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アラフィフ主婦のベトナム・ホーチミンひとり旅④メコン川でいかにも観光「ジャングルクルーズ体験」へGO

息子のカナダ研修旅行に合わせて、ベトナム・ホーチミンに一人旅をしてきた。海外へのひとり旅は、20代以来だから30年近くぶり!!

行くことに決めた経緯はこちら

深夜2時半という深い時間のLCCで無事ホーチミン到着。1日目はフォーにバインミーに地元グルメを堪能し、スパで寝落ちし、の欲張りコースを堪能。

そして2日目はメコンデルタクルーズの1日ツアー。

1.ホーチミンから手軽なショートトリップ先発見

旅行の計画を立てているとき、ホーチミンで街歩きだけではつまらないなぁと思ってガイドブックを眺めていたらこんな景色が目に入った。

ベルトラホームページより

うわ、なんか外国行ってる感あるじゃん、と食いついた。調べてみるとホーチミンから車で2時間程度、「ミトー」という場所で体験できるらしい。

そういえば学生時代、タイに行ったときもメコン川のクルーズをした記憶が蘇った。あの東南アジア独特の濁った川の色がなんともいえないんだよな。
他にも調べてみると水上マーケットの観光なんかもあるようだが、基本卸売りで早朝しかやっていないとのことで、あまりツアーが出ていなかった。

メコン川クルーズを調べてみると、はとバスばりにパッケージツアーが組まれているものがほとんど。中でも評判のよさそうなベルトラさんのツアーに申し込むことにした。


他にホーチミンから1日観光できる場所だと、クチというところのトンネルが候補に挙がる。ここはベトナム戦争の塹壕があり、地下に掘られた狭いトンネルに入れるらしい。わたしは戦争の跡地とかはいろいろ想像してしまうため、こちらは遠慮しておくことにした。

朝の7時台に出発し、帰りが5時くらい。まる1日のツアーだが、内容は盛りだくさん。朝早いけれどホーチミン1区のホテルであれば、ホテルまでお迎えが来るとのことで大丈夫でしょ。

2.いざツアーに出発!


朝、集合時間の少し早めにフロントに行くと、ホテルのオーナーが「朝のドリンクサービスやってるから飲んでいったら?」という。

でももう5分後に迎えが来るので、と遠慮するとオーナーは「だいたいベトナムの人って遅刻するから気にするな」という。ま、そこまで言うならいただこうとアイスティーをいただく。そして一口飲んだら時間通りに送迎が来た(笑)ので、そのままテイクアウトして車でいただくことにした。紙コップでもらっておいてよかったー。

人懐っこそうなガイドさんがニコニコしながら「今日ガイドをします、よろしくお願いします」と言ってくれた。車は大きめのバン。ほかに誰もいなかったが、聞くとあと2組参加者がいるそう。どんな人だろ、ワクワク。と思いながら車に乗る。

次に乗り込んできたのは同年代くらい?もう少し下の40代くらい?のひとり旅男性。わたしは話し相手が欲しいので近くに座ってくれたらベラベラしゃべるのに、と思ったのだが、おとなしそうな方で一番後部の座席に行ってしまったので、とりあえず「よろしくお願いします」とあいさつをして静かにしていた。

次に乗り込んできたのは大学生の男子二人組。当たり前だけど若い!自分も大学時代に旅をしたので、なんだか懐かしい。バッグパッカー通りから乗ってきたので、きっと安宿に宿泊したのだろう。わたしも今回バッグパッカー系の宿を攻めようかと思ったのだが、きっと若者だらけだし、ホーチミンの街歩きで3泊程度なら、ガチのバッグパッカー宿じゃなくてもいいか。と思い避けたのだった。

で、またおしゃべりしたい欲がムラムラ湧いたのだが、人のよさそうな大学生、おばちゃんが話しかけたらひいちゃうかなと思い、これまた「よろしくお願いします」とあいさつした。

これで今日の参加者は全員そろった。ガイドはブンさん。ブンさんは全員揃うまで何も話さなかったのに、揃った瞬間に自己紹介やらなにやら思いっきりペラペラと話し始めた。なんでも自称「ベトナムのスギちゃん」らしい(笑)確かに言われてみれば雰囲気はスギちゃん。「ワイルドだろー」と言っていたので笑いました。

確かにスギちゃん風なブンさん

ブンさんの故郷はなんとこれからツアーをするミトー。川に浮かぶ小さな島の出身なので、島の人が全員知り合いとのこと。そりゃそうだろうねぇ。

日本が大好きだけど日本には行ったことがなくて、日本語を一生懸命勉強してガイドをやっているのだそう。ベトナムの方は日本で見かけるので、日本に行ったことがあるのかと思っていたが、これはこれでビックリ。少したどたどしいけれど、ガイドをできるようになるにはなかなか勉強は必要だよね。

人と話すのが大好きで、ガイドの仕事もめっちゃ楽しい!と言っていて、なんかすごく幸せな気持ちになった。

そしてほかの参加者には少し話しかけにくかったので、ブンさんにあれこれ話しかけた。メコン川のツアー先まで車で2時間。まぁまぁ長いもんね。

ブンさんに「バイクめっちゃ多いよね」と話しかけると、ベトナムのバイク事情を話してくれた。

とにかくバイク

基本、ベトナムはクソ暑いので人は歩かない。歩いたら倒れるもんね。それでベトナムではバイクは50ccの原チャリなら16歳以上なら無免許で乗れるらしいので高校生はバイクで学校に通うのだそう。

中学生は電動自転車で通うのだけれど、困ったことにバイクより電動自転車のほうが高価なので、中学時代の自転車調達がまあまあ大変だとのこと。

車はもう全然手が出ないくらい高いので、ブンさんも免許は持っていないそう。その代わりバイクが恐ろしくリーズナブルに買えるそうなので、あのバイク天国も納得よね。

ちなみにブンさん、これから行くミトーの実家にもバイクで帰るらしい。

そんな話をしながら、車は高速道路へ。窓から見える景色がどんどん田舎になっていくので面白くて夢中になってしまった。

それとめちゃくちゃ気になったのが、運転が荒い!!車間距離近い!!!すぐクラクション鳴らす!!!よくこれで事故らないなと思うような割り込みもするし、ヒヤヒヤする。でもこの感覚、最近どこかで味わったなと思ったら、ニューヨークも同じだった。

日本の交通ルールが整っているってことだね。

やることがないので高速の景色を眺めてたら、途中で何人か高速道路の脇で立ちションしてるオヤジ目撃。さすがベトナム。

3.ボートに乗ってメコン川を渡る

そんな感じで立ちションオヤジを眺めながら、ときどきガイドのブンさんとだべりながら、あっという間にメコンデルタの船着き場に到着。

ザ・観光用って感じで、この船着き場にも旅行会社の事務所があって申し込めたりする感じ。ブンさんが、これから行く島の説明をしてくれる。

とりあえず、このパッケージが定番らしい。蛇とハチとワニ。
別にここに生息しているわけじゃないと思うんだけど、なんとなくメコン川クルーズがジャングルっぽいからそこに合わせたぞ的な。

ってことでこれから始まる「いかにも観光」なツアーにワクワクしていた。こんな分かりやすいパッケージツアーに参加することって日本ではないものね。

船着き場から「さあ、いくぜ」な感じでベトナムのスギちゃんことガイドのブンさんが男前に先頭を切って歩く。

後をついていくと、小型のボートが。わー、なんか雰囲気ある!

船に乗り込むと早速出発。小さいけど小回りが利くボートであっという間に川の真ん中へ。風がひんやりして気持ちいい!

そしてメコン川ってドブ色なのでドブ臭いかと思ったら別にそんなこともない。普通に気持ち良い~。

ほどなくして、島へ到着!

4.本場南国フルーツ試食!気になるお味は・・・?


ここではトロピカルフルーツを試食できるらしい。なんちゅーかすべてお膳立てされた感があってワクワク(笑)

こちらの島には南国のフルーツがたくさんなっているとのこと。


ブンさんがジャックフルーツについて説明してくれてる。まあそんなに南国フルーツ好きってわけじゃないんだけど、ほうほうなるほど。と聞く。
いっぱい取れて、甘くて、安い!みたいな説明だったかな(雑)

ふと見上げるとバナナがたわわに!

でも、南国の割に、南国の花とかが咲いてないんだよな。全部緑っていうか。

咲いてたのはこれだけ。
沖縄とか、リゾート開発するぞ!となると本気で南国の花を植えるのかもしれないけど、ここはそういう感覚じゃないのかも。本気の田舎感が漂っている。

そんな感じで島を少し歩くと、いかにも観光でございな場所に到着。


誰が買うんだ?な洋服たち(笑)
うっかり「おーーめっちゃアジア!」と感動した欧米人が買いそうな気もしなくもないw

午前中だったせいかほかの観光客の姿はなく、わたしたち一行はテーブルに案内された。ほどなくしてフルーツがあれこれ出される。
ドラゴンフルーツ、パイナップル、ジャックフルーツ、あとなんか(忘れた)

同行した大学生とひとり旅男性たちと静かにいただく。なんか男子ばっかりだとわーわーきゃーきゃーもしにくいし、周りに人もいなかったし、あと南国フルーツあんまテンション上がらないっていうか、盛り付けが地味だからさぁ(笑)

そして、珍しいはずの南国フルーツを試食してみたのだが、これがまたどれも味がしない。ブンさんが「この島のフルーツ、めっちゃ甘いよ!」って言ってたんだが、お世辞にも甘いとは言えない。なんかどっちかというと野菜。

これを甘いと言っていたブンさんにとっては、人生で一番甘いフルーツがこれなのかもしれない。ていうかわたしたち日本で食べる果物って、基本どれも甘くておいしいし、もしかしたらわたしたちの舌が肥えすぎていて贅沢なのでは・・・などとあれこれ考えてしまう。

たまらなくなって、今まであまり会話をしていなかった同行の人たちに話しかけてみる。「これ、、、、そんなに甘くないですよね」と言うと、大学生の男子が「いやー、微妙っすね」と苦笑い。特にこの島特産で珍しいはずのジャックフルーツは不評で、もう一人の大学生が「おれ、これ無理かも」と言い、続いてひとり旅男性が「わたしもこの独特のにおいがダメですね」と言い出した。よかった、ビミョーだと思っていたのはわたしだけじゃなかった。ここで少し参加者に連帯感が生まれる。

「わたしたち、日本でおいしいフルーツ食べすぎて、舌が肥えたんですかね」というと場がなごんだ。

どこから来たのかなど少し話してみると、大学生二人組は四国から来たのだとか。ひとり旅男性は埼玉から。ずいぶん旅好きらしく、あちこち訪れているようだ。

そんな話で少し和み始めたところに、おもむろに女性たちがワラワラと登場した。有名な民謡だか何かを披露してくれるらしい。ブンさんの地元だけあって、ブンさんもギターを演奏。二胡みたいな楽器を持っている人もいる。
女性はなんか携帯ラジカセみたいなものとヘッドセットを装着して、歌い始める。

えっとね、この演奏がどうだったかというと、なんとも微妙な感じだった。下手ではないけれど、お世辞にもうまいとは言えず、しかも親しみが持てる歌でもなく、のったりした民謡的な歌。ブンさんのギターもね、うん、下手ではないんだけどうまくもない。ごめん、ほんとにごめん。一生懸命やってくれてるのかもしれないけど、どうリアクションをとっていいのか分からない絶妙な素人感なのだよ。なんでもいいからリズムがあれば手拍子とかで盛り上げられるんだけど、やりようがないんだよ。

しかもこの女性だけでなく、5人くらい出番を控えている女性が待ち構えていて、これまた、めちゃくちゃ美しいかと言うとそうとも言えない(失礼)女性たち。そして正直、あまりやる気が見えない。

わたしたち参加者は座ってそれを見るしかない。なのでいったいどんな顔で見守ってよいのか分からない。わたしたち日本人はこういうときにあからさまにつまらない顔はしない。一生懸命見ているふりをするのに必死だ。そして頭の中でいろいろ「まぁ、田舎だからしょうがないかな」とか「でも、これで毎日商売をしてるならもう少し芸を磨くべきでは」とかあれこれ考えてしまうのだ。

なんとも渋い時間が流れ、やっと終了。まさかと思ったがやはりお約束の「よかったらチップを」とかごが置かれる。ほかの参加者と顔を見合わせながら気まずい雰囲気が流れ、みんなきっと「あんなビミョーな歌にチップはちょっと」と思っている顔だ。だけどわたしたちは日本人。こういう場所では空気を読んでしまい、しぶしぶ小銭を入れる。

どちらかというとゆっくりフルーツをたしなむというより、そこにいることを義務付けられた感があり「さあ次行きましょう」と言われた正直ほっとしたわたしたち。

このポシェット的に持てる手軽なマイクとスピーカーセットは気になったけど。ちょっとほしい。

5.手漕ぎボートでジャングルへ!そこは癒しの空間だった



さて、お次は待ちに待ったジャングルクルーズ。手漕ぎボートに乗り込んで、川を進む。

ボートがあまりにもシンプルすぎて、まぁまぁ怖い。

いざ乗り込むと、思ったより沈むので水面がすぐそばで怖い。なんか不安定だし。ブンさんが面白がって船に乗り、わざと揺らす。こんな川に落ちたくないとぎゃあぎゃあ騒ぐアラフィフおばさん一人(わたし)。

と、ブンさんはお約束の船揺らしに満足なリアクションを得られた成果ニコニコして見送ってくれた。いかにもベトナムな傘の帽子「ノンラー」を借りてベトナム観光気分はばっちり。

スイスイと細い川をボートが進んでいく。さっきまでモーターのボートだったのでブルンブルンうるさかったが、手漕ぎボートでニッパヤシの繁る川を進んでいると本当に静かな空間で心地よい。水場で風も涼しく、なんかとってもいい気分。

別のボートとすれ違う時は、なかなかにスレスレで焦る。でも漕ぎ手は慣れたもんでしれーーーっと通り過ぎていく。そして普通に「ゴツン」とぶつかっていく(笑)

途中、人々が生活している場所も垣間見える。なんか女性がニッパヤシの木にハンモックをくくりつけてブルンブルンと揺れていた。ブランコのような感じ?

こんなにワイルドなハンモックは初めてだし、そもそもなんで平日の午前にここでハンモックをぶんぶんしているのか分からない。とにかくゆったりした時が流れているのは間違いない。

さて、そんな感じでもの珍しくキョロキョロしつつ船が進む。すると徐々にニッパヤシの木々が増え始め、東南アジアの風情満点な景色が目の前に広がった。

ものすごく狭い川に、迫りくるニッパヤシ。外界と遮断されたような静けさの中進むボート。なんともいえない静寂に息をのむ。これは一見の価値ありだと思う!!!

ジャングルクルーズと言っても、怖いものが出てくるわけではない。この静かで自然を味わえる瞬間を満喫できる贅沢な時間だった。

さてさて、ここまででツアーの半分。次はアナログ感満載のココナッツキャンディ工場やミツバチ、蛇、ワニも登場のパッケージ観光まるだし観光へ!!!

今日もお読みくださりありがとうございました!

わたしが参加したツアーはこちら


祝★出版!
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どんどんラインナップが増える予定です。ぜひお手に取ってみてください。


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