フィレンツェの老舗カフェ
ジュベ・ロッセ。フィレンツェ歴史地区にある老舗カフェの一つです。同じ広場にあるジッリやパスコフスキーと同じく、1800年代末からの歴史があります。
最初、ここはフィレンツェドイツ人のコミュニティの中心で、ビールを嗜む場所としてスタートしました。その後、他のカフェと同様文化人の集まる場所となり、ファシズム期の芸術家達(未来派)の溜まり場にもなります。雑誌の編集者たちも行き交い、芸術と政治の活動が活発でした。
お店では今でも木の枠のクラシカルな看板と窓、1930年代のダークウッドのボワゼリーやカウンター、赤い布にお店の名前が刺繍されたランプシェードなどをそのまま使用しています。他にも未来派の芸術家たちが残した作品も展示されていたり、スタッフの制服も1900年代初頭のままです。初代オーナーがお客さんと従業員を区別するため、当時のウイーンのカフェスタッフのように赤いジャケットを着用させました。その伝統が今でも生きており、お店の名前としても残っています(ジュッベ・ロッセは赤いジャケットと言う意味)。
2018年、お店は一度危機を迎えますが、文化庁により重要文化財として保護の対象となり、2019年10月から修復も兼ねてずっとお休みをしていました。
6月の半ばにようやく再開したと聞いたので、朝に立ち寄ってみました。
パワーアップしたと思います。
従来の木材を基調としたインテリアを活かし、モダンのランプや調度品を組み合わせてリニューアルしました。エスプレッソを頼むとお水一杯付けてくれて、入口側の席に腰掛けることができます。
お店の人の感じもよく、気持ち良いひと時を送ることができました。昔からお気に入りのバールなだけに、とても嬉しかったです。
フィレンツェにいらっしゃる時の参考になさってみてください。
Giubbe Rosse
📫Piazza della Repubblica, 13/14r
🕘7:00-23:00