【読み聞かせ】一冊の絵本がもたらす、教室の一体感と体験の共有
7月~9月は、地元の小学校で、週一回、朝の読み聞かせボランティアをしていました。
夏休みをはさんだので、回数としては6回ですが(^^;)
きっかけは、学校を退職してしまうと、子どもたちに読み聞かせをする機会がなくなってしまったこと。
「教室での読み聞かせ」のチカラを広めたい私にとって、それはとっても残念なことでした。
これ、どうにかならないかなーと思っていたところ、地元の小学校(我が子たちの母校)で読み聞かせボランティアを募集されていることを知って、応募した、というわけです。
6回で行ったのは1~3年生の教室でした。
どこのクラスでも、子どもたちが一生懸命お話を聞いていて、内容によってはつぶやきや笑いも生まれて、「これよ、これ!」と思う瞬間がいくつもありました。
教室で、主に担任が読み聞かせをするよさについては、拙著『笑顔あふれる学級づくりに役立つ 読み聞かせ絵本50』にも書いたのですが、今回久しぶりに読み聞かせの機会を得て、改めていいなあと思ったのでした。
立場は担任じゃないけど(^^;)
ちなみに書籍はこちら
先週は『ゆびたこ』という絵本を1年生に読みました。
(くせさなえ作 ポプラ社)
「指吸がやめられなくて親指にたこができている女の子のお話」なんですが、指吸の経験がある子もいるのと、たこが話しかけてくるというお話の奇想天外さが子どもたちを惹きつけるんです(*^^*)
クライマックスのシーンでは、いったんやめたはずの指吸を「一回だけな」とやってしまう女の子に
「あーーーーー、だめーーーーー!」
と声が出たりして、それがなんだかバラエティー番組のオーディエンスがいるみたいで、私がちょっと笑っちゃいました!
読み手と聞き手の間に一体感が生まれるこの時間。
これが、いいんだよなあ……
一冊の絵本の読み聞かせで生まれる、楽しさの体験の共有。
教室がいい感じの空気に包まれて、それが朝の時間の時は、朝イチからいい雰囲気でスタートできるんですよね。
「みんなで協力しよう」とかなんとかいう話し合いよりも、数倍のパワーがあると思うな。
(あ、べつに話し合いを否定しているわけではありません。念のため)
『ゆびたこ』を読んだ教室では、終わった時に、担任の先生が
「面白かったね。先生も一緒になって笑っちゃった」
と言ってらっしゃって、子どもたちと一緒に巻き込まれてくださってありがとうと思ったのでした(*^^*)
その教室には支援学級のお子さんがいて、横に先生がついていらっしゃったのですが、読み終わるとその子が廊下に出た私についてきました。
絵本が気になったらしく、私が手に持っていた絵本を見たそうだったので渡すと、自分でぱらぱらとめくって、もう一度確認するかのように見ていました。
絵本を追って廊下に出ちゃうくらい、気になったんですね。
なんか、じーんとしちゃいました。
そんなこんなの週一回の朝の読み聞かせ。
私の方が、いい経験をさせてもらっているのでした。
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電子書籍を出版しています。
子どもたちの心に種をまくように、ちょっと心に響いたり、何か行動してみようと思えたり、そんなきっかけになる絵本を紹介しています。
主に小学校の教科の学習の中で、関連づけて読み聞かせができる絵本を紹介しています。
そ
れぞれの季節に合わせて読み聞かせできる絵本を紹介しています。
子どもたちにも人気の、読み聞かせで鉄板ともいえる絵本を紹介しています。
なぜ小学校で読み聞かせをするのがいいのか、学級づくりにどう役立つのか、そんなことも書いています。
2021年9月に出版した、初めての電子書籍です。
子育て中であり仕事にも忙しかった小学校の先生の私が、少しずつ意識を変え、生活を変え、夢を叶えていったお話を書いています。