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<閑話休題>「阿弥陀経」の概要を東京下町弁にしてみたら

 あまり反応がなかったけど(ただ、半径2mの友人・知人にはけっこう受けていたが)、前回「般若心経」を東京下町弁にしたものを投稿した。

 そしてある友人から「もっとやって」とのリクエストがあり、また別の友人は「自分の家は阿弥陀経」という話があったので、そうだ阿弥陀経なら、長さも手ごろかも知れないと思って、探してみた。

 最初は、岩波文庫に般若心経と一緒にある金剛般若経を想定していたのだが、ちょっと長くて困ったなと思っていた。それで阿弥陀経を選んでみたが、これもけっこう長い。ただ、現代語訳を見るとその長文の大半は、同じ内容の繰り返しになっている。そこで、その概要だけをピックアップしてみたら、これがけっこう手頃な長さになった。また、その概要だけで十分言わんとしていることがわかる。

 ということで、浄土宗や浄土真宗を信心されている方からは、「罰当たり目が!」とお叱りを受けるかも知れないが、自称「勝手訳」+「エッセンス」をご紹介したい。なお古い雑誌だが、最近以下の二冊を読んでそれなりにお勉強させていただいているので、そんなに芯を外してはいないと自負している次第。

現代思想-親鸞


現代思想-禅

 では、以下に「エッセンス+勝手訳」をご紹介。

〇 ホトケであるブッタさんは、古い弟子のシャーリプトラってやつにいろいろと教えたのがある。こっから西へずっと行く、十万億っていう、長い道をずっと通って行く、するってえとそこに極楽っていうところがある。そこにいる別のホトケさんは、アミダさんというんだ。このお方が、本当のこと、真理ってやつを教えてくれる。そんで、シャーリプトラにブッタさんが聞いた。なんでそこを極楽っていうのか、わかるかって。ブッタさんがいうには、そこに住んでいる連中は、苦しみがなく、ただ楽しいことだけをもらっている。そんで、極楽っていうそうだ。
 
〇 その極楽にはな、死んだ先の地獄、飢える餓鬼、人でなしの畜生という三つの悪いことがない。そもそもそんな名前すらなくって、まったく無いということよ。なんでそうなってるかっていうと、アミダさんの教えることを広めるために、ブッタさんが作ってくれたそうな。
 
〇 そんで、なんでアミダさんっていうのかって、ブッタさんがシャーリプトラにまた聞いた。それは、アミダさんの出す光は限りなく、十万の国々まで照らしても邪魔するものがないからさ。シャーリプトラにブッタさんがまた教えた。アミダさんの寿命だけじゃなく、そこに住む連中の寿命も無限だ。それはとてつもなく長い時間だ。それもアミダさんって呼ばれる理由になってるし、またアミダさんが悟ってからも、同じようにとても長い時間が経ってる。そんで、アミダさんには、アラカンさんやボサツさんという、切りがねーくらいにありがたい教えをわかってるお弟子さんがいる。
 
〇 ブッタさんがまたシャーリプトラにいったよ。この世の人で極楽やアラカンさんやボサツさんのいうことを聞いたなら、みな極楽に生まれたいと願うことだろうよってね。そうすれば、極楽という浄土で、偉い人たちと会うこともできるからさ。でもな、少しばかりの徳を積んでも、それはできないのさ。
 
〇 この世に善男善女がいて、アミダさんの教えを聞き、その意味を考え、一日、二日、三日四日、五日六日、そして七日、一心不乱でやっていけば、そいつが死ぬときに、他の偉い人たちといっしょにアミダさんがやってきてくれるのさ。このまさに死ぬときに、その人の心はあわてねーよ。なんでかって、命が終わるときに、アミダさんがいる極楽という国へ行けるからよ。
 


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