う。わたしの好きな柚子とか、ベリー系の甘酸っぱい系とか、ヘーゼルナッツ+パフとか、やだ、好きなやつがいっぱい。

チョコレートをたっぷり味わおうと、いつもの安ワインをグラスに注ぎ、丁寧にいただく。

柚子マーマレードにサクサク入りの柚子フィユティーヌ(何語?)とか、チェリーとクランベリーのジャムが入った「日本の春」とか、もはやアートなチョコ、

そしてきっと1粒で数百円するであろう、恐ろしくコストパフォーマンスの悪いチョコ。

自分では死んでも買わないので、誰かにいただくと、お金のことを考えずに味のみに集中できる。

いやぁ、香りがよくて、品が良くて、なんとも味わい深い。

当たり前だけど、美味しいものは美味しいんだなぁ。
と語彙力喪失して味わう。

あげたくなかったが、ベリー系のものが大好きな息子に、ひとつぶおすそ分けする。ひとくちで食べようとするのを制止して、半分ずつ味わえと言いながら食べさせる。

「うめぇ」と息子がひとこと。

きっと200円以上するから、半分食べて100円よこせとか意地汚い冗談を言いながら盛り上がる。

そんなどうでもいい会話の種になって、美味しいチョコを味わう時間て、ものすごく贅沢だなと思った。

基本、女性の好みなんかわかんない旦那も、喜んで食べて「美味しい~!」というと「おおそうか」とボソッという。

いままでは、元気に喜んでもリアクションが悪い、下手をすれば「黙って食え」とか言いかねない、その旦那の朴訥さがストレスだったが、

最近はひねくれ屋で不器用な旦那なりに考えてくれてるのだと思って、勝手に喜んで勝手にキャーキャーやっている。憎まれ口を聞いている旦那も、それが意外と心地よいのだなとわかるまで15年かかった。

15年目のゴディバは、なかなかに楽しく味わって、なかなかに上手に「ありがとう」を伝えられたかな、と思う。

なんてことない年に一度の惰性イベントだけれども、そんなことを楽しめるようになれてよかったな、と思う。

今日もお読みくださりありがとうございました!


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