最近何してるかという話
ご無沙汰しております。鹿倉です。
2024年9月からは、ありがたいことに香港嶺南大学の音楽課に非常勤助教授として雇っていただきまして、World Music & Sustainabilityというコースを担当いたしました。
そしてこの1月からは、同大学歴史学科にて、非常勤講師として3コース(学部2コマ、修士1コマ)と修論指導に携わっております。
英国のConductive Musicのマネジメントも時間数は減りましたが継続しております。昨年度からの実践研究にの成果をもとに、特別支援学校における重度から軽度までの多様な障害の児童生徒を対象にしたSTEAM教育のプランの充実を中心に行なっております。(これはまた別の機会に書きます)
嶺南大学でも結局STEAMしてます。
嶺南大学歴史学科で教えている授業は以下の通り:
Asian Heritage Musical Videogame - BA History Elective
Asian Heritage 3D-Modelling - MA Digital History in Global Asia
Cultural Soundscape: World Music & Art with AI - BA History Elective
3D モデリングについては、歴史とデジタルヒューマニティーの新しい修士課程のコースです。アジアの楽器などの3D化、AI生成の3Dについて、実践とそれをどう活かすかなんかを考えようってな授業です。
ビデオゲームのコースとWorld Musicですが、歴史とテクノロジーでものづくりしながら学ぶという相変わらずのコンセプトです。
World Music & Art with AI
AIと教育については各国各地、各学校で議論になっています。大半は「学生がズルをする」という議論の先にはまだ到達していない状況です。
もはやこれまでのやり方でエッセイを課題にする意義はなくなっており、結局は評価のあり方を根本的に変えなければいけない状況ですが、ごく一部をのぞいて、そうそう学校の制度が簡単に対応できるわけではない。そうこうしているうちに毎週新しいAIがリリースされて、生産性、創造性、あらゆる面で社会のあり方は急速に変化していくという。
この度の歴史学科での学部生の授業の内容は、私がいくつかプランして主任にプレゼンして、つまり自分で決めていいよという事でした。
で、まぁ、元々が三味線の人なので、World Music & Art History教えましょう!という事に当然の流れでなりました。
そして、どうせ学生がAIを使うならそれと一緒にもっと上手く使わせるように教えちまおう!ということがまず考えたわけです。学生が注目しがちな結果ではなく、過程の重要さをどう学ばせるか。私としては、凡庸なプロンプトから生成されるダラダラ無駄に長く意味の薄い、発表する本人ですら読めない単語が乱立する文章に辟易していたのと、じゃあそれを何とか方向修正させるのは結局こっちの仕事だよねと思いまして。
そしてOECDの以下に述べるようなAIのリスクと利益双方にある「機会の均等性」を考え、学ぶのにWorld Musicはもってこいでねぇかと思うわけです。
そんなこんなで、World Music & Art with AI の中では、諸民族の音楽、ポピュラー音楽の歴史を、鑑賞や、AIでの音楽作りを通して学びます。
ビデオゲームの方もささやかながらMicrosoft Makecodeで8-bitのゲームデザインをします。コーディングが少しあるからか、月曜一限だからか、水曜一限のWorld Musicに比べて人気ないです。
そんなこんなで、先生は香港とイギリスで頑張っています。イギリスの特別支援学級のSTEAMについても、結構頑張ってきたので、またの機会に書きます。
ばいちゃ!