北フランス初夏のそら豆アワー
こんばんは。毎度お馴染み、流浪のnote。豆男倶楽部のお時間です🕶
・・・しょっぱなからうちの豆男が飛ばしておりますが。
金曜の夜といえば、タモリ倶楽部。自分の生まれる前からやっている歴史ある番組。その歴史に幕を下ろすと聞いた時の喪失感といったらなかったな。あのニッチで力の抜けた感じがたまらなくて、週の終わり、金曜夜のお楽しみだった。
全てのものには終わりがあるのだな。ああなんかまた寂しくなってきたわい。
感傷にひたりながら、さて今日の主役。
豆は豆でも、豆男の枝豆じゃなかった、そら豆。
きっかけは6月も終わりかけの某日。いつものように豆男を連れて港までくだり、週2開催のマルシェに野菜などを仕入れに向かった。
スーパーで買うとどえらい高い基礎野菜たち(玉ねぎにんじんにんにくなど)とともに、夏野菜をちょこらちょこらと仕入れようと物色しているさなか、枝豆の数倍はある野生的な豆が目に入る。
こちら、フランスではfève(フェーブ)という名のそら豆。petit pois(プティポワ)という名のグリンピースとほぼ同時に、春を告げる豆としてマルシェにお目見えする。
季節的にはそろそろ終わりかけだけど、北フランスはまだ普通に売られている。さすが北。
そういえばここ数年はグリンピースばかりでそら豆を食べていなかったような?それになんといっても、うちの豆好きな豆男、きっとこのそら豆だって気に入るに違いない。
ひとしきり豆男とそら豆のショットを楽しんだのち、早速皮を剥く。
編み狂モードのときのように、ただひたすら無心に。
外見がアレでも皮を剥いてみたらぷりっぷりの大当たりだったり、外見が綺麗で期待していても半分はハズレだったり。そら豆は見た目が9割、とはいかないようね。
それにしてもねえあーた。フカフカの綿におくるみされてなんて気持ちよさそうな。生まれ変わったらそら豆になりたいよあたしゃ…。
さてここから、空豆アワーのはじまりはじまり。
1、チキンソテーの付け合わせ
そら豆を買う前日から骨つき鶏モモをソテーすると決めていたので、そら豆アワー初日はただ茹でただけのそら豆を付け合わせに。
シンプルイズベストオオオ!この鮮やかな緑がたまりませんなへへ。
2、そら豆ぺぺたま
最近のお気に入り、週2で飲んでるぺぺたま。これにそら豆、くわえちゃお。
最後に黒胡椒ごりごりして完成。
ほくほくっとしたそら豆が加わって、いつもの飲み物にまた新たな楽しみが増えた感じ。
それにしても、黄色と緑の組み合わせって、罪だな・・・。食欲そそり罪。
3、そら豆タコ飯
実はそら豆を仕入れた日に、北の港では滅多にお目にかかれなかったタコと感動の出会いをした。これはまた後日記事にしたいと思っているので色々と割愛するけど、タコに出会えたら絶対作りたかったタコ飯。ここの賑やかしにそら豆って最高じゃないの?
いいぞ〜そら豆。ほんのりピンクのタコ飯に映える〜。
春はとっくに過ぎたけど、春みたいな色合いに癒される。そのほかのおかずも和で統一して、望郷のひとりごはん。
4、そら豆にんじんしりしり
タコ飯二日目の夜。和なおかずを新調しよう。
大量のたまごを消費すべく、にんじんラペとツナと合わせてにんじんしりしりを。ここにそら豆、いれちゃおう。
まー、これも食欲をそそる色合いですこと!
大量にできたのでここから数日はもうずっとしりしりしていた。お弁当とかにも良さそう。
5、そら豆とパンチェッタとトマトのスープ
これ、今回激ハマりした組み合わせ。
冬に日本で買ってきたQOLのぽなちゃん推奨ピチっとシート。これで塩まみれにした豚バラ塊を包んで、パンチェッタを自作していたのである。
飲み過ぎだかなんだかであまり調子がよくなかったので、軽くいきたい夜。この自作パンチェッタ、そら豆、トマト、たまねぎ、にんにくでシンプルにスープを作ってみることにした。
オリーブオイルにつぶしたにんにく2カケくらいをいれてふつふつさせたら、適当に切った玉ねぎとパンチェッタを加えてじっくりとよく炒める。
あとは水を加えてひと煮立ちさせて、トマトとそら豆も加えてトマトがいい感じんとろんとするまでコトコトさせる。
味つけは塩胡椒のみ、ここポイント。
なんて優しい、でも胃に染み渡るこの粒子のこまかい旨味。そら豆は口に入れるととろけるレベルまで火が通ったけれども、これはこれでよかった。
なんてったって、塩のみでここまで美味しくなるの!?え!?
感動して、翌日もその翌日もそのまた翌日も同じ組み合わせをすることになる。
6、そら豆とパンチェッタとトマトのパスタ
スープは夜と朝と昼で完食してしまったので、次はパスタ。同じ組み合わせでいきましょうね。
パルミジャーノを振っていただきます。
組み合わせ的に間違いないということはわかっていたが、やっぱり間違いなかった。
具沢山!おいC!!完食!!
6、そら豆とパンチェッタとトマト、スペルト小麦のスープ
前々日に作ったスープに、épeautre(スペルト小麦)を加えて、腹持ちがよくなるようにしてみよう。
スペルト小麦についてはこの記事が詳しかったのでリンクを貼らせていただく。
スペルト小麦が入るので、多少煮込み時間が長くなる。
スペルト小麦のプチプチもちもちが楽しい!腹持ちもグンと上がったと思われる。
それにしてもハマるとそれだけでよくなる族。この組み合わせを3日3晩以上食べてきて思ったけど、これはきっとトマトの酸味がスルスルっと胃に入っていくポイントなのかもしれない。
なお、これらは相も変わらず全てひとりごはんなのだが、1kgに飽き足らず2週目にもう1kg買い足した。そして無心に皮剥きして、冷凍している。
大好きな空耳アワーなきあと、いつでもそら豆アワーができるように。
そら豆アワーの締めくくりに、うちの豆男から一言。
終
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