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「初めての人生の歩き方――毎晩彼女にラブレターを」(有原ときみとぼくの日記) 第241話:秋の夜長に小咄を。
「不安を持つから動き出す」立川談志
昨夜は遅くまで彼女と映画を見ていた。
そのときの幸せな時間は何ものにも代えがたく、そして何ものにも犯せない時間だった。
それは例え子供でさえ。
ただ、夜更かしのせいで今朝は二人とも寝坊。買い物に行く予定が大幅に遅くなってしまい、それでもなんとか買いものを終わらせて時刻はやっぱり夜の渦中。
長かったようで短かった一日。
引っ越しの山場はなにも引っ越し当日の荷物移動ではなく、その後の役所への住所変更でもなく、きっと部屋に積み上がった段ボールの片づけと必要なものを揃える今の時期だろう。
物を減らしたいけど、物は減らない。
物を片付けたいけど、物は片付かない。
それでいて必要なものは揃っていない。
だから楽しいんだよ。
と彼女は笑って言う。
確かにそうかもしれない。
これを楽しいと言えなかったら、人生は常に不満と向き合うことにだろうだろう。
「この砂糖はもう捨てていい?」
と彼女に聞いてみる。
「それ、砂糖じゃなくて塩よ」
ああ、疲れてるんだなぁ、と心底思った今の時刻はもう夜中だ。喉が渇く。とにかく喉が渇くから冷たいお茶が飲みたくなって冷蔵庫を開ける。が、いつもある場所にお茶がない。
台所をくまなく探すも見当たらず、テーブルの上も見たがそれでもない。どこを探しても見つからない。
「もしかして捨てたのかな?」
そんなことを彼女と話しながら、さてどうしようかと思っていたとき、彼女の驚いたような声が聞こえた。
「お茶、そこにあるのは違うの?」
見ると、さっき探したはずの台所の真正面にそれは置いてあったのだ。
「あ……目の前にあったのね」
目の前にあるのに気がつかない。
砂糖か塩かも分からない。
ひどく疲れた。
音楽が聞きたい。
海が見たい。
そのとき、誰かが玄関をノックした。
こんな時間に誰だとまったくよ、と思いながら出てみると、そこには頭に手ぬぐいをまいた長屋で一番のアホで名高い与太さんが立っていた。
「なんでぇ、与太さんかい、こんな時分にどうしたっていうんだ」
「へえ、あの、ちょっと用事が……」
「用事? いったいなんの用だっつーんだよ、こっちはもう寝かけてるんだよ、まったくほんとうにお前は」
「あの、ちょっとこれを見て欲しいんです」
与太さんはそう言いながらスマホを見せてきた。
▲ほぼ100字小説▼(231)
虫が庭に出たので夫婦で退治することに。
「あんた、早くしなさい!」
「すぐ行くよ」
「そう言っていつまで待たせるのよ! 早く殺虫剤持ってきて!」
「今行くよ、ところでなんの虫が出たんだ?」
「ゲジゲジしないでよ! このゲジ 害虫が庭に出たので夫婦で退治することに。
「あんた、早くしなさい!」
「すぐ行くよ」
「そう言っていつまで待たせるのよ! 早く殺虫剤持ってきて!」
「今行くよ、ところでなんの虫が出たんだ?」
「ゲジゲジしないでよ! このゲジ!」
有原悠二のTwitterより
「これがどうしたんでい」
「これのサゲが分からなくて」
「サゲ? バカ野郎、そんなものは適当でいいんだよ。ほらもう寝るぞ」
「寝るぞと言ってもまだ夜中ですやん」
……とまあ、そんなこんなで、秋の夜はまだまだ続きそうな。
☆
買い物疲れたけど、楽しかったね!
ありがとう。
愛してるよ。
幸せっす!!
100!
☆
初めての人生、
人それぞれ価値観はあると思うけど、
ぼくの上位にはいつも笑いが入っている。
笑うのは楽しい。
楽しいのは好きだ。
好きだから生きていける。
好きなことをしよう。
不安を行動に。
今日もありがとう。
今年も、残り110日。
またね。
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