「初めての人生の歩き方――毎晩彼女にラブレターを」(有原ときみとぼくの日記) 第222話:年を取ったら親に感謝を。
「文学と科学はパンと水のようなものである」トルストイ
年を重ねるということは、成長しているとも言えるし、死に向かっているとも言える。
だからといって人は不老にはなれないし不死にもなれやしない。
だから祝うのだ。
それが大切な人の生まれた日ならなおさら。
ぼくは今日、朝からテレビを破壊した。
業者に任せると五千円ぐらい取られるので、なんとなくそれが気に食わなくてそれなら自分で解体して捨ててやろうと思った。
まず裏返してねじを延々と外していく。そして裏蓋が開く。なんか機械っぽい基盤がたくさんある。基盤を無視してまた延々とねじを外していく。ねじを外していくと基盤が外れていく。なんかビローンと繋がっている線ははさみでどんどん切っていく。
これ、感電大丈夫かなぁ。
と思いながらも、まあなんとかなった。
※みんなは真似しないでね。
そして後はそのくり返し。
ねじを外す。基盤とか部品を外す。線を切る。
そして30分後、テレビの解体は終わった。後は取っておいたニトリの冬にベッドに敷いたらあったかくなる毛布みたいなやつをチョキチョキ半分に切って、それで液晶部分と外側の部分の二つをくるんで後はゴミ袋にポポイ。
でもこれってよく考えたらいいのかなぁ?
とそこで心配になったので一応調べてみたら取り合ずは大丈夫そうだった。まあ大丈夫じゃなくてももう遅い。解体しちゃったもん。
それにしても汗だく。
だからぼくはそのまま近所の屋外プールに行った。
太陽を全身に浴びたかった。
ちょうど水着に着替えてプールサイドに出たときに休憩の笛が鳴った。
ぼくは10分間暑い床の上に大の字になって寝転がった。太陽が心地よくて南国風の音楽がまたリゾート感を誘った。
しかし暑すぎた。肌がひりひりしてくる。ようやく10分経った頃には汗だくだ。
水の中に飛び込む。
太陽を反射する水。
その中を潜る。
気持ちよすぎてぼくはうなる。
一通り泳いで、周りを見渡すも、男ばかり。
いや、いいんだけど、ねー。
そんなかんじで結構早めに上がる。
んでラーメン食べに行って、家でスイカバー二本食べて、彼女と一緒にほけんの窓口に行って、帰りにレンタカーを借りて帰って、そしてアジとカツオを食べてお風呂に浸かったナウ。
今日はぼくの誕生日。
成長しているのか、死に向かっているのか。
親に電話する。くだらない会話をする。
彼女にキスを迫る。デパートの中だからと断られる。
ぼくは生きている。
成長はしていようがしていまいがどっちでもよさそうだ。
生まれる前、ぼくはどこにいたのだろうか。
死んだあと、ぼくはどこに行くのだろうか。
まるで科学のようで非科学的な年を重ねるという行為に意味を見出すとするならば、ぼくはこのなにも変わらない日常を過ごすことに意味があるのだと思っていて、だからきっと何気ない水の味が染み込むときがあって、そして今日も無事に今日として時間は流れていったのだと思う。
生きる。
そして死ぬ。
年を取ろう。
それが生きるということで、それがきっと正しい命の使い方だ。
ありがとう、とまずは親に言えてよかった。
☆
誕生日にとくになにもしなくても、
こんなにも心が満たされるなんて知らなかった。
きっと日々が充実してるから。
それはきみのお陰。
だから改めてありがとう。
これからもよろしくね。
心からきみのことを愛しているよ。
おやすみなさい。
☆
初めての人生、
あと何回誕生日を迎えられるのかは分からないけど、
なにもしなくてもなにかしていても誕生日はやってくる。
時間は常に進んでいるということだ。
だからなんだ、って話だけど、
前のぼくはすごく焦っていた。
行動しなくてはと空回りで、
一人でアホみたいにもがいていた
余裕がなかった。
幸せになりたかった。
今はその頃とさして生活は変わっていないのに、
不思議と毎日が幸せだ。
だからなにもいらないし、
頑張る必要もない。
時間が過ぎていこうが別に構わない。
ただ感謝をして生きていくだけだ。
今日もありがとう。
今年も、残り128日。
またね。
――――――――――――――――――
最後まで読んでくれてありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。
⇩詳しい自己紹介⇩
https://html.co.jp/yuji_arihara
他にもアメブロ、Twitter、Instagramで、
日記風小説、小説、エッセイ、詩、現代詩、
ほぼ100字小説、俳句、短歌、川柳、エッセイ、
絵などを毎日投稿しています。
書く内容は全部変えています。
よかったらぜひ一度見ていただけると幸いです。
⇩アメブロ⇩
(ブログ、詩と小説とたまに絵を毎週末に投稿)毎朝更新
https://ameblo.jp/arihara2/entrylist.html
⇩Twitter⇩
(詩、現代詩、ほぼ100字小説)毎日更新
https://twitter.com/yuji_arihara
⇩Instagram⇩
(俳句、短歌、川柳、詩、現代詩、ほぼ100字小説、エッセイなど)毎朝更新
https://www.instagram.com/yuji_arihara/
⇩Facebookページ⇩
(お知らせやSNSの更新通知など)不定期更新
https://www.facebook.com/yuji.arihara.n/
どなたでもフォロー大歓迎です。
あなたの人生の
貴重な時間をどうもありがとう。