【良書】倉貫義人 著「管理ゼロで成果は上がる」~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう
はじめてソニックガーデンさんを知った時のこと
初めてソニックガーデンさんを知ったのは2年ほど前。
エンジニアになって右も左もまだよく分からない頃に、同僚SEからこんな話を教えてもらったのでした。
『効率化やスキルアップを通して、本来の仕事が早く終わったら、余った時間に新規ビジネスでも副業でもなんでも好きなことをして良くて、それを「部活」と呼んでいる会社があるらしい。』
『その会社は、「納品のない受託開発」といって、当事者意識、顧客目線を持った顧客専属のチームとして契約をして、工数ではなく時間を売っている』
世の中にはそんな会社があるのかと驚いたし、高い成果を出しつつ幸せな働き方が出来、お客さんも喜んでくれるなんて…なんとすごいことだろう、と思ったのでした。その後も時折、ソニックガーデンさんみたいに○○が出来たら良いですよね、なんて話すような憧れの存在でした。
「かなり再現性にこだわった」本が出る、と聞いて。
こんなに独創的な会社はどうやって出来上がったのだろう?ということで、発売されてすぐ、「管理ゼロで成果は上がる」(2019/1/10・技術評論社)を手に取ったのでした。
実際の内容を読んでみれば、奇をてらって何かをしたというわけではなく、ただただ一つずつ、物事の本質を追っていった結果なのだなぁと感じました。
ご本人が「再現性に特にこだわった」と仰るだけあり、特に「第1部 生産的に働く ~楽に成果をあげるために“見直す”」は、『どんな時にどんなやりかたをどのように取り入れたら良いか』が、分かりやすい言葉で丁寧に挙げられていています。
直接真似できない事でも、考え方そのものは見習いたいポイントがたくさん。
共感してるうちに読み終わってしまった。
一言でいうならば、「成果を出すために、やる気に頼らない仕組みを作る」ためのマネジメントの本。
読んでいる時の気持ちを一言でいうならば「共感」でした。
目指している未来への共感と言いましょうか。(あと、デザインやデザイナーに敬意を感じるところも嬉しかったです)。
IT業界だとかシステム開発だとかそういうの全然関係なくて、どんな業界の人にも参考になります。まずは全文公開されている「はじめに」を読んでみて、何か刺さるものがあれば最後まで楽しく読めるはず。
なお、まだnoteを初めていなかった頃ですが、こちらのイベント(2019/3/27)にも参加しました。
倉貫さん・沢渡さんから色々面白い話が聞けたのだけれど、「肯定ファースト」という言葉が印象的でした。
(「人間は基本的に肯定されたい。肯定することから始めませんか」というお話。今更かもしれないけれど、とても良いイベントだったのでそのうちメモをまとめたいものです)