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元気でいろとは言わないが、日常は案外面白い

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作家による日記風エッセイ
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#短編

僕の惑星には月光、君の惑星には木漏れ日

人は必要な時、必要な人に出会うと言いますが 因果応報を信じている。というより、確信している。 その昔、といっても数年ほど前。理不尽がきっかけで居場所を追われた事がある。振り返ってみれば私自身に一切の問題が無かったわけではない。けれどそれ以上に強い理不尽が、まるで断頭台へ跪き民衆の前で嘲笑うような形を持って訪れた。 その時知ったのは人なんて所詮我が身が可愛くて仕方ないから、理不尽も不条理も悪意、嘘でさえ、自分が刺されるのであれば暴こうとはしない事。真実は民意によって歪めら

石を穿った雨垂れが、涙だと他人は気づかない

削れるのはどちらか 雨垂れのような小さな滴でも、長い時間をかけて落ち続ければ岩にも穴があく。例え小さな事でも根気よく努力し続ければいつかは成功する事を言うことわざだ。 逆を言えば、どんな物事も突然落ちてくるラッキーは無く、小さくとも人から気づかれずとも続けない限りは成功しないという意味でもある。 そんな事は当たり前で、努力は続けない限り身にならず、続けた所で成功するわけでもない。人生は物語ではないから、必ず訪れるハッピーエンドなど存在せず、無駄撃ちするような日々が続く事