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【絵本紹介】冬に読みたくなる絵本~「絵本のお話会」で紹介された絵本から~
友人たちと開催している月に一度の「絵本のお話会」、今月のテーマは、「冬に読みたくなる絵本」でした(^^)
懐かしい絵本からタイムリーな絵本まで、参加者が持ち寄った絵本を5冊、ここでご紹介しますね。
あ、持ち寄ったって言っても、オンラインの会ですけどね。
絵本の内容だけでなく、選んだ理由を聞くのもいいんです。
その人の大切な思い出を聞けたり、知らなかったできごとを知ったり、タイムリーな選書に唸ったり。
今月も楽しいひと時でした♪
■てぶくろ(ウクライナ民話 エウゲーニー・M・ラチョフ 絵 うちだ りさこ 訳 福音館書店)
ご存知、ウクライナ民話の『てぶくろ』。
2年前にロシアのウクライナ侵攻が始まった頃には、平和を願って両国の昔話や民話の絵本が店頭に並んでいたものでした。
ロシアの昔話『おおきなかぶ』、ウクライナ民話の『てぶくろ』が、その代表格といったところでしょうか。
日本の初版は1965年なので、もうすぐ還暦の絵本ですね(*^^*)
道端に片方だけ落ちている「おじいさんのてぶくろ」に、それを見つけたねずみを始めとして、いろんな動物が「入れて」とやってきます。
ねずみが手袋に入るだけでもいっぱいなはずなのに、うさぎ、きつね、どんどん大きくなっていって、果てはいのししだのくまだの、いったいどうやって入るの!?という面白さがあります。
入る動物が増えるにつれて、手袋もどんどん変化していくのも、見る楽しみの一つです。
ミトンの手袋がどんどんおうちになっていって、クリエイティブなわくわく感があるんですよね(*^^*)
紹介してくれたのは、ごんちゃん。
おすすめポイントの一つに、「雪深さ」があったのがなるほどでした。
こんな雪景色、私も体験したことないです。
まさに、「冬に読みたくなる絵本」ですね(^^)
■手ぶくろを買いに(新美南吉 作 黒井健 絵 偕成社)
てぶくろつながり……というわけではありませんが、さっちゃんの紹介してくれた絵本はこちらでした。
『手ぶくろを買いに』の絵本は何冊か出ていますが、私は黒井健さんの絵が好きで。
さっちゃんのご紹介が同じでうれしいー(*^^*)
前半の、子ぎつねが初めての雪景色に驚く描写や、母ぎつねと子ぎつねが一緒に歩く雪の夜の様子が、文章ともどもとっても美しく、心に残ります。
このお話、かなり以前は小学校3年生の国語教科書に載っていたんですよね。
3年生を担任した時に、一度だけこのお話に出合った気がします。
いつの間にかもう、なくなっていました。
同じ新美南吉+黒井健の『ごんぎつね』は、今も4年生の教科書で健在ですが。
実はさっちゃん、『手ぶくろを買いに』を紹介するつもりで持って来たのが『ごんぎつね』だった、という笑い話があって(笑)
『ごんぎつね』の話題でもちょっと盛り上がったのでした!
■こたつ(麻生知子 作 福音館書店)
こうたくんの家にあるこたつを、真上から描く構図でお話が進みます。
定点観測のようで、「NHKの「ドキュメント72時間」みたい」といった感想もありました。
ですよね(^^)
はい、私が紹介した「冬に読みたくなる絵本」です。
冬の風物詩、こたつ。
「こたつにみかん」という「一家団欒」を象徴するような情景は、どんどん少なくなっていっているかもしれませんね。
そういう我が家もリビングをリフォームした時点で、フローリングの床暖房にしたためにこたつの出番がなくなりました。
空間はすっきりしますが、冬になるとこたつがちょっと恋しくなる瞬間も、ないではない(笑)
ネタをばらせば、絵本はこうたくんの家族の、大みそかの様子を朝から順に追っています。
こたつで宿題をしたり、広告紙を折り紙代わりにしたり、年賀状を書いたり。
昭和世代には、「あー、この光景、なつかしいー」となります。
「おばあちゃんちを思い出すわ」という声もありましたよ。
ノスタルジックな雰囲気漂う絵本ですが、実は初版は2020年。
令和に発行された絵本なのです。
世代を問わずに楽しめる絵本です。
■だるまちゃんとうさぎちゃん(加古里子 作・絵 福音館書店)
紹介したい絵本を1冊に決めきれない私が、もう一冊用意していたのがこちらです。
子どもの頃に読んだ、なつかしい思い出の絵本です。
当時「だるまちゃんシリーズ」が家にありまして、何度も読んだものでした。
(絵本の数が限られていたので、家にある絵本を何回も繰り返して読むことになるのです 笑)
辺り一面雪でいっぱいの様子が私には体験したことのない景色で、うらやましさ半分で読んだものでした。
大人になっても忘れられなかったのが、雪だるまの目にしていたりんごが落ちた時の、だるまちゃんたちのせりふです。
「たんげさぜんのゆきだるまになっちゃうよ」
「たんげさぜん」が「丹下左膳」という、当時にしてもかなり昔の、片目片腕の剣士のことだと知ったのは、この絵本がきっかけでした。
絵本って、時々、驚くような言葉やできごとを知ることがありますよね(^^;)
1977年発行、半世紀以上読み継がれている絵本です。
■生きる(谷川俊太郎 詩 岡本よしろう 絵 福音館書店)
がんちゃんが「直接『冬』というわけではないんだけど」と紹介してくれたのが、この絵本『生きる』でした。
ちょうど数日前に谷川俊太郎さんが亡くなられたというニュースがあったばかりで、そういう意味では谷川さんを偲ぶのにぴったりな絵本でした。
私、谷川さんの「生きる」という詩は知っていましたし(教科書に載ってるしね)、この絵本の表紙を見たことはあったのですが、「生きる」の詩が絵本になっているということには気づいていなくて(;'∀')
遅ればせながら、手に入れて読んでみようと思ったのでした。
生きているということ
いま生きているということ
この2行が何回も繰り返されている『生きる』
日々生きることの大切さ、ありがたさに思いを致す詩でもあります。
ところでこの詩に出てくる
「かたつむりははうということ」
という言葉を聞いて、
ロバート・ブラウニングの詩「春の朝」の一節
「蝸牛(かたつむり)枝に這ひ」
というのを連想しちゃうのは、私だけ?(^^;)
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子どもたちの心に種をまくように、ちょっと心に響いたり、何か行動してみようと思えたり、そんなきっかけになる絵本を紹介しています。
主に小学校の教科の学習の中で、関連づけて読み聞かせができる絵本を紹介しています。
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なぜ小学校で読み聞かせをするのがいいのか、学級づくりにどう役立つのか、そんなことも書いています。