【時間差を少なくするには】「今はこれ」に集中させてやり切らせる
何か課題をさせるときに、
これは時間差がつきそうだな、と思うものがありますよね。
例えば、計算。
ドリルの20問、プリントの50問。
早い子はさっさと終わるし、
遅い子はいつまでもかかってしまう。
この時間差をどうしたものか・・・
と思ったことはありませんか?
2年生の教室に行くと、
九九の100問プリントをする場面に出合いました。
100問ですよ、100問。
もし、ご自分の教室でするとしたら、
どのようにさせますか?
そして、100問プリント1枚を、
全員が答え合わせまで終えるのに、
何分くらいかかると予想しますか?
ちなみに、
全員が 授 業 中 に 100問終える
という前提で考えてくださいね。
「残りは宿題」「まだの人は休み時間に」は
ないものとします(^^;)
・・・・・・・・・(考え中)・・・・・・・・・
そのクラスでは、
いきなり100問全部ぶっ放すのではなくて、
たて一列の25問ずつに区切って
させていました。 ←細分化の原則
それも、制限時間つき。
25問を2分間で行います。
式は書いてあるので、答えを書くだけです。 ←局面の限定
2分経ったら、答え合わせをします。
隣の人とプリントを交換し、答え合わせをします 。
答えは担任が言うので、テンポよく進みます。
そのため短時間ですんで済んで、混乱もありません。
終わったらプリントを再び交換して
次の25問を2分間で解き、答え合わせ、次の25問・・・
この繰り返しを4回して、100問終了。
全問正解の子にプリントを持ってこさせて
(混雑緩和のた一列ごと )
はんこを押している間に、間違った子はお直しをします。
それも終わって全員プリントを片づけたところで
ちょうどスタートから 12分 でした。
これはもちろん、
単元をすでに終えていて、復習だったからこその
スピードかもしれません。
でも、ここまでにいろいろな面で
子どもたちを「鍛えて」いるから
できる部分も大きいのではと思います。
・何かをする時に、
時間を区切って一つのことに集中して活動させている。
→いきなり100問という遠い目標ではなく
目の前の25問に集中させる。
しかも制限時間があるので
その短い時間がんばればいいと
子どもたちもわかっている。
・活動と活動の間の時間に子どもたちの意識がそれることがなく、スムーズに次に移れる。
→計算している2分間と、答え合わせをしている時間は
とっても集中しています。
が、プリントを交換する時は
どうしても空気がざわっとしがち。
その時間をいかに短くするか
いかに意識の拡散を少なくするか
そこがふだんからできていると
日々の活動も
とてもスムーズに行えるなあと思いました。
・担任の指示の言葉が端的で明確。
ほぼ1回の指示で作業に移っている。
→「端的で明確な指示」って
とても重要だけど、
つい忘れてあれこれ説明してしまいがち(^^;)
「たて1列だけをします」
「2分でやります。どうぞ」
など、短い言葉で伝えられるように
日頃から意識するのが大事ですよね。
・一つの活動におおむね何分くらいかかるか見通しがあり、
ほぼその通りで子どもたちが活動を終えている。
→一つ一つの活動にどれくらい時間がかかるのか
見積もっておくのはとても大切です。
自分の思う時間と実態に開きがあるときは
その差を縮めるべく指導、工夫が必要ですよね。
反対に、その発想もなく
「やらせればいい」だけしか念頭にないと
どんどん時間がかかることになってしまいます。
過去の投稿でも「時間差」について書いています。
日々のちょっとした時間差が、一年間では「微差は大差」、
大きな違いとなってくるんだなー・・・と
改めて思ったのでした。
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【ワーク】
プリントを配ってさせるまでに、指示をひとつしかしないとするなら
どんなふうに進めて、何と指示しますか?
(取り組むことで自分の考えが整理されます。ご自分のノートでも、コメント欄でも、書いてみてくださいね)
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【質問】
「今はこれ」に集中するために、大事にすることは何ですか?
(ご自分に問いかけてみてくださいね。答えはすべて正解です)
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