中2息子がひとりで学食に行っていると知ってめちゃくちゃ心配になりつつも、メンタルが仕上がってて感心した件
現在中2の息子は、思うところあって私立の中学に入れた。
私立の何がありがたいかといえば、学食があるところ。
学校によって高校生しか使えなかったりするようだが、息子が通う学校は「カフェテリア」と洒落た名前がついていて、お弁当を食べる子も持ち込み可能だ。
友達がお弁当で、自分が学食のごはんを食べるときもカフェテリアで一緒に食べられるのが良いなと思った。
1.オクテな息子が素早く学食デビューした理由
学食があるのは助かると思ったが、基本的に知らない場所に行かない息子だ。
中学入学してしばらくは、お弁当を作らなければならないだろうと踏んでいた。しかしなんと入学してすぐに「カフェテリアに行くからお弁当いらない」と言い出した。
どうしたことかと話を聞くと、後ろの席の男の子がものすごく社交的で、「カフェテリア行こうぜ」と誘ってくれたらしい。息子は嫌なことはあっさり断るが、きっと感じのよい子だったのだろう、誘いに乗って入学1週間程度でカフェテリアデビューした。
カフェテリアのメニューは定食で栄養バランスも考えられていて、しかもワンコインで食べられる。ただでさえ朝が弱いわたしは、500円でお弁当免除になるなら安いものだと喜んだ。これでお弁当のメニューに悩まされるTこともなく、朝はギリギリまで寝ていられる。
お友達のおかげでオクテな息子もカフェテリアデビューを果たして、よかったよかったと思っていた。
2.クラス替えで判明した、息子の「ひとり学食」に驚く
受験が終わってすぐコロナ禍になり、1年生で学校に行けたのが実質半年くらい。やっと学校に慣れたころに2年生になって、その社交的な友達とはクラスが離れた。
またクラス替えをしたので、人間関係もいちからスタートかなと思い、しばらくカフェテリアにはいかないかなと思って息子に「一緒にごはん食べる人が変わるかもしれないし、お弁当にする?」と聞いた。すると「カフェテリア行くからいい」という。
不思議に思って、「昔一緒に行ってた子はクラス離れたし、カフェテリア一緒に行かないでしょ?」と聞いた。
すると驚くことに息子は「だいぶ前から、カフェテリアには1人で行ってる」というではないか。
息子は飄々としていて、わたしよりずっとマイペースで周りの目を気にしない。けれどさすがに中学生の段階で、にぎやかなランチタイムにひとりで学食でごはんを食べている絵面は、母からするとなんか心配になる。学校見学でそんな子がいたら「あの子大丈夫かしら」とかきっと思ってしまうだろう。
わたしは大学生くらいからバッグパッカーでひとり旅をしたり、ひとりで行動することは好きだったが、さすがに中学時代はまだひとりで食事とかできなかった。大学時代も学食でひとりでごはん食べるとか無理だったかも。
でも息子はこともなげに言うので、動揺を隠しつつ「カフェテリアにひとりで行くって、わたしが中学生の頃は勇気がなくてできなかったと思うんだけど、平気なの?」と聞いてみた。
すると息子は、
「みんなで一緒に行くと、ワイワイ話しているのに合わせるのが大変なんだよ。みんなの話題が飛び交って、ゆっくりできないし、自分は面白いこと言えないから聞いてるだけだし。
もともと俺は食べるのが遅いのに、話にも付き合ってると、みんなが食べ終わって帰ろうぜってなったときにも食べ終わってなくて、慌てちゃうのが嫌なんだよ。
だったら一人で食べて、ぼーっと頭の中で家に帰ったら何しようかな、とかゲームのことを考えて食べてるほうがラクなんだよ」と言った。
確かに息子は食べることにあまり興味がなくて、家でも食べるのがめちゃくちゃ遅い。小学校の給食も、おしゃべりしないで食べるという恐ろしい時間があったようだが、それがあっても人より食べるのが遅かったようだ。
さらに大勢での会話に入っていけないのもわかる。わたし自身も大勢で話すのが苦手で、突っ込んだ話は特定の人にしかしたくないので、大勢になると無難な話しかできず、なんとなく相槌を打っているだけで、手持ちぶさたで疲れてしまう。
だがしかし、それだったら教室でお弁当を食べればいいのに、わざわざ一人でカフェテリアに行ける息子がすごい。
中学時代のわたしにはできないことができていて、しかも仕方なくではなく、息子が自らそれを選んでいること、そして、わたしのように周りの目を気にするでもなく、行動できている息子を本気ですごいなぁと思った。
なので息子に言った。
「わたしが中学生の頃は、ひとりで学食なんて、ぼっちだと思われるのが嫌できっとできなかったよ。自分でそのほうがラクだった思って、ひとりで食事できるって、メンタルが仕上がりまくっててすごいね」と。
3.ひとりで行動する息子を尊敬する反面、心配な親ゴコロ
けれど、「すごい」と思う反面、心の中では「おいおいうちの子マジでぼっちじゃん、大丈夫かよ」と思うのも親心だ。
そういえば息子は、学校ではそれなりに誰かと話しているらしいが、ときどき「俺ぼっちだし」とか言い出してにわかに心配になる。
そうはいっても、誰かしらと話してるでしょ?と聞くと、「でも俺、2人組を作れと言われると最後のひとりになるんだけど、やっぱぼっちじゃない?」とか言っている。確かにそうすぎて、もう次の言葉が出ない。
2人組って、39人クラスで38人はペアになるのに、なぜそこで余るのだ。心配で仕方がない。
だからといって、学校がひどく嫌だという感じでもなく、だからって喜んでいくわけでもなく「やれやれ」という感じで行って、帰ってきたら急に学校であった面白いことを話しだしたり、いろいろと唐突だ。そのたびに母は、なにごともなかったように聞いているが、心の中はかなり動揺している。
話している息子本人からすると、そこまで悲壮感がないのかもしれないが、母として聞くとめちゃくちゃ心配になるのは、母である人にはきっと分かっていただけるだろうと思う。
だからといって、学校でそんな感じなことは本人的には大きな問題ではなさそうだ。学校で気を使って、家でも気を使いたくないという理由から、学校の友達との連絡はほとんど取っていない。
そのかわり、家では自分でTwitterで見つけたゲーム仲間と楽しそうにオンラインゲームしている。好きなジャンルでは積極的になれるようだ。
リアルな友達がいない分、あれこれ好きな話をする相手は、いまのところわたしだ。わたしに興味があろうがなかろうが、エンドレスで好きなことを熱く語ってくださる。眠くて倒れそうでもおかまいなしに話し続ける。
聞く方はなかなか大変だが、気を許して自分の思いを話せる相手、そして受け止めてくれる相手として、わたし以外のだれか別の人ができるまでは、わたしが聞き役になろうと思って、眠い目をこすりながら何だかわからないゲームの話や、マニアックな話を延々とうれしそうに語るのを聞いている今日この頃だ。
4.メンタルが仕上がっている息子を信じて見守る毎日
息子の話を聞いていると、周りの目が気になりまくっていたわたしの中学時代とを比べると、息子の方がよっぽどメンタルが仕上がっているなぁと思う。
男子なので気にしない面もあるのだろうが、小さいころはわたしは周りから浮くのが嫌で嫌で、みんなに揃えようと頑張っていた。けれど大人になって、自分の個性を堂々と出しても良いのだと思うようになった。
息子が小さいころに、あまりにも敏感な子で育児に悩んだが、それでも息子の個性はそのまま、のびのびと育てようと決めて、そのままでいいよと言いながら育てたのは、わたしじゃないか。ちゃんと育てようとしたとおりに育っていて、喜ばしいことじゃないか、とも思う。
さらりと「俺ぼっち」とか聞くと、にわかに動揺してしまうわたしがいまだにいるが、そのたびに「息子がそれでいいなら、それでいいのである。」と、自分に言い聞かせる。
普段学校の話をめったにしないので、ひょっこり学校であった楽しいことを話しだすと、ひとことも聞き漏らさないように、「それで?それで?」と満面の笑みで息子の話を聞く。
小学校時代から人間関係はオクテだし、おとなしくて平和主義だし、からかわれてばかりだし、勉強もしないからできないし、なんだかほんとに目立たない子だと思うし、マイペースでボーっとして頼りないけれど、好き嫌いだけはハッキリしている。
こういう子は学生時代が一番モヤモヤする時期なような気がする。
中学生のいまは時間割があって、決まりがあって、「やるべきこと」ばかりの学校生活だ。大人になればなるほど、自分の考えで行動選択できるようになる。だから息子はきっと大人になってからの方が人生が楽しめるだろう。
早く大人になって、楽しい人生を歩んでくれ。と思いつつ、日々息子を心の中で応援している。
いったいこの子にはどんな花が咲くのだろう、まぁまぁ結構疲れる日が多いけれど、息子の幸せを願わずにいられない。
今日もお読みくださりありがとうございました!