見出し画像

【絵本紹介】「友」がテーマの絵本~「絵本のお話会」で紹介された絵本から


2月の「絵本のお話会」のテーマは「友」でした。
(「絵本のお話会」とは、絵本好きの友人たちと月に一回開催している、オンラインの会です)


実は昨年9月に、「友だち」がテーマのお話会を開催していました。
「友だち」はもうやっちゃったけど、あの時の「友だち」と今回の「友」はどう違うんだろう。
そう思いつつも、なんとなく「友だち」をイメージして絵本を用意した私でした(^^;)


テーマを決めた友人によると、「友だち」よりやや間口を広げて、それぞれが解釈して絵本を決めてくれたら……と思ったそうです。
友人の中には「私にとっての『友』って何だろう?」という、そもそものところから考えた人もいたようで(そこで出てきた答えが「ビール?」だったのがちょっと笑いを誘いました)、そこまで考えずに「友=友だち」と捉えていた私は、考えが浅かった!?


さて、持ち寄られた絵本から、5冊シェアしますね。




■おんなじおんなじ(多田ヒロシ 作  こぐま社)


この絵本、紹介してくれた友人が小さいころ何度も読んだ、思い出深い一冊なのだそうです。



こぶたのぶうと、こうさぎのぴょん。
2匹は仲よしで、なんでもおんなじ。
服も、靴も、帽子も。
でも最後にポケットから出てきたのは……。


この、「なんでもおんなじ」が続いた後の、「最後だけ違う」が、小さかった友人にはとても楽しかったそうです。
まさに、「変化のある繰り返し」で、友人はそのツボをちゃんと捉えていたんですね。


一方私はこの絵本を我が子の読み聞かせで初めて知ったのですが、最初はどこがおもしろいのかさっぱりわかりませんでした(^^;)
こんな、なんてことない話がなんで人気あるんだ??みたいな。


私には、「幼児絵本の人気の秘密」を教えてくれた絵本でもあるのでした!




■きみなんかだいきらいさ(ジャニス・メイ・ユードリー 文  モーリス・センダック 絵  こだま ともこ 訳  冨山房)


私がご紹介した絵本です。
わが子が小さい時、よく読みました。


ジェームズとぼくは仲よし。
だけど、けんかもする。
ありますよね。
「もう絶交!」ってお互い宣言しては仲直り。
何度か繰り返すってことが、私にもありましたっけねえ(遠い目)…。
そんな、子どもの世界の「あるある」を描いていて、共感ポイント高めです(*^^*)


この絵本、サイズが小さいのです。
縦も横も、15センチもありません。
だからか、我が子たちはけっこうお気に入りで持ち歩いてました。
幼児が持つような小さいかばんやリュックにも入っちゃうんです。
サイズが小さいって、そういう利点もあるのね。
すっかりおままごとの小道具??

そんなこんなで多くの人に愛されて、日本で出版されて50年経つロングセラーです。


あ、私、会で「『かいじゅうたちのいるところ』を描いた人の絵本なの~」なんて紹介しちゃったけど、それは絵だけ!の話でした(^^;)




■ぺちゃんこスタンレー(ジェフ・ブラウン 文  トミー・ウンゲラー 絵  さくまゆみこ 訳  あすなろ書房)


このお話、私は初めて聞くタイトルだったので、会が終わった後に図書館にいって探したら……。


絵本じゃなくて、児童書だったのでした(^^;)
絵が『すてきな三にんぐみ』で有名なトミー・ウンゲラーだったもので、勝手に絵本って思い込んじゃったんですね。
いかんいかん(笑)


お話は、主人公のスタンレーという少年が、ある朝3ミリの薄さになっていた、というところから始まるんです。
人間が薄さ3ミリになってるって?と、私なんてつい面食らってしまいますが、お話に出てくるスタンレーの家族はいたって平気。
スタンレー自身も「ぺちゃんこだとできることがたくさんある」なんて喜んでるんです。


発想のおもしろさに、つい夢中になって読んでしまいます。
そしてつい「ぺちゃんこもいいもんだ」なんて思ってしまうからあら不思議(^^;)
子どもたちもスタンレーをうらやましがるでしょうね。


紹介してくれた友人が、この本を使って夏休みにある取り組みをしたそうで、それもまた楽しい実践でした。
こんなふうに、絵本やお話をふくらませて子どもたちと楽しむのも、読み終わった後のお楽しみの一つですね。




■みつけてん(ジョン・クラッセン 作  長谷川義史 訳  クレヨンハウス)


『どこいったん』『ちがうねん』のシリーズ最新刊!
この2冊、絵もさることながら、長谷川義史さんの訳で、なんともいえない味わい深いえほんですよねえ。
さて最新刊は……。


私、『どこいったん』に関しては「怖い話」としてインプットされてるんですが、『みつけてん』は、そんな感じじゃないんですよね。
でも、絵も言葉も余白があって、読み手はあれこれ考えちゃうところは同じです。


今回登場するのはカメ2匹。
友だち同士のカメながら、適度な「間」もあって、それが余白を生んでいるのかな。


紹介してくれた友人は、この絵本の英語バージョンも用意して、3・4年の子どもたちに読み聞かせをしたそうです。
むむむ。
日本語と原書(英語)の読み比べができる時代になったのか……(^^;)




■さよならともだち(内田麟太郎  作  降矢なな  絵  偕成社)


キツネが「1時間100円でともだちになります」と始めた商売、『ともだちや』シリーズの最新刊です!
なんとまあ、これが13巻目なんだそうですよ。


最新刊にして、キツネが『ともだちや』を始めるに至るエピソードが描かれています。
すでに『ともだちや』シリーズを読んだことのある人には「そうだったのか!」と、1冊で2度おいしい?体験ができちゃいます(笑)


お話の最後にキツネとオオカミが歌う「さよならは であいのはじまり」という言葉、なるほどだなあとしみじみ思います。


この3月と4月で、多くの人が別れと出会いを経験することでしょう。
この絵本を紹介してくれた友人も、そんな節目の年になる我が子を思って、これを選んだのだとか。
これまでの環境、友だちに別れを告げて新しい所へ一人で乗り込んでいく。
不安もあるだろうけれど、自分から何か小さくてもいいからアクションを起こして、出会いを自分のものにしてほしいなあと思います。






復刊応援をしていた『ワタルがわらった』、2025年3月刊行予定です!
ぜひ、ご家庭や学校図書館、地域図書館に!!
購入予約はこちらから
(「商品内容」がとってもいいので、ぜひ読んでくださいね)


『ワタルがわらった』って、こんなお話です!
絵本を紹介してくれた「ごんちゃん」による読み聞かせ、きいてみてね。


******************


電子書籍を出版しています。
これをオンラインスクールにできるよう、再編集にチャレンジ中!
 ↓  ↓  ↓
2021年9月に出版した、初めての電子書籍です。
子育て中であり仕事にも忙しかった小学校の先生の私が、少しずつ意識を変え、生活を変え、夢を叶えていったお話を書いています。
ペーパーバック版も出版しています。




初めての電子書籍『こうなる!と決めるから夢が叶う』の姉妹版。
私の出版体験記と、出版したことで起きた想像を超えるできごとを書いた本です。





子どもたちの心に種をまくように、ちょっと心に響いたり、何か行動してみようと思えたり、そんなきっかけになる絵本を紹介しています。




主に小学校の教科の学習の中で、関連づけて読み聞かせができる絵本を紹介しています。



それぞれの季節に合わせて読み聞かせできる絵本を紹介しています。



子どもたちにも人気の、読み聞かせで鉄板ともいえる絵本を紹介しています。
なぜ小学校で読み聞かせをするのがいいのか、学級づくりにどう役立つのか、そんなことも書いています。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集