コロナワクチン狂騒曲②打ちたくても予約が取れない。ネットでワクチン予約の争奪戦に参戦してみた。
コロナ騒ぎが始まってもう1年半。
なんとなく、対岸の火事のイメージがあったが、8月に入って急にSNSの知り合いがかかったり、知り合いの知り合いがかかったりと、グッと身近に感じるようになってきた。
そろそろこちらにもヤキが回ってくると感じて、
様子見していたワクチンも打つことにした。
その葛藤についてはこちら
さてワクチンを打とうとなったは良いが、とにかく予約が取れない。個別接種に対応している近所の病院はどこもいっぱいで、キャンセルの余地もなし。ネットでキャンセルが出るかと一日中パソコンに張り付いてみたが、キャンセルが出たと喜んでその日のボタンを押すと、すでにいっぱいになっている。まさに1秒どころか0.1秒の差での枠の奪い合いだ。
わたしの市のワクチン予約は、50代以上はすでに開始していたが、40代以上がちょうど私が打とうと意識した日の翌週に予約開始と知り、まずはそれを頑張って予約してみることにした。
第1回戦:40代のわたしの予約
50代以上の予約は開始されていて、40代が解放されるとなると、50代以上で予約できていない人+40歳~49歳のワクチン打ちたい人との争奪戦となる。9時からの予約開始で、9時にパソコンを立ち上げていては絶対に取れないと思ったので、念のため前日から接種券番号でログインし、ブラウザに接種券番号とパスワードを記憶させて一瞬でログインできるようにしておいた。
翌日の朝、8時半すぎてパソコンを立ち上げ、10分前にはパソコンの前で体勢を整えた。
ネットはこちらが家で出来る分、参戦人数が多い。なので、ほとんどの場合、予約開始時間にはアクセス集中により、繋がりにくくなることも予想できた。
注意1:ブラウザのタブを複数立ち上げたらNGが出た
なのでブラウザのタブを複数立ち上げて、つないでみようと思ったのだが、わたしの自治体ではそのシステムが検知して「タブを複数立ち上げないでください」というメッセージが出た。なので1ブラウザにつき、1つのログイン画面しか出してはいけないのだと理解した。
注意2:Ctrl+F5連打は使えなかった
予約前日には予約が取れやすいコツなどをググって、Ctrl+F5を連打すると繋がりやすい、などいろいろと情報を仕入れていたが、
しかし実際当日、ワクチン予約ページにアクセスすると、
「Ctrl+F5」を押すと、余計につながりにくくなります
順番におつなぎしますのでそのままお待ちください
と書いてあった。
やはり裏技が出回って、対処をしたのだろう。
8時59分からすでにアクセス待ちの状態になったが、おとなしく待つことにした。5分すぎたころだろうか、ふっと会場選択画面につながり、慌てて一番近所の集団接種にアクセス。やった、空いている。
そういえば日程を考えていなかった。3週間後に2回目が同時予約されるから、3週間後の予定も考えなくてはならなかったのに、そんなことをやっているうちにどんどん枠が埋まる。直近の仕事の日だけは避けて、行ける最短の日にエイっと予約。
もう画面の注意事項を見ている暇もない。早く予約しなくては取られてしまう、とボタンを押した。
最後に予約の最終確認のようなボタンが出るかと思いきや、そういった画面がなく、気づいたら予約が完了していて、確認メールアドレスにメールが来ていた。
前日からかなり気合が入っていたので、取れたことに拍子抜け。でもほっと一息。仕事があったのだが、9時半に家を出れば良かったので、予約を取ってからでも十分間に合った。近い職場で助かった。
第2回戦:息子と母の予約はさらにハードだった
わたしのワクチン予約は、確かに争奪戦だったものの、意外とあっさりとれたので、翌週から始まる「12歳以上、全年齢の予約」で14歳息子の予約と、まだ様子見していた母のワクチン予約も取ることにした。
今回は40歳以上でまだ予約が取れない人+12歳以上39歳以下の争いになるし、その上息子と母の2人分なので、気合を入れないといけない。
市のワクチン予約サイトでは、2人同時に申し込むことが出来ない。1人予約が終わったら、もう1人、という感じだ。
自分が予約したときは母の接種券が手元になく予約できなかったのだが、大規模接種会場は予約ページがつながるようになっても割と空いていたので、年齢的にファイザーしか打てず、かつ学校行事などがある息子を優先して、母の分はあとから大規模接種を取るつもりでいた。が、それでは甘かった。
前回の経験を踏まえて、前日からブラウザに接種券番号とパスワードを記憶させて仕込みをし、その上ブラウザをいくつも立ち上げておこうと考えついた。同じブラウザで複数のタブはだめでも、違うアカウントでブラウザにログインし、それごとに予約ページにアクセスすれば問題なくいけそう。
Google chromeの複数アカウントでログインし、さらにMicrosoft EDGEだの、iphoneのsafariだの、持てるすべてのブラウザからログインして予約当日に備えた。
決戦の日の朝。やはり10分前くらいにパソコンの前でスタンバイ。
1分前くらいから、複数立ち上げたブラウザがすべて「待機中」になる。この中からひとつでもつながったものがあれば、それで予約しようと思い待った。
前回よりもずっとアクセスに時間がかかり、10分以上待っただろうか。焦りながら15分ほどすると、ひとつだけ、ふっとつながった画面があった。急いで確認すると、わたしと同じ会場は空いていない。市内ならどこでもいいや、と空いている会場を検索して、少し遠いが行けそうな会場を予約した。
息子の予約で、まさかの大失敗
ただ、ここで大失敗をした。自分が予約したときにも慌てすぎてあまり詳細を読んでいないまま予約したので、今回は予約内容を確認しようとよく読んだ。その中にチェックボックスがあり「2回・・・・」みたいな記述が見えた。焦っていたので直感的にその「2回・・・」のほうにチェックを入れて申し込んだ。
やっと息子の分も取れた!と喜んだのもつかの間、予約メールがなぜか「2回目」しか来ない。わたしのときは1回目と2回目の予約確認メールが2通同時に来たのだが、なんか変。
よーーーく読んだら、まさかの「2回目だけ予約」してしまっていた。
よく読む暇がないページにまぎらわしい選択肢を付けないでほしい。2回目のみ予約したいなら、最初のログイン前に選択させてくれたらいいのに。
間違えたと思って取り直そうと思っても、時すでに遅し、またつながらなくなり、次につながったときには全部の枠が埋まっていた。
せっかくとれたのに1回分では意味がない。どうにかしようと思ったが、空きがないのでネットではどうにもならない。その後また仕事に行かなくてはならないので、とにかく予約したままにして、あとでコールセンターに電話しよう、と次の母の予約に挑んだ。
しかし、余裕でいけるだろうと思っていた大規模接種会場もすでに満杯。まだ9時20分過ぎだったと思う。全年齢の予約が可能になったこともあるし、ちょうどコロナ陽性者が爆上がりしていた時期だったので、競争が激しかったのだろう。
母の予約は全く取れないまま終わった。負け戦だ。ただ、母の分は、モデルナであれば自衛隊の会場も予約の可能性があると思い、その日の夜に開始する自衛隊会場の予約に挑むことにした。
問題は息子の「2回目だけ取れちゃったワクチン」である。1回目が打てないのに2回目。でも2回とも同じワクチンなら、とりあえず2回目を1回目にすることはできそうだ。仕事をしながらも気はそぞろ。果たして息子のワクチンは大丈夫なのだろうか??と昼休みになってすぐにワクチン予約センターに問い合わせの電話をしたが、まったくつながらない。
昼休みのほとんどを使って何度も予約センターに電話したがつながらず、仕方なく仕事に戻った。なんとなく落ち着かないまま仕事を終え、再度仕事上がりにワクチン予約センターに電話をしてみたら、夕方だったこともあり電話がつながった。
事情を話すと、ワクチンの2回目で取ってしまっても、それを1回目として振り替えることは可能とのこと。よく読む暇がないページで間違った選択肢を押してしまったので、2回分なんとかならないか、とかなり食い下がったが、予約がいっぱいなので1回は打てますが2回目は取れませんとのこと。
こうなったら、とりあえず取ってしまったワクチンは1回目として振り替えていただくとして、問題はその2回目のワクチンをどうやって取るかだ。また翌週に始まる予約争奪戦に参加するのはかなり消耗しそうだし、とりあえず近所の個人接種をやっている病院を片っ端から当たってみて、無理なら翌週の争奪戦に挑もうと思い、仕事帰りに自転車で近所の病院に片っ端から立ち寄って相談した。
どこも病院「予約がいっぱい」。ひとつだけ「予約のキャンセル待ちがあるけど子どもは打たない主義」という病院があり、そこにはすがる思いで母のキャンセル待ちを入れた。
その後も息子の2回目ワクチンを求めて病院を渡り歩き、予約ミスで1回目のワクチンは打てるが、2回目だけ打てないので困っていると話したら、4週間後の日程になるが、2回目だけなら予約が取れるということで個人病院で予約することが出来た。聞けばファイザーワクチンは、満3週間後、6週間以内に打てば効果がある、ということになっているらしい。助かった。
朝っぱらから予約争奪戦に参戦し、やきもきしながら仕事をし、チャリで病院巡りをして、やっと家に着いたと思えば30分後に自衛隊の大規模接種予約が待ち構えている。
第3回戦:母の自衛隊大規模接種会場予約
休む暇もなくまたパソコンを立ち上げ、臨戦態勢に入る。また複数のブラウザを立ち上げ予約開始を待つ。
自衛隊大規模会場は、朝の市の予約よりも比較的早くつながった。しかし4会場ほどある中で1つ目はすでにいっぱいで、2つめで予約が可能だったので取り急ぎ予約した。
これでやっと、とりあえず息子と母の分も予約ができた、とほっとしていたら、さきほど母のキャンセル待ちを入れていた病院から電話があった。
キャンセルが出そうなので、少し先になるが打つことは可能だとの連絡。自衛隊の会場は数日後に打てるが、電車で都会に出るので、高齢の母にはどうだろうと思っていたので正直迷った。
なので母に電話をし、どうしたいかを聞いた。母はふだん、電車に乗ってどこかに行くこともほとんどなく、住宅街の徒歩圏から離れて人ごみに行くこともないので、わざわざ都会に行くよりは、少し待ってでも近所の病院で打ちたいとの希望だった。なので、自衛隊の接種会場は他の誰かが打てるようキャンセルすることにした。
ここまでしないと取れないワクチン予約の現状
こうして臨戦態勢で臨んだワクチン予約。ワクチンを打てば、けっこうな副作用があることが分かっていても、ここまで予約ができないとなると、人気アーティストのコンサート並みに熱が入る。そして争奪戦に勝つとなんとなくヤッター!叫んでしまうほど、レアな権利に感じてしまう。
そもそも、ワクチン打て打てと言っておいて、打とうと思ったときにここまで頑張らないと打てないワクチンの体制に疑問を感じざるを得ない。
わたしはネットに強いほうなので、それでも健闘したほうだと思うが、同年代でもネットに弱い人はいるし、結局ネットに強い人がワクチンを打てるとか、暇な人の方がネット争奪戦に参加できるから取りやすいとか、妙なことになる。それもそれでどうなんだろう、と思う。
忙しい人だってワクチンを打ちたい人は多数いる。そういう人たちの救済策はないのだろうか。わたしたちはワクチン打ったほうがいいと煽られながら、限られたワクチンを取る戦争に参加させられているのだろうか。
若者はワクチンを打ちたがらない、と勝手に思い込んで決めつけて、予約なしの渋谷ワクチンが大変なことになったが、世界一交通量が多い渋谷のスクランブル交差点を持つ渋谷に、たった200人のワクチン枠を「予約なし」で全員打てるという見積もりもとんでもなく甘いし、いったい何をどう考えればそれでGO!になるのかも謎だが、現場を知らない、というのはこういうことなのだろう。残念。
ワクチンGOGO!と煽っているメディアはどうかと思うが、だからといって、ワクチンなんか絶対に打たないほうがいい!と他人の接種まで止めに入る人たちもどうかと思う。当然リスクがあるし、わたしだって正直、猛スピードで開発して、めっちゃ熱が出るワクチンなんか打ちたくない。しかし、対岸の火事だったコロナにじゃんじゃん知り合いがかかっていく。ご丁寧に実況中継までしてくれる。めちゃくちゃ苦しそうだ。
こんな中で、できるだけまともな生活を送りたいと思って、今できることといえば、ワクチン打つくらいしか選択肢がないのだ。消去法だ。
もう個人の自由なのだから、打ちたくない人はそれで、でも打ちたい人を止めるのはなんだかなぁと思う。
そして打ちたい人がさっさと打てるように手配するのが国の仕事。アピールとかどうでもいいから、淡々とやることをやっておくれ。オリンピックやってる場合じゃないから。
まだまだ日本は「大義名分」みたいなことばかりにとらわれて、現実的な策ととる決断をすることや、やめる勇気を持つことにとても抵抗があるようだ。ワクチン打ったから~といって6万人の観衆でサッカー観戦して、6000人かかりましたーという大規模実験した国もあり、これはこれで怖いのだが、日本はもう少し頑張ってくれたらなと思う。
予約が取れてひと安心たが、本番は打つこと
予約を取って終わった気でいたが、本番はワクチン接種。ひとまずわたしの1回目が終わったが、毎週のように息子と母の接種、わたしの2回目接種と9月はワクチン祭りである。体調を整えて、無事接種が終わることをひとまず願うしかない。
最後までお読みくださりありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?