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5人目のバンドメンバーになりたい〜スタッフの関わりの深さを4段階に分けてみた

1)はじめに

こんにちは、きたゆいです。先月末から始めたこのバンドスタッフnoteもこれで3本目です。前回までは、音楽業界のスキルなし・経験なし・コネなし、ただのバンド好きOLでしかなかったわたしが、どうやってバンドスタッフになったのかについてお話ししてきました。

最初はただやりたい気持ち一本で始めたスタッフの活動も、有難いことに気づけば早半年が過ぎました。うまくいかなかったこと、失敗したことも多々ありましたが、今では「あ〜〜〜スタッフやっててよかったな〜」と思えるくらいには楽しく活動させてもらっています。
今回は、そんなわたしがスタッフとしてどんな風に活動してきたのか、今に至るまでの経緯について、お話しします。

2)バンドの一員になるには〜関わりの深さは4段階〜

「スタッフってライブ中、客席にいるけどメンバーなんですよね」

これは、知り合いのバンドマンが伝えてくれた激エモな一言なんですが、まさにこれがわたしの目指すところです。

実際にスタッフをやってみて初めて分かったのですが、わたしはただスタッフがやりたいんじゃなくて、その活動を通じてバンドの一員になりたいんだな、ということに気がつきました。今はまだ「バンドの一員になれてる!」と自信を持って言える状態にはなってないんですが、少しずつ着実にそこに近づけている気はしています。・・・なんてことを言えるようになってきたのはつい最近のことで、ここに来るまでに超えなければいけないハードルがいくつかありました。

わたしの経験上、バンドスタッフの活動には、4つのステージがあると考えています。

①憧れを現実にする:音楽の舞台裏に入る
②関係性をつくる:バンドメンバーからの信頼を得る
③役割を見つける:自分のできることを見つけて取り組む中で、自分の役どころを作る
④一緒に成長する:バンドの成長をサポートする中で、自分も成長する
(バンドの一員になる。ここが一番楽しいところ)

この4つです。わたしの肌感覚では、③から④に至るところでようやくバンドの一員になれるイメージです。そして、「④一緒に成長する」のステージこそが、バンドスタッフの醍醐味だと思っています。
ここからは、それぞれのステージが一体どんな感じなのか、わたし自身の経験も踏まえてお伝えしていきます☺

 ①憧れを現実にする:音楽の舞台裏に入る

何にせよまずは舞台裏に入らないことには何も始まりません。わたしがスタッフになるまでの経緯は前回の記事で書いた通りですが、ここが最初のハードルです。昨年末からスタッフをやらせてもらえるバンドを探し続け、ようやく見つかったのが全てのはじまりでした。

ディズニーが好きすぎてオリエンタルランドに入社しちゃった人ってたくさんいると思うんですけど、わたしもまさにそんな感じでした。バンドやライブハウスが好きすぎて、どーーーしても舞台裏に入りたい一心でスタッフになった人なので、正直最初は「憧れの世界に入れた!」というだけで幸せでした。というのも、スタッフになると、

・自分用のスタッフパスをもらえる
・いつもお客さんとして来ていたライブハウスの楽屋に入れる
・他のバンドや箱のスタッフさんに「よろしくお願いします」と挨拶される
・物販も買う側じゃなくて売る側に回れる(ファンの方から差し入れをいただくことも…!)

なんてことが普通にあるわけで。そこにいる人たちが羨ましくて仕方なくて、ずっとずっと入りたかったステージ裏の世界。「やっとこの世界に入れたんだ…!」と実感できた時には、もうお腹いっぱいになりそうでした。。。

 ②関係性をつくる:メンバーを知り、信頼を得る

音楽の舞台裏に入れたら、次はバンドメンバーとの関係性をつくらないといけません。普通の人間関係でもそうですが、まずはメンバーそれぞれの人となりを知り、自分のことも知ってもらって信頼を得ないと何も任せてもらえないからです。

わたしの経験上、メンバーそれぞれの人となりを知る上では、こんなことを知っておくといいのではと思います。

・メンバー間の関係性。誰が誰のことをどう思っているか?
・メンバー間で普段どんな風にコミュニケーションを取っているか?
・バンド内でいちばん発言権が強いのは誰か?
・いちばんこだわりが強い人は誰か?そのこだわりは、楽曲制作、ライブ、プロモーションなど、どれに対するものなのか?
・どんな判断軸で動いているか?何がOKで何がNGなのか?

ここまでのことをちゃんと知ろうと思うと、当然のことながら時間がかかります。別に理解してなくても活動はできるんですが、ここが分かっていないと後々困ったり悩んだりすることになるので(経験談)、実はめちゃくちゃ大事なところだと思います。
なので、遠回りにも見えますが、スタッフを始めても最初はあんまり色んなことに手を出そうとせず、バンドから任されたことや自分ができる最低限のことを少しずつ取り組みながら、だんだんとこういったことを理解していくとうまくいく気がします。

次に、メンバーからの信頼を得ることについて。
一つエピソードをお話しすると、前の記事で書いたバンドAからは、スタッフを始める際にいくつかの"約束事"を告げられました。というのも、わたしの前にスタッフをやっていた方が色々とトラブルを起こしたそうで、そうならないためにも、これこれこういうことは守って欲しい、という話だったのです。
憧れのスタッフになれて、ついつい浮かれてしまいそうではありましたが、この時言われた約束事は今もちゃんと守って活動しています。わたしが具体的なバンド名を明かさないのもこの約束があるからです。

最初の頃こそこちらの様子を伺っているのかな〜と思うことも無きにしもあらずでしたが、最近ではようやく信頼してもらえたのか、未解禁の情報を教えてもらえたり、前のスタッフさんはやっていなかった仕事も任せてもらえるようにもなりました。
もしわたしがどこかで約束を破っていたとしたらこうはならなかったと思うので、まずは人としてちゃんと信頼してもらうことの大切さを感じました。

 ③役割を見つける:できることを見つけて取り組む中で、自分の役どころを作る

メンバーとの信頼関係を作れてきたら、次は自分の役割を見つける段階です。活動をしていくと、バンドの中で足りてないこと、うまく進んでいないことなんかがだんだんと見えてくると思います。そういったことの中から、自分ができそうなことを見つけて取り組んでいくのがいいかなと思います。
ここで、カメラとか動画撮影とかデザインとか、何かしら分かりやすいスキルを持っている人は役割を見つけやすいんですが、わたしのようにそういう武器を持っていない人はつまづきやすいので、ここも大きなハードルです。

実際に、わたしが前の記事で書いたバンドBのスタッフを早々に辞めることになったのは、自分の役割を見つけられなかったことが大きな要因でした。というのも、バンドBでは、ボーカルさんがバンド内で一番こだわりが強い人だったのですが、わたしがそのこだわりに見合うだけの企画やクリエイティブを出せないことが重なりました。しかも、わたし以外にカメラマンやイラストレーターなどすでに技術を持っている協力者が周りにいたので、だんだんと自分のいる意味を見いだせなくなってしまったのでした。
何にやりがいを見出すかは人それぞれだと思うんですが、わたしは「役に立てた!」という感覚が得られないと、やってて楽しいと思えなかったので、そこがミスマッチの原因だったと思います。

逆に、前の記事で書いたバンドCでは、始めは何をすればいいか分からなかったのですが、これをやったら活動がうまく進むんじゃないか、と思うことを見つけてやっていきました。打ち合わせで出た意見やメンバーがやりたいと言ったことを資料にまとめたり、進捗確認のリマインドをしたり、時には外から人脈を引っ張ってきたりという、スキマを埋める役割をやらせてもらっています。

 ④一緒に成長する:バンドの成長をサポートする中で、自分も成長する

自分の役どころを見つけて、バンドの一員になれたら、バンドをサポートする中で自分も成長するっていう段階にいけるんじゃないかと思います。そして、ここがスタッフをする上で一番楽しいところだと思います。わたしはまだこの段階にいけてるわけではないのですが、少なくともバンドCに関してはいずれこの段階にいけるんじゃないかな、という兆しも感じています(勝手に)。

こうしてバンドに関わるようになってから、「青春させてもらってるなぁ」なんてことを感じています。学生時代のわたしは、全く目立つタイプの人間じゃなかったし、羽目を外して楽しむ経験もほとんどしてこなかったので、ぶっちゃけ学生時代には良い思い出がありません。でも、今になって、こうして憧れていたステージ裏の仕事に携わることができて、そこでの自分の役どころも少しずつ見えてきて、バンドが前に進んでいく様を間近に見ることができて・・・そのことが物凄く楽しいんです。これが青春ってやつか!と思いながら楽しく活動させてもらってます。
そんな貴重な経験をさせてもらっているバンドメンバーや、そこに協力してくれる人たちには本当に感謝しています。だからこそ、もっと力になりたいし、自分ももっと成長していかなきゃなと思っています。

3)おわりに

前の記事でも最後に少し書いたのですが、わたしのようなノンミュージシャンが音楽のステージ裏に関わって"青春"できるコミュニティ(オンラインサロンのようなもの)を鋭意企画中です。
自分がやってて楽しいから、みんなもやってみて欲しいなっていうのが一番にありますが、普通にしてるとなかなか関わる機会のないこの世界に、もっと色んなジャンルの人が手の届く範囲で関われるような機会を創っていきたいなと考えています。
具体的には、駆け出しのバンドのマーケティングやプロモーションを企画してやってみる、みたいなプロジェクトを同時並行で走らせて、コミュニティのメンバーは興味のあるプロジェクトに携われる、という感じです。

・音楽が好き、バンドが好き、だけど聴いてるだけじゃ物足りない
・音楽業界の知識やスキル、経験はないけど関わりたい
・音楽やバンドには詳しくないけど、マーケティングやプロモーション、デザインなどのスキルを生かして何か面白いことやりたい

こんなことを思っている方がいれば、ぜひぜひご一報ください!☺

最後まで読んでいただきありがとうございました!🙇‍♀️次回は、バンドスタッフとして実際にどんなことをしているのかについて書こうかなと思います。それではまた〜👋


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