固く閉ざされていた扉の向こうには、まだ扉があったみたい。
誰かの涙に触れた日。
誰かの揺さぶられている感情に触れた日。
涙や感情を丁寧に言葉にしているのを受け取った日。
日々、たくさんの気持ちを受け取るたびに、心が揺さぶられて涙が出てきた。
今年1月、私は自分の奥底に閉じ込めて鍵をかけてしまっていた感情と向き合った。私の根本にある、"嫌われないように"と言う願い、その元になっているであろう経験を思い出して言葉にした。そんな私のnoteを読んで、心を震えさせてくれた、共に泣いてくれた、CforC2020で共に学んだ仲間の方がいる。そのうちの1人の方は、「自分のいく先だと思う。先んじて苦しんでくれてありがとう。」そう伝えてくれた。
そして8/23の昨日、その方が自分の中で苦しんでいた感情をnoteに打ち明けてくれた。私はそのnoteを読んで、涙が止まらなかった。私の辿ってきた道よりも先の苦しみのような気がした。そして私の心の中にいる、どうしよもないほどの「孤独」を抱えた幼い頃の私は、友達ができた。そんな感覚を持った。心の中の幼い私は嬉しくなって、もっともっと先までいこうよ、そうやって20歳の大人になった私を連れ出して行った。
そんな続編を、書いていこうと思う。
続編と言っても、また別の物語のようでもある。
大きなテーマは「孤独」
母の孤独の話。
母から話を聞いたわけではなく、私の記憶にあるもの、そして姉の話してくれたことをもとにしている。
母は、19歳で第一子の兄を産んだ。
そして、21歳で第二子の姉を産んだ。
今の私とほとんど変わらない年齢で、既に2人の子どもを産んでいることになる。これがどんな形の妊娠だったのか、どんな形の結婚だったのかはわからないけど、結婚式の写真は見たことがあるから円満な結婚だったのかな。
でも、多分25歳くらいの時かな。離婚をして、実家近くに戻ってくる。原因は聞いていないけど、多分ギャンブルとかパチンコとか、そういったお金関係、ルーズさだったんじゃないかなぁと話を聞いていて感じる。
1人で2人の子どもを育てていくことは過酷すぎる。
だから、強く在る必要があったし、孤独に耐える必要があった。
でも、いつからか私の父親と出会い、私が生まれた。
望まれていたのか、望まれていなかったのか、詳細なことはわからない。シングルマザーで2人の子どもがいたのに、私が生まれたということはある程度どんな状況か想像できる。でも、父親が違う子ども3人を育てていく。その気持ちは計り知れないほど不安でしんどさもあったんだろう。そして、若くして子どもを3人育てることになり、自分の時間なんて作れなかったんだろう。だから、子どもへの期待は強かったと思う。特に、産みの父と離れてしまった兄と姉に対してよりも、生まれてから両親と共に生活できている私に対して。自分のできなかったことを子どもにはしてほしい、そんな思い。
母は強い人だった。
いや、多分強く見せている人だった。
外では誰にでも愛想良く接していた。家にいる時とはスイッチが全くもって違った。その姿を幼い頃から見ていて、人間関係の大切さ、うまくやらないといけない、そんな思いが根底に植え付けられていった。だから、私は小学校に入るまで究極の人見知りだった。付け加えると、知り合いの知り合いには、だ。人間関係うまくいかなかったら、嫌われてしまったら、母親に迷惑をかけるかもしれない。そんな思いがあったんだろう。その気持ちは今でもある。だから大学で違う土地に行くことで、素の自分で関われる人間関係を新たに作りたかったんだろう。
母は私を「いい子」だとよく言った。
そして、「大雑把で気にしない子」とよく言った。
確かに私は嫌われないようにと言う思いで、自分自身を押し殺していたから、いい子を演じていた。そして実際にそれはとってもうまく行っていて、学校でも部活でも、どこに行ってもいい子って褒められる子だった。
そして、人間関係で少しめんどくさいことが起こった際に、親同士で何か話し合いが起こると、「大丈夫です。うちの子、何も気にしないタイプないんで。」そう言っていた気がする。私は多分、人よりも人の気持ちに敏感だと思う。最近で言うHSPみたいな。でも、私は大雑把で気にしない。それを自分に言い聞かせていたから、この自分を受け入れるのに時間がかかった。
いつからか私は、母の大きな孤独から、自分の中にも孤独を作り上げてしまうようになった。もとは違っても、似たように大きな大きな孤独。
父の孤独の話。
父は物心つく前にお父さんを亡くし、女手一つで育った。父の母、私の祖母も1人で子ども2人を育てる強い人だった。強く在らなきゃいけなかった人なのかな。
そんな祖母を身近で見ていた父は、きっと私の母と祖母の姿が重なったんじゃないかなと思う。
だから、支えになりたい。孤独を埋めたい。寄り添いたい。そう思ってたんだと思う。だから、一緒に生活することを選んで、血のつながらない2人の子どもとも、どうにかうまく生活しようと努力していた。家族との心の距離を感じながらも、母の孤独に寄り添おうとする。その姿を見ていてとてもしんどそうだった。いつか耐えられなくなって、いなくなっちゃうんじゃないかって思ってた。
家族が大好きだったから、私が家族をつなぎ止めなきゃと言う気持ちは上の方にあった。そしてもっと下には、母の孤独を受け止めている父がいなくなったら、寄り添ってくれる人がいなくなってしまう、母の孤独が全て私にきてしまう。そんな恐怖もあったんだと思う。
私の孤独の話。
私は無意識のうちに、母の孤独を受け止めてしまい、それに寄り添う父親の孤独にもしんどさにも気づいていた。そして、どうにかしようとしていた。でも、私の孤独に気づいてくれる人はいなかった。いい子でいる私しか見ていないくて、本当の私を見てくれる人はいない。いつしかそう思うようになって、どんどん自分を押し殺して、自分がわからなくなってしまった。自分がわからないのだけど、表面上ではとってもうまく生活できてしまうから、誰から見てもいい子であることに慣れてしまった。
ここからは少し視点を変えて恋愛の話。
恋愛だけに限らず、人間関係全般ではあるんだけど、気づいたきっかけは恋愛だから恋愛で書く。
私がこれまでの恋愛において重視してしまっていたのは、私の孤独を受け止められるかどうか。
孤独を肩代わりしようと寄り添って、しんどそうな父を見ていたから、私は自分の孤独は自分で受け止めなきゃいけない。自分のしんどさは自分だけで消化したらいい。誰かに助けてもらうことで相手を不幸に、しんどくさせてしまうんだったら、私だけが苦しめばいい。そう思うようになっていた。
でも孤独はそんなに素直に言うことを聞いてくれなくて、寄り添ってくれる人を求めてしまう。でも、父みたいな人はもう見たくない。その思いがあるから、自分の孤独に自分で耐えられているか、私を必要としなくても生きていけるかを無意識に考えていたんだと思う。だから、ゆかがいなきゃ…って言われると逃げたくなってしまうし、軽い束縛でも嫌だって感じてしまう。
それは、
そんなに私に近寄ってこないで。強く見せてるだけの私を必要とするあなたには、私の孤独を受け止められない。私の孤独を見せてしまったらあなたを不幸にさせてしまう。あなたの人生をしんどいものにさせてしまう。そんな思いがあったんだろうな。
今思うと、
勝手に受け止められないって決めてごめんね。
拒否されたわけでもないのに、逃げてごめんね。
勝手に評価しててごめんね。
この気持ちをうまく伝えられなくてごめんね。
そんな気持ちでいっぱいになる。
最後に
この気持ちに気づけてよかった。
自覚的になれてよかった。
率直にそう感じてる。
多分このままだと、私も母と同じ孤独の道を辿ってしまうと感じていたから。
固く鍵をかけていた地下室の扉の向こうには、もう一つ扉があったみたいだね。
あと何個その先に扉があるのか、もう想像もつかないや。だけど、こうやって一つずつ開いていけるといいな。まだ心から、自分を好きだって、生きててくれてありがとうって、抱きしめてあげることはできていないけど、周りに抱きしめてくれる人がいる。
だから抱きしめられる。今はそれで充分なのかな。
過去にあった出来事は変えられないけど、
過去に対する考え方は変えられる。
抱きしめてくれる人の力を借りて、
やっぱり過去をポジティブなものにしていきたい。
そして、
『あなたの人生の主人公は誰ですか?』
そう問われた時に、
『私の人生の主人公は私です。』
自信を持ってそう答えられるようになりたい。
だけど、強くなくたっていい。
強く在ろうとしなくていい。
たくさん笑って、
たくさん泣いて、
たくさん失敗して、
たくさん周りに助けられて、、、
自分の苦しみは自分のもの。
だけど、苦しかったらたくさん頼って、
たくさん助けられてもいいじゃん。
ひとりで乗り越えられちゃう最強の主人公よりも、
ちょっぴり弱いくらいの主人公の方が愛しい。
少し迷惑かけるくらいなら、
愛される主人公になれるよ。
そんな最高の物語を作っていきたいな。
おまけ
このnoteより少し軽めの最初のnote
私の扉をさらに開いてくれたnote
私が1人で苦しみを抱えこもうとしていた時に、
救ってくれた問い。
9/21まで毎日1つの問いが贈られてきます。
自分1人だと、孤独の渦から、苦しみの渦から這い上がれなくなってしまいそう。でも、誰かに打ち明け辛い…。毎日目の前のことに追われてしまって…。
そんな時、少しだけ覗いてみてください。
少しだけ、ほんの少しだけかもしれないけど、
今日よりも生きやすい自分に、生きやすい社会に、なるかもしれません。
孤独で問いに向き合ってる気がしていても、
どこかで同じ問いに向き合っている人がいる。
そう考えるだけでも、私の中にある大きな大きな孤独は、少し和らぐ気がします。
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