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触れるということ

おばあちゃんの手。


思い返せば、最後におばあちゃんの手に
ゆっくり触れたのはいつのことだろう…。

子どもの頃は、よく手を繋いで
色んな所へ遊びに行ってくれた。

今は私が嫁に行ったのもあって
時々会うぐらい。

久しぶりにおばあちゃんの手に触れた。
とても温かくて優しくて柔らかかった。

私の手はおばあちゃんの手と比べると冷たくて、
固くてゴツゴツしてた。

でも、おばあちゃんは
『心が暖かい人の手だね』
と言ってくれた。

そこからたくさん昔話をしてくれた。

『友香が学生(看護学生)のころな、
借りてたアパートがあったろ?
解約して、病院の社宅に引っ越す時
近所の人に挨拶した。
そしたら、いつも夜中の3時とか4時ぐらいまで
部屋の電気がついてて、
一生懸命勉強されてたんでしょ?
って近所の人が褒めてた。
そんでな、引っ越す時の片付けで、
お風呂場をみたら
たくさん水入り2ℓペットボトルがあって
オラは涙が出た。
勉強で忙しいだろうに、
節約をしてくれて…』

なんて話をしてくれて、
嬉しくて涙が出そうになった。

あの頃は、無我夢中で
周りのことなんて気にしてる余裕なんて
これっぽっちもなかった。

もしかしたら、夜中まで電気がついてて
ご近所さんに迷惑をかけていたかもしれない。

だけど、今になって、
あの時寝る間も惜しんで学んだのは
無駄ではなかったって思える。
家賃を負担してくれたおじいちゃんに
迷惑を最小限にしたくて、
できる限り節約して、
自炊した。

節約して当たり前って思ってたけど、
こうしておばあちゃんに言われて
『評価してくれる』
ことが嬉しかった。

おばあちゃんの手に触れて、
癒したいって思ったのに
私の方が癒された。

今回は精油やキャリアオイルは使わず
ただ触れるだけ。

でも、触れることがこんなに素晴らしくて
心を動かすものだと改めて強く感じた。

おばあちゃんが
冷たい私の手を
何度も何度も優しく触れてくれた。

大人になると
誰かと手を繋いだり
触れ合う機会が
だんだん減ってきて
触れることに臆病になったりする。

アロマテラピーは
そんな臆病を優しく包み込んで
許すことに変えてくれるように感じました。

アロマテラピーに出会ってなかったら
おばあちゃんに触れたり
大切な人と触れ合うことに
もっと臆病になっていたかもしれない。


アロマテラピーが大好きで
アロマテラピーを学べることに
感謝しかありません。

アロマとは全く関係ないけど、
おばあちゃんの手相で
ますかけ線があったのが
めちゃくちゃ驚きでした。


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