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大事な試合、負けられない試合って本当ですか?

野球に限ったことではないのかもしれませんが、よく聞くフレーズとして

今日の試合はとても大事な試合だ
とか
今日は絶対に負けられない試合だ
とか

いうことがあります。
プロ野球なんかを見てると、確かにそういう試合ってあるよなって思います。
プロ野球って、どのチームも常に優勝するためにやってるんだし、選手たち個々にとっては給料がかかってきますしね。
でも、このフレーズを、学童野球にも使っていることが少なくなくて、けっこうな頻度で、学童野球の関係者から

大事な試合
とか
負けられない試合

とかいうことを聞くのに、僕はかなり違和感を持っています。


▼ 使ってるのは大人

学童野球の中で、このフレーズが使われている場合、そのほとんどは、大人が使っています。
指導者なり、保護者なりが躍起になって

今日は大事な試合だ!

などと言っている場面です。
そのチームがトーナメント大会とか、リーグ戦とかに参加していて、ここで負けたら後がない、とか、この試合を落とすと優勝が厳しくなる、とか、そういう試合なんでしょうね。
そこだけ見れば確かに、負けられない大事な試合、なのかもしれません。
でもそれって、やってる選手の野球人生において、

どれほどの大事さですかね?

ってことを僕は思うのです。

大事な試合だから、負けられない試合だから、そうだから

多少痛いところがあっても我慢させる
連投連投でも投げさせる

こういうことが起こる。

大事な試合、負けられない試合って、それは、誰のためにそうなのか?って話っす。

このフレーズを使ってる大人って、おそらく自分が喜びたいんですよね。
確かに、子供の喜ぶ顔が見たいとか、優勝させてあげたいとか、そういう気持ちもあるのでしょうけど、それにしても、根っ子には、大人が喜びたいということがあるんじゃないかなと思います。


▼ 大人がことを難しくしてる

この、大事な試合、負けられない試合などということは、冷静になって考えてみると、たかだか学童野球のほんのひとつの大会の試合であって、プロ野球の言うところの、大事な試合、負けられない試合度に比べると、太陽とアリみたいなものなんですよね。
でもその、大事な試合、負けられない試合という雰囲気というか、緊張度というか、そういうことを子供の試合にも当てはめて、そういう雰囲気に浸りたいという感情が働いてるんだと思うんです。
たんなるワイワイガヤガヤのちびっ子野球遊び大会に、上のステージの野球をさながらに持ち込んで、大人が楽しんでる、みたいな。

送りバントとか、エンドランとか、スクイズとか、その他いろんなことにも通じることなんだと思うけど、学童時代の野球って、本来、もっと、投げた!打った!捕った!走った!みたいに、単純に野球を自由に楽しめばいいものを、野球を知ってる大人が、妙に上のステージの野球を持ち込んで、野球を難しくしてるように僕には思えます。

そんなこんなで、大事な試合、負けられない試合って、学童野球には、本当にそんな試合ってありますかね?という話でした。


以上でーす。

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