星芒鬼譚7「例の連続失踪事件。あれを解決しちゃおーってこと」
空港は、今日もさまざまな人種が行き交っている。
入国ゲートを抜けた先には、和風のお土産屋にカフェ、寿司屋におでん屋…と多彩な店が軒をつらねていた。
アマニータは11時間ものフライトで固まった体を伸ばすように、大きく伸びをした。
「来たわ~日本!イエーイ!ピースピース!ほら、写真!!」
その後ろに、大きな荷物を持たされたフランケンとマルコが続く。
これだけ、ある意味混沌とした空間であれば、彼らのような人ならざるものが混じっていても気づかれにくいものだ。
写真を要求されたフランケンは、もたもたと首から下げたカメラを操作し始めた。
マルコはわざとらしく肩を竦め、やれやれという感じで言った。
「ほんとどんくせえよな、フランケンはよ。どれ、俺に貸してみな」
カメラを奪おうとすると、ポーズを決めて待っていたアマニータが大きな声を出した。
「マルコやめな!あたし写真はフランケンに任せてんの!」
「は?なんでだよ?」
アマニータはポーズをとるのをやめ、スマートフォンを取り出しながら言った。
「フランケン、写真ちょー上手いから。ほら、これ見て!」
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