【レポ】「最強のライフキャリア論。」著者から学ぶ〜知っておくべき女性の本音と正しいコミュニケーション〜
先日(株)MYコンパス代表・岩橋ひかりさんのオンラインセミナーに参加してきましたので、レポートしたいと思います。
受講のきっかけ
(株)MYコンパスは女性向けライフキャリア教育/コミュ二ティ運営事業を展開している会社で、同社が運営する「MYコンパス・アカデミー」(自分らしいキャリアを実現するための指針<MYコンパス>を見つけるオンラインキャリア講座)を今年の1〜3月の3ヶ月間、受講していました。
その中で、代表・岩橋ひかりさん直々にキャリアカウンセリングを実施頂く機会があり、カウンセリング後、それまでのもやもやがすっかり晴れて「さすがひかりさん!」と思わせられた経験があり、セミナータイトルにもある「女性の本音を聞き出すスキル」についてわたしも知りたいと思ったからです。
受講対象者
当イベントは「JCDA」という、わたしが所属しているキャリアカウンセラーの協会団体「日本キャリア開発協会」の主催でした。
そのため、女性キャリア支援に興味のある方の他に
・採用業務関係者(企業人事)
・ワーキングマザーを部下に持つ管理職
方々なんかも受講されていた印象です。
わたしは「女性のキャリア支援に興味のある」いちワーキングマザーとして受講しました。
「2020年30%」目標
女性の就労を取り巻く環境はこの10年で大きく変化しています。
2009-2019年で就業者数は350万人増えていて、このほとんが女性です。(男性はほぼ変わらず)
また、女性の年齢階級別労働力率の推移(いわゆるM字カーブ)は、1998年は綺麗なM字を描いていたのに対し、2018年は台形に近い形状となっています。すなわち、結婚、出産とともに仕事を辞める人が大幅に減っているということです。
(引用:内閣府 男女共同参画白書 令和元年版)
ひかりさんは言います。
働く女性は確実に増えている。
ただし、まだまだ。以下のような解決すべき課題がある、と。
✔️働く女性の約半数が「非正規」。特に30代後半- 50代前半が多い。
✔️女性管理職が増えていない
「2020年30%」目標のこと、覚えてますか?
との投げかけ。わたしは…お恥ずかしながら知りませんでした。
社会のあらゆる分野において、2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度とする目標
のことです。要するに、管理職の女性、増やしましょ、ってもの。
(引用:帝国データバンク 女性登用に対する企業の意識調査 2019年)
女性管理職(課長相当職以上)割合は2019年調査で平均7.7%
30%以上と回答した企業はわずか7.1%
2020年30%には、遠く及ばず、な訳です。
これが、現在の女性就労を取り巻く環境の実態なんですよ、と。
ワーママの悩みの変化と現在のワーママの悩み
✔️【ワーママ1.0】2010年頃迄:妊娠、出産しても仕事を続けるか?
✔️【ワーママ2.0】2013年頃〜:ワーママ=時短・両立ノウハウ駆使
✔️【ワーママ3.0】2018年頃〜:自分らしい働き方・生き方とは?
これは、ひかりさんの著書「最強のライフキャリア論。」でも記載されている表現ですね。今や、妊娠・出産しても仕事を継続するのは当たり前で、両立ノウハウを駆使しながら「いかに自分らしく働くか?」を追求する時代になった、というわけです。
わたしは、2017年に第一子出産、2018年秋に復職しましたが、その時点で先ゆく世の先輩ママたちが、両立ノウハウを複数ネット等に共有下さっているし、それらの情報に今も助けられています。(復職後初めて調理家電のホットクックやKindle読上げ機能の存在を知りました)
「自分のやりたいことが分からない」
現在のワーママの悩みについて、自分でも本音に気づけない状態にいることが多い、とひかりさんは言う。
・育休中、復職が不安
・家事に追われてしんどい
・夫が分かってくれない
・仕事と家事育児を両立できるか不安
漠然と上記のような悩みにさらされているが、それは母親とはこうあるべきという思い込みに縛られているが故、であることも多いという。
例えば・・・
「退職したい」意思をもつワーキングマザーの女性。
子供と一緒に居たいから・・
両立が難しくなってきたから・・
発する言葉とは裏腹に、実は別の感情が隠れていることも。
・本当は仕事を続けたい。でも、自由な時間が欲しい。
まさに、もっと自分らしく働きたいけどうまく実現できない、という悩みなわけです。
(昨年秋に、会社に退職したい旨を伝えた自分がまさにコレでした。グサリw)
ワーキングマザーの本音を聞き出すには
1)本人が本音を自覚する
①自分が感じていることを言葉にする
②上記①を客観視することで自分の本当の気持ちを覆う思い込みを知る
③本当の気持ちにたどり着く
2)本人の理解に徹する
関係構築のためには相手の状況を知ること
→普段どのような生活をしている?朝は?終業後は何をして過ごしている?
など、具体的に理解しているか
上記事項が大切、とひかりさんは言う。
嫌なこと100個書いてみよう
上記1)本人が本音を自覚するために、著書の中でも登場する通称「嫌100」というワークがあります。思いつくままに、普段自分が「嫌だな〜」と感じていることを箇条書きにしてみるというもの。ミソなのは「100個書く」ということ!
10個くらいなら、まあ、ありきたりなものが出てくるんですよ。「毎朝の早起きが嫌だ」とか。
でも、100個となると、無意識下に嫌だと感じていたことが出てくるわけです。(わたしの例。キッチンマットの長さが微妙に足りていないこと、がありましたw大したことなさそうですが、1日にキッチンに立つ時間を考えると地味にストレスがかかり続けていたんだな、と。言語化した翌週、ジャストサイズのものをネットで買い、プチストレスの一つが消えました。早くやればよかった!)
上記2)本人の理解に徹するためには、上記1)のようなワーク実施を事前に依頼して、面談に臨むと、より相談者の本音が聞けるよ、と。
まとめ : 20〜40代女性は常に転機の渦中
①役割 ②人間関係 ③ライフスタイル ④考え方
上記事項のどれか一つが変わることを「転機」と呼ぶ
(カウンセリング心理学名助教授・ナンシー・K・シュロスバーグ)
結婚、妊娠・出産、退職、復職…
20〜40代女性は、上記のほぼ全てが変わる渦中を生きています。この転機の連続を生きる女性たちと、有益なコミュニケーションを図るには
1)本人が本音を自覚する
2)本人の理解に徹する
以上2点が重要である。
所感
今回はレポート記事ですので、自分の考えはまた別の機会で述べたいと思います。
(ここまででかなり長くなってしまいました笑)
ワーキングマザーとのコミュニケーションに悩まれている方の、ご参考になれば幸いです。(株)MYコンパスが運営している、キャリコンのためのサイト「キャリコンラボ」も充実していますので、一度覗いてみてください。こちら!
お読みくださり、ありがとうございました!
また更新します。