十角館の殺人〈新装改訂版〉/綾辻行人
『彼は、彼らを―彼らの全員を、「復讐」の名の下に裁こうとしている。』1987年、ミステリの新本格ムーブメントの嚆矢となった綾辻行人の作家デビュー作。終盤で明かされる一文に、誰もが驚愕する。多くの読者に衝撃を与え続けた名作。
舞台設定
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。彼らは「復讐」の名の下に裁かれていく。半年前の事件との関係は、そして犯人の思惑