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自分の中の”何か”を思い出す旅①

最近ある事象について自分の心が捉われていて、ふとした時にもそのことが頭をよぎってしまって何も手に付かなくなる…ということが続いていました。

その状態が自分のエネルギーを停滞させているのもわかっていたし、自分の見ている視点を変えなければいけないこともわかってた。
だけど同じところをぐるぐる巡ってしまって、なかなか抜け出せない。
そんな中、”今の自分から考えられる全ての打開策”をノートに書き出してみた。
たくさんの候補の中で、”今の自分”ができる最善は【その事象に対して、何も行動を起こさない】というものでした。

でも「何もしない」ということは、結局ずっと思考し続けることになってしまうので「何もしない代わりに、何をする?」と自分に問いかけてみたら「家ではない、どこか遠くへ行きたい」という答えが返ってきた。
そんな想いが湧いてきた時に、ふと降りてきたのが

自分専用ノートなので殴り書きでごめんなさい!

【阿寒湖】でした。
特に阿寒湖に興味があったわけでも、何か行ってみたい場所があったわけではないのですが、本当にふと頭をよぎったのです。
実は翌日から息子が高校の宿泊研修で2泊3日家を空けるのもあって、せっかくだから同じタイミングで行けたらいいな〜なんて思ったのですがこの時すでに前日の夕方。
宿はどうする?あんまりボロい宿には泊まりたくないゾ…いっそのこと車中泊しちゃう…?なんてことを考えながら別居中の夫(現在は東京在住)にラインしてみたらまさかの宿をプレゼントしてくれると!

鶴雅リゾートは北海道では割といいとこのホテルって感じだと思う。お値段もまぁまぁする。笑

そんなわけで急遽翌日出発の阿寒湖行きが決定!
早朝から息子を宿泊研修に送り出すために最寄駅まで送迎することになったので、そのまま一緒に出発することに。
札幌から阿寒湖までは高速使ってノンストップで約4時間弱。
前日夜中まで仕事だったので眠気が…というのもあって休憩をしっかり取りつつゆっくり向かって夕方4時前ぐらいに無事到着。

泊まったのは「あかん遊久の里 鶴雅」

この旅で何をするかはまだ決まってなかったけど、阿寒湖の湖畔の森をプロジェクションマッピングやシノグラフィー(光と音の舞台装置)などの最新のテクノロジーを使ってアイヌの物語を楽しめる体験型ナイトウォーク「KAMUY LUMINA」がやっていたのでチェックイン時に予約してみた。

最終の回に予約したので、まだまだ時間はある。
せっかくなので阿寒湖の周りを少し歩きたいなと思い、ホテルの中庭へ。

イオマプの庭

イオマプとはアイヌ語で、好きな人に愛を告げる時に「あなたの周りにあること全てを大切にします」という表現で使われる言葉。
目の前にいる好きな相手だけではなく、家族や友人、その人を育んできた自然や文化などを含めた大きな想いが込められているそう。

この言葉を読んだ時、「ああ、私はアイヌの精神文化に触れるためにここに来たんだ」と直感的に感じました。

お恥ずかしながら北海道に住んでいるのにアイヌの文化については全く興味がなく何ひとつ知らないまま大人になってしまい…。今から6年前、息子を博物館に連れて行った際にたまたまアイヌについての展示をやっていたのを見た時に初めてアイヌの文化について触れてグッと心を掴まれたのを覚えています。

しかし、アイヌの文化についてもっと触れてみたいと思いつつも6年が経過したのに今回気付き、この旅でアイヌの世界にたくさん触れて帰ろう、とそう決意しました。

この案内板にはこうも書かれていました。

「6」はアイヌの人々にとって特別な意味を持つ数字です。
片手に一つ余る=沢山 
という意味があり、
欲しいものを両手いっぱいに抱え込むのではなく
片手にとりそれに一つを添えることで満足する

という優しい自然への想いが伝わってきます。

とっても素敵な考え方だなって思って。
もうこのお庭に行っただけでとても胸が熱くなる想いでいっぱいだったのですが、ホテル内にはさまざまなアイヌの言葉があり、そのひとつひとつを噛み締めてきました。
例えばイランカラプテ(こんにちはに近い意味を持つ挨拶)には「あなたの心にそっと触れさせてください」という意味を持っています。
私はこの謙虚で優しい世界にもっと触れてみたいと思ったのです。

なぜアイヌの精神文化にこんなにも心が動かされるのか。
それは私自身がこのような世界で生きていきたいという願いがあるから。
私の求めている生き方が、ここにあると思ったから。

この旅で、自分の中にある”何か”が見つかる気がしてワクワクとドキドキを抱えながら旅をリスタートさせたのでした。

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