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【分単位の記録】富士山吉田ルート_実際の登下山スケジュールと体験談

こんにちは。富士山に11回(2024年7月時点)登ったゆいきです(キリマンジャロも登頂しています)。

この記事では、多くの方からニーズをいただく「富士登山の体験談」を綴ります。
今回はvipツアーの富士登山ツアーフリープラン(首都圏発)を利用し、7名(経験者2名、初心者5名)・2024年7月20日(土)・21日(日)でチャレンジしてきました(10回目の登山です!)!
実際の所要時間や体験談について、詳しく解説していきます。


・本noteはあくまで個人の経験談によるものです。登山に関する資格等は持っておらず、主にネットでのリサーチ+11回の登山経験を通して得られた知見をまとめたものであり、常にご自身のご判断でご活用いただけますと幸いです。
・本noteで紹介する知見は「吉田ルート」の体験をもとに作っています。吉田ルート以外のルートでは当てはまらない可能性がある点について、ご了承ください。

東京〜富士スバルライン五合目まで

こちらはサクッといきます。
当日の朝の流れはこんな感じした。
朝早く起きて、軽く朝食を取った後、登山ができる格好で家を出発しました。

7:10 新宿駅西口に集合
7:30 バス出発
9:30 談合坂SAで休憩
11:00 5合目着

富士スバルライン五合目での登山準備

5合目に到着後は、登山の準備をします。

まずはランチです。

雲上閣にて、チーズハンバーグセット(2,200円)をいただきました。チーズがかかっていて、野菜も採れて美味しかったです!

その後、

  • レンタル品のピックアップ(必要な人のみ)

  • 着替え(必要な人のみ)

  • 荷物整理(温泉用の荷物などをロッカーに)

  • 通行料支払い証明のリストバンド受取(代金はツアーに含まれていたので、受取のみでOKでした)

  • お手洗い

などを進めました。
また、富士山五合目にある富士山小御嶽神社で登頂祈願をしました。


この日は天気が良く、神社から出る際に、富士山の頂上が見えました!何度見ても、「やっぱり遠いな」という気持ちと「見えた!やっぱり日本一だ!」という嬉しさ・高さに圧倒される感情が混ざった気持ちになります。

最後に、体操・登山準備を経て、いよいよ出発です。
約1時間半の滞在ですが、この間に高地順応も兼ねています。

しばらく坂道が続くので、ストックを持っている人は自分の高さに伸ばしておきましょう。

1日目の登山

12:39〜13:23 富士スバルライン五合目〜六合目

五合目を出て、まずは平坦〜少し下り道をまっすぐ進みます。
この時にペースを上げすぎないのが高山病予防のコツです。

平坦な道が終わった後、途中から坂道になります。

序盤ではありますが、斜度で言うと、吉田ルートの中でMaxレベルにきつい箇所もあります。
高山病・熱中症対策のため、呼吸を意識しつつ、適宜水分・小休憩を取りながらゆっくり進んでいきましょう。
(休憩取りすぎると、そこからまた運動状態に戻すのにパワーを使い疲れてしまうので、休憩は程々にしましょう)
キリマンジャロの経験も踏まえて「これくらいのペースだったら、ずっと登り続けられる」というペースが、自分にあったペースの一つの判断方法だと思います。富士山は長丁場なので、継続できることがとても重要です。
もしペースがわからない場合は、団体ツアーのガイドさんのペースを参考にしましょう。

五合目を出発して40分と少し、13:23に六合目に到着しました。六合目はトイレがありますが、水は下山してきた人しか買えないようです。

13:23〜14:33 六合目〜七合目

六合目からは、ひたすら九十九折りの坂道を登っていきます。
やはりこちらもストックがあった方が上りやすいです。

上から見るとこんな感じです。

こんな感じでひたすらひたすら登っていきます。
長いので気が滅入りそうになりますが、呼吸を忘れずに、ゆっくりと登っていきます。

晴れていると、眼下には美しい山中湖が見えます。見えると嬉しくなりますね!
綺麗な景色をバックに集合写真など撮影したくなるので、セルカ棒が便利です。

六合目を出発して、1時間10分程度で七合目最初の山小屋、花小屋に到着しました!

登山者にとっては、初の売店になります。日によりますが、アイスが売っている貴重な山小屋です(上の方は寒くてアイスの需要がないからか、あまり売っていません)。ただし売り切れの場合もあります。
水はこちらの山小屋でも500ml 500円。富士山の洗礼を受けます笑

ここからは山小屋がたくさんあるため、それほど長居はせず、早めに出発しました。
※山小屋の順番や山小屋の間隔(結構差があります)はクラブゲッツさんのサイトがわかりやすいです。
https://www.clubgets.com/fujitozan/yoshida/

14:33〜15:52 七合目〜八合目

最初は引き続き九十九折り坂道を登ったあと、岩場が出現します。
抜かしづらいのと、スピードが落ちるので、曜日や時間帯によっては混雑します。

岩場に入る前に、手袋を装着しつつ、ストックをしまって、慣れるまでは多少四つん這いになりながら登るのがおすすめです。
歩幅を小さめに、混雑しているときは両足で安定したところを狙って待つ方が疲れづらいです。
あとは上手な人を観察しましょう。足の置き方やルートの選び方など参考になります。

そして、急遽グループに1名追加したという諸事情で、花小屋でメンバーと分かれ、一人で上江戸屋まで向かいます(そのため、少しスピードアップしました)。

途中の山小屋では、外の椅子で休憩することができます(くれぐれも休憩しすぎはNGです)。
宿泊者以外は中で休むことはできません。

ちょっと疲れたなと思い、富士一館でワッフルをいただきました。甘いものが染みます!

七合目は基本的に同じような岩場が続きます。

こんな感じで、雲の様子も刻一刻と変わります。

七合目最後の山小屋、東洋館です。

この直前の岩場が一番険しいので、ゆっくり気をつけて登りましょう。
(逆に、ここを超えるとそれより急な箇所はないので、自信を持ちましょう!)

15:52に太子館に到着しました。「是ヨリ八合目」という表記があります。

七合目〜八合目、詳細のタイムラインはこちらです。
常に同じペースを意識していましたが、山小屋と山小屋の距離によって時間が全然違います。先述のクラブゲッツさんの地図で距離感はある程度わかります。

14:33 花子屋
14:44 日の出館
14:49 トモエ館
14:59 鎌岩館
15:04 富士一館(10分休憩)
15:22 鳥居荘
15:29 東洋館
15:52 太子館(八合目最初の山小屋)

休憩を除くと、約70分で登りました。
富士登山オフィシャルサイトの目安が100分(七合目〜八合目、休憩を除く)なので、割と早いです。
https://www.fujisan-climb.jp/trails/yoshida/course.html

この日は天気も崩れることなく、いつものTシャツ+エアリズム+短パン+スパッツで登り続けました。
もし雨が降ったり、寒い場合は適宜レインウェア等で調整しましょう。

八合目〜上江戸屋まで

太子館〜次の蓬莱館までは引き続き岩場です。
蓬莱館を過ぎると、岩場が終わり再び坂道が出現します。

ここから頂上手前まで坂道が続くので、どこの山小屋に宿泊するかにもよりますが、ストックを再度使うのがおすすめです。

ひたすら坂道を登ります。
蓬莱館〜白雲荘、元祖室〜富士山ホテルが結構長いですが、山小屋のカレーを楽しみに頑張ります。

五合目を出発してから3時間以上、かつトレーニングも兼ねてペースを早くしたため、ちょっと疲れを感じました。
(大学生の時、久しぶりの登山かつハイペースで登った時はもっとしんどかったです。ペースコントロール大事、、、)

16:45あたりに、本八合目を通過しました。もう一踏ん張りです。

ついに、本日の宿の上江戸屋に到着しました。
これより上には御来光館しかないため、吉田ルートでは二番目に高い山小屋になります。

詳細コースタイムは下記の通りでした。

15:52 太子館
15:58 蓬莱館
16:20 白雲荘
16:27 元祖室
16:45 富士山ホテル
16:50 上江戸屋

山小屋での滞在

山小屋に到着すると、自分の寝るスペースと夕食時間の案内をしていただきます。
寝るスペースはこんな感じです。1人なので、お隣は知らない方です。
カーテンがある山小屋もありますが、こちらはオープンでした。

次に、夕食時間が約40分後だったため、少し休憩しつつ、着替えました。(下着とTシャツをチェンジし、寒いのでレインウェアを羽織りました)

そして、ビールをいただきます(高山は酔いやすいため、あくまでも自己責任でお願いします)。

だいぶ日が傾いてきて、美しいです。
また、電波も特に外は割と入るため、もちろん地上より遅いですが、LINEやweb検索であれば可能です(私はドコモ使っています)。
Wi-Fiもあるので、山小屋の方に聞いてみてください。

ちょっと寒さを感じ、中に入ろうと思ったタイミングで、ちょうど夕食の時間になりました。夕食はほぼカレー+何かです!こちらはハンバーグでした。
運動した後のカレーとビールって、なぜこんなに美味しいのでしょうか。

食事はこのような大広間で順番に食べます。

その後寝る支度などして、18:30に就寝しました。

2日目の登山

1:20〜2:20 起床〜合流〜食事

御来光に向けて、1:20に起床です。
何回か目は覚めましたが、前日に美味しい焼酎をたくさん飲んで少し寝不足だったため(マネはおすすめしません)、18:30からぐっすり寝ることができました。

準備等済ませた後、防寒着をMaxまで着込んで(本八合目はかなり寒いです)、ベッドから共用スペースに移動します。
他のメンバーが集まってくるのを待つ間、昨日の夕食時にもらった朝食のお弁当をいただきました(七合目で23:00台に出発する時は食べないことが多いのですが、この日は割と遅めの時間まで寝ていたので、お腹がすいたようです)。

朝食は山小屋によりバリエーションがあり、パンの場合もあります。

お弁当を食べながら、同じ宿に宿泊されていたツアーのガイドの方が「今日はかなり風が強いです。頂上は風速15-20mの予報です。一回山小屋を出ると戻れず下山するしかありません。相当きついと思うので、頂上アタックを止める人は今手を挙げてください」と伝えていました。
おそらく20名程度はいらっしゃったようですが、そのツアーでは、老若男女、辞退されている方はいらっしゃいませんでした。

私も自己判断として、ツアーガイドの方が最終的に個人の判断に委ねていたこと、山小屋のスタッフ等も登山を止めていないことから、頂上アタックをすることにしました(本当にやばい時は、「今日は頂上に行かず下山してください」と山小屋スタッフに伝えらた経験があります)。

七合目の日の出館から登ってきた友人たちと合流し、友人たちの休憩がてら、コーンスープなどを飲んで、2:20に出発しました。
上江戸屋が最後から2番目の山小屋かつ、メニュー数が多いので、いつも頂上アタックの最後の休憩はこちらで取っています。
甘酒、おしるこ、お味噌汁、カップラーメン(しかも味も選べる)、カップ焼きそばなどなどあります。
(友人たちは23時ごろに日の出館を出発したようです)

この日は寒い&風が強くて撮影し損ねたので、翌週の写真を。
二週連続で私はコーンスープを飲みました!

出発時の外の様子はこんな感じです(フラッシュ使っています)。

2:20〜4:20 上江戸屋〜吉田口山頂

出発時、恒例の大渋滞。土日はいつもこんな感じです。

ひたすら前日と同じような坂道を登っていくのですが、風の強さによる混雑の影響もあり、3:00頃に最後の山小屋である御来光館に到着しました。

特に坂道の折り返し地点は遮るものがなく、風が吹き荒れています。
風が少し止んだ瞬間にその場所を通るという方法で、ストックも使い、重心を低くしながら、しっかり踏ん張って登りました。
10回目の登山の中でもトップ1か2に入る風の強さで、ついには登山ツアーの団体は、(出発時はとりあえず山小屋を出ていたものの、おそらく人数が多いこともあり)途中で下山に切り替えていました。

私たちも体力に応じて、頂上アタック組と、下山組に分かれました。

幸運なことに、山頂の直前から、風がかなり落ち着きました。

最後、もうすぐだとお互いに励ましながら、頂上の鳥居が見えてきます。

雲が吹き荒れていますが、空もだんだん明るくなってきました。

4:20、登頂です!!

風がかなりハードでしたが、この日の雲海は今まで見た中でもとても美しかったです。

4:50頃、太陽が顔を出しました。御来光の瞬間です。
何度見ても飽きない、最高の景色だと思います。
思わず「生きててよかった」という声が聞こえてきて、私も毎回同じ気持ちになるなと思います。
(全く雲海がない時もあり、それも美しいです)

御来光をひとしきり満喫した後は、下山に備えて腹ごしらえです。

山小屋が二軒あり、食事やお土産購入ができます。
この日は、シャケ弁当をいただいていたため、軽めにお味噌汁をいただきました。
※おつまみセレクションは持参しました
※お酒はくれぐれも自己責任でお願いします(二回目)

翌週は、朝ごはんを食べていなかったので、一番お気に入りの豚汁をいただきました。

食事後、天気が良くなかったかつ、バスまでの時間も限られているため、この日は剣ヶ峰アタックをやめて、下山準備に移ります。
(↑の場所が吉田ルートの頂上で、3,776mの一番高い地点を「剣ヶ峰」とい呼びます。往復で1時間半程度かかります)

5:51〜9:30 吉田口山頂〜富士スバルライン五合目

日が出て少し気温も上がったため、服を少し脱ぎ、飲料を追加購入し(下山道は登山道と違い、山小屋が全然ありません)、ゲーター(靴に砂が入るのを防止する)をつけていざ下山です。

ずっとほぼ変化がなく、ひたすら、このような坂道を下り続けます。
踵でしっかり踏ん張って下っていくことが膝を守るコツです。

六合目まではひたすら同じような坂道で、六合目からは登山道と同じ道を下山します。

水は数箇所しか買えないため、常に残量に気をつけましょう。
また、お手洗いも少ないため、早め早めを心がけましょう。

自分の精神と闘いながら、この日は休憩を入れて3時間40分で下山しました。
3時間以上下り続けるのは普通にハードなので、やはり、ストックはあったほうが良いと思います。

具体的なコースタイムは下記の通りです。
前述の富士登山オフィシャルサイトによると約4時間なので、少し早いくらいのペースです。

6:20 本八合目
8:20 七合目
8:55 六合目
9:30 五合目

東京までの帰りのバスの出発時刻は日によりますが、この日は11:05発でした。
約1時間後に温泉に到着、14:10に温泉を出発し、2回の休憩を挟みながら、17:30に新宿に到着しました!

今回消費した水は500mlを7本(さらにビール2本)でした。よく飲む方だと思いますが、登山開始時は3-4本持参し、後は購入しました。体力に自信がない場合は、お金はかかってしまいますが、2本で花小屋まで登り、山小屋で買い足すのがおすすめです。

【参考】翌週の登山について

実はこの翌週も富士山に登りました。
この日は、メンバー的に前週よりもかなり早いペースでの登下山でした。
全てを詳細には記録しておらず、若干曖昧なところもありますが、個人差の大きさを実感いただけると思うのでシェアします!
(夜間はどうしても混雑のため多少ペースは落ちました)

12:27 富士スバルライン五合目出発
14:09 富士一館(七合目の5つ目の山小屋)到着
23:36 富士一館出発
3:30頃 吉田ルート頂上到着&休憩(20分程度?)
4:35頃 剣ヶ峰到着
4:55頃 剣ヶ峰にて御来光
5:45頃 吉田ルート頂上に戻り、下山開始
7:40頃 富士スバルライン五合目
※2時間切りの下山でした。

富士山詳細レポは以上です!
お読みいただき、ありがとうございました!

これから挑戦される皆さんにとって、素晴らしい経験となりますように!!

富士山に挑戦するあなたへ 他の記事のご紹介

ここからは、他の記事についてもご紹介します。

まずは持ち物と服装です。必要なものの一覧を掲載しているので、ぜひこちらを参考に準備してくださいね!
(こちらの記事はnote編集部の「今日の公式記事」に選んでいただきました!)

また、インバウンド人気もあり、「山小屋の予約が全然取れない!」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。混雑日の予約方法、天気含めたおすすめの時期、推し山小屋、ツアーのバタバタを避けつつサウナやグルメも満喫したい方向けのカスタマイズプラン等、「本当は教えたくない情報」をこちらのnoteで紹介しています。

こちらの記事は下記の記事でご紹介いただきました!
(「得意分野の知見」です!)

さらに、下記にてできるだけ楽に登頂する方法も分析してみました。

そして「結局いつ何やればいいんだ?」という皆さん、準備〜当日のタイミングに合わせて、To Do一覧をまとめましたので、こちらもぜひご覧ください!

ありがとうございました!
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