あいくるしい
公演が終わってからずっと、あるドラマを観ています。『あいくるしい』という、もう16年も前のドラマ。リアルタイムで観ていませんでしたし、そもそもTVドラマを観る習慣があまりありません。じゃあなんでそんな昔のを今さら、って話をこれから、する。するのだ。
そもそもは『世紀末の詩』が好きだったんです。脚本は『あいくるしい』と同じ野島伸司さん。90年代に『高校教師』や『未成年』『聖者の行進』といったドラマで社会問題やテレビでは避けられがちな描写を盛り込み、人気を博した脚本家です。まぁ、その辺はWikipediaを読んだください(笑)。
作品についての概要もWikipediaに任せます(笑)!個人的に杉浦直樹さん、竹中直人さん、原田美枝子さんといったベテラン勢の演技や台詞にグッときました。役者視点で言えばお母さん役の原田さん。中盤で病没した後にお母さんそっくりの他人の役で登場するのですが、もし僕がこの役をやるとしたら辛いだろうなぁ、と思います。だって辛い別れをした家族の前に別人として再び現れ、赤の他人として振る舞わなきゃいけないんですから。
妻であり母であり義理の娘を失った家族の物語は続きます。が、人が何かを乗り越えていく姿って本当に美しい。そこに年齢は関係ありません。TVドラマを観て泣いたのは初めてかもしれません。放送から何年も経ってこんな風にどこかの誰かに作品が届くって素敵なことだなと思います。