戦争による後遺症のニュースを聞いて
戦争によって精神疾患にかかった人が居て、さらにその存在が隠されてきたというニュースを見ました。なぜ隠されてきたのかということと、このニュースを見た感想を述べます。
戦争神経症とは
戦争のストレスで発症する精神疾患の総称です。テレビの映像では、体が激しく痙攣(けいれん)してしまう様子が流れていました。戦争によって精神疾患を患ってしまい、戦後もその症状を抱えながら暮らしている人たちがいたことを私はあまり意識出来ていませんでした。私が無知だったということもありますが、隠されてきたために情報が埋もれてしまっていたことがあるようです。
誰がなぜ隠してきたのか
1.まずは国が隠そうとしてきました。
戦時中、「戦争によって神経がおかしくなってしまった人なんていない」と公表されていました。また、軍隊では戦後も「戦争のことは今後50年は語るな(語らない方が身のため、世間のためだ)」という話がされていたそうです。
2.そして、世間もそのような人に対して冷たい視線を向けていました。
「あの人は神経がおかしい(おかしくなった)」と差別的な態度を取る人もいたそうです。現代でも、うつ病などの精神疾患に関する認知度は最近になって高まってきましたが数十年前まではそうではなかったので想像に難くありません。
また、戦後は順調に高度経済成長期で復興を果たしていたので「過去のことをぶり返すな」という世の中の雰囲気があったそうです。
3.そして国や世間がそのような態度なので、本人も病気のことを隠しました。
テレビに出ていた親戚・家族は全員「そんな状況だったとは知らなかった」と答えていました。本人が恥だと認識していたのか、認めることは嫌な経験を思い出すことに繋がってしまうから忘れてしまいたかったのか、と予想しました。
考えたこと
精神疾患は治るまでに時間が掛かり、周囲に隠しながらの治療は大変だったと思います。戦後、周囲が復興・成長モードのお祝いムードの中で自分の辛い状況を言えず、また本人も隠すうちに事実が埋もれて見えなくなってきていたことを知り、なんだかゾッとしました。『高度経済成長期』はキラキラしたイメージだったのですが、それはあくまでも表の姿で、裏では苦しんでいる人もいたのだろうなと考えました。
また、「今の時代にも共通する点があるのではないか」と考えざるを得ません。明るい話題にはみんな『いいね!』と注目するけど、暗い話題や難しい話題には触れないということが起こっている気がします。
しかし、ずっとそうしてしまっていては都合の悪いことが埋もれて忘れられてしまい、人間にとって大切な思いやりの心が失われてしまうのではないかと思うので、機会あるごとに暗い話や難しい話、直視しにくい話を聞くのが大事なのだと思います。