「伝わってほしい」時
口頭での会話だと、伝えたいことがうまく伝えられなかった気がして、
「なんであんな言い方をしてしまったんだろう」
「もう少し分かりやすい話し方があったのでは」
などと、後になって、頭の中でグルグルと考えてしまって、とても辛くなることがたまにある。
それをどうにか改善したいと思い、この記事を書きます。
伝わったか否かの判断基準
そもそも、実際は、自分の言いたいことが本当に正しく相手に「伝わった」かどうかは分からない。
なのに、なぜ、「伝わってない」気がするのか。
それは、自分の発言の後の相手のリアクションから察することができる、と考えるから。
リアクション例を2つあげてみよう。
①肯定も否定もしていないが、何となく受けが悪いというか、反応の仕方を考えているような雰囲気。
②こちらの意見や要望に関するコメントが無く、自分の意見を主張する。
相手への期待
相手のリアクションから察せられるものの裏には、まず相手への期待が隠れていることに気付いた。
これまで培ってきた相手との関係性や、相手の性格を考えると、
きっと、肯定的な反応をしてくれるだろうという期待。
それは、「ほー!確かにそうかも」といった感心のリアクションかもしれないし、
「うんうん、そうだよね」といった同意のリアクションかもしれない。
ほぼ無意識に期待していることが多いのだけれど、意識していたとしても、期待することをゼロにするのは結構難しい。
それでも、期待している自分に気づいたり、なぜ期待するのかを掘り下げると、期待が薄らぐものだ。
自己否定的思い込み
あともう一つ、相手のリアクションから察するという時に、自己否定的な思い込みがあると、事実とは違うネガティブな捉え方をしてしまう場合がある。
具体的にどんな思い込みかというと、私の場合、
「自分はコミュニケーション能力が低いから、うまく伝えることができない」
「きっと私の気持ちは分かってもらえない」
など。
思い込みがあると、思考の癖ができるし、他の選択肢が視野に入りにくい。
そのため、目の前の事象に対して、その思い込みの答え合わせをするかのように捉えてしまう。
実際はそうでなくても、そう見えてしまうもの。
また、思い込みを意識するあまり、かえってうまくいかなかったりして、
「ほーら、やっぱり、うまく伝えられなかった」
と、思い込みを強化してしまったり。
そんな時は、「自分は◯◯という思い込みがある」ということを言語化して認識することが、
不必要な思い込みを解除して、現実をフラットに冷静に捉えるための一歩になるのだろう。
「伝わった」と思えればいい?
結局、伝わったかどうかは、自分がそう感じたかどうかの話になってくる。
単純な数値や名称を確認する会話でない限り、どうしても自分と相手との間には、認識の差が生じるのは当たり前。
問題は、そこに「伝わらなかった苦しみ」を感じすぎる時だ。
それはどんな時かを考えてみると、2つのことが思い当たった。
①相手への肯定的な感情
(嬉しい、楽しい、好き、ありがとう、おめでとうets…)
が、十分に伝えられなかった時。
②単に「伝わらなかった」だけならまだしも、どうやら誤解されたような時。
上記の場合は対処したいところ。
肯定的な感情を伝える
まず①の対処法を考えてみる。
これはもう、時間が経ってからでも伝えてみる!ことかと。
「あの時は悲しかったな」などという否定的な感情だと、
「え、なんでその時言わなかったの?」
「今更言われても困る…」
などとなることもあるけれど
(それはそれで別に構わないのだけど)、
肯定的な感情なら、時間が経ってからでも、伝えられたら嬉しいものたと思うので。(少なくとも私は)
こういった感情の交流は、人間関係において大切にしたい。
誤解を解く
相手のリアクションから、どうやら自分の発言を誤解されたと感じた時の対処法は。
これは、2つの方法がある。
1つ目は、後で落ち着いてから、確認してみて、必要なら修正する。
2つ目は、そのままにしておく。
前者は、どうしても自分の中にしこりが残るような内容の場合と、
誤解されたままだとしたら、不都合な事態が起こりかねない場合に有効。
誤解をさせたかもしれないこと自体が誤解かもしれないので、
「◯◯の話だけど、〜〜ってことで合ってるよね?」
などと、確認する言い方が無難かもしれない。
ポイントは、時間を置いて落ち着いた状態(頭の中を一旦整理し直した状態)で、別の表現や伝え方も試してみること。
そして、誤解をあえて解かずにおくという後者は、人は他の人の言った事は大して気にしていないという前提がある。
そのため、後から修正してもしなくても、相手にとっては大したことではないという場合がおそらく多く、
その場合は、わざわざ確認・修正しなくても良いだろうと思う。
なるべく伝える・伝わるために
そもそも、誤解されないようにする手立ても考えたい。
それはイコール、なるべくうまく伝える・伝わるようにするための手立てでもある。
思いついたのは以下。
①事前準備する
キーワードや言い方をあらかじめ、紙や頭の中にメモしておく。
②自分に合う方法を選ぶ
口頭にこだわらず、別の伝え方が可能なら、文章やモノなどを使って伝える方法もある。
③「伝わらなくても大丈夫」とする
伝わらなくても、後で修正すればいい、別の方法で試してみればいい。
相手はそんなに気にしてないから大丈夫。
また、相手や相手との関係性を信じてみる。
「きっと、大事な部分は伝わっている」
「伝わらなくても、関係が壊れるわけじゃない」
というふうに。
結局、何度も数を重ねることで、少しずつ伝え方が上達していく部分もあるだろう。
まとめ
この記事を書き始めた時は、伝わらなかった辛さに翻弄されていたけれど、
書くことで自分の考えを整理することができたし、今後の会話に活かしていけそうな気がしてきました。
そして、一部だけでも、誰かのお役にも立てれば尚良し。