◾️あとがき 初見ではbillie自身の遣り場のない深い孤独を歌った曲なのかなと思っていました。しかし訳してみると、孤独を表現する以上に"TV"という題材をさまざまな角度で使い、もっと多くのことに触れていました。 裏切りさえエンターテイメントにする醜さ、恋愛やゴシップに夢中になって本当に大切なことには無関心な友達(人々)の愚かさ。billieと同世代の子達(ひいては大人たちも)は狭い世界観で生きていて全く周りが見えていない、見ようともしない。目の前に流れてくる情報に流され、踊らされ、自分の意思や未来に対しての考え、責任などどこにあるのか。吶々とした彼女の歌声には孤独への悲しみだけでなく、同時に心の底から静かに湧き上がる怒りも感じます。 [I'll try not to starve myself]のところは物理的にご飯を食べるという意味と、精神的に自分を追い詰めない(自分を満たす)という意味もあるのかな?と思ったりもしました。「自分のことをもっと大事にしなよ」と怒ってくれた友達に対しての皮肉とも取れるこの表現には、特に切実な響きがあって個人的に気に入っているフレーズです。