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FRENZ2023に行った話(後編/私情)

 前編(1日目昼・夜の部)はこちら。



 自作についてはこちら。



前段

 2日目は体力勝負になるため、無駄な体力を使わないようチェックアウト限界までだらだらする。ここ最近あまり来る機会がなかった池袋を徘徊(無駄な体力を使わないとは?)。ハンズ跡地のニトリでクッションとスリッパを吟味し、せっかくだからとそのままサンシャインへ突入(無駄な体力を使わないとは??)。久々にオリエント博物館にでも行こうと思ったら展示入れ替えで門前払いを食らうなど、リサーチせず行き当たりばったりで動く悪癖の報いを受け散らかした(無駄な体力を使わないとは???)。
 その後は昨年味を占めたテルマー湯に入り回復に努める。ここで結局バッチリ眠ってしまい、起きた頃にはすでに17時前。若干朦朧としながら会場へ向かうのであった。東京は風呂にありつくのにもカネがかかる……。
 即売会などもそうですが、自分が出展しないイベントの参加はただ楽しめばいいので気が楽半分・自分の作品を見られることがない寂しさ半分という感じ。

二日目夜の部

 深夜は酒を飲んだら寝てしまうのでここでしかアルコールを入れられない。

◆オープニング/黒井心さん

 今回もその手があったか〜〜〜ッ!って開幕早々から感動した。こんな凄い実写映像誰の仕業だ……?と思ったら黒井さん、スタッフ名義だったので完全に奇襲を受けた気持ち。「封切り」をネタにしてあまつさえ壇上で実際に封を切って見せるのはリアルイベントの開幕パフォーマンスとして天才過ぎです。完全に後で気づいたけど、火のモチーフが1日目OPからの流れを受けた形になっているのも美しい。1日目とはまた違う形の、チェキというリアルアイテムでの出展者への愛も良い。こんな招待されたら絶対嬉しいよな〜〜ってなる一本でした。

◆第一部

 酒を入れるとともに、今日こそはカレーを食うんだというケツイに満たされる。

・kasaoさん

 1日目の手描き勢格闘地獄を終えた我々に訪れたのは、また手描き勢の脅威だった。かわいいキャラクターを丁寧な画と演技で引き立てる、個作セルアニメのお手本のように感じた一本。ネコチャンが部屋に入って始まり、同じカットでネコチャンが部屋から出て終わる流れも筋が通ったスマートな読後(読?)感で好きでした

・Nao_AnDさん

 単色と黒ベタシルエットを基調としたスタイリッシュな画には、そこからしか得られないパワーがある。クールながらどこかコミカルな演出で、このキャラたちのドラマもっと見てみたいなあと感じさせる作品でした。

・Melophyさん

 実写合成勢新たな刺客。元々ロードムービー系が好きなせいもあるかもですが、こういう現実世界を架空のキャラクターが旅する作品、えも言われぬ良さがある。旅してえな〜。

・NRFさん

 スキー旅行をテーマにした安定のNRFさん世界のムービー。ホテルの描き方あーこーゆーホテルっていうか旅館っていうかあるよなーっていう妙にノスタルジックなリアリティを感じた。トークライブハウスなので歌も……歌えるんだ……。

・4O5人さん

 この並びシラフで浴びて大丈夫か?顔だけでも覚えて帰ってくださいに説得力があり過ぎる、全部やる(自分の声と顔まで使い切る)勢の福笑い?ムービー。インパクト抜群の画に対して音ハメがとても丁寧なのも脳がやられてしまう。壇上で語られる制作風景まで含めて唯一無二の味だらけの一本。

・あげはさん

 これまでありそうであまりなかった気がする、(実在しない)漫画のPVのような映像作品。実在しないはずのキャラたちのここまでのドラマが見えてくるようなのは漫画絵が凄くあり得そうな上手いラインということ。漫画と映像どっちが大変かは、こ、好みの分かれるところであろう……。

・ヤベズムさん

 トークライブハウスなのでライブも……開けるんだ……二足歩行のホワイトタイガーが来た時点で約束された勝利。あの場の前年参加組が期待するものを見事お出しされた感覚でした。「当てはある」で各地の動物園に招待状を出すところがOPの流れを汲んだ形になってしまっているのもダメだった。

◆第二部(たぶん……当時のツイートだとこの辺でカレー食ってたので)

 カレーと鴨ロースを無事食べることができ、今年の食面でのノルマをあらかた達成する。次はカツカレーあたり試してみよう。

・レイにーさん

 正統派ボカロキャラMV。これまでの作風と趣を変える、ライブ感あるカッコいい映像でした。比較的新し目の日本の怪異たち(猫又だけ桁違いに古参)が現代に適応して元気にやってるぜというテーマは個人的にとても好き。勝ちまくり!モテまくり!の風情漂うコックリさんの解釈が特に面白い。

・;3ZUTAMAさん

 あまりにも俺らの生の情念に溢れたメッセージMV。物凄くシンプルな画作りで叩きつけられるリズム感が心地よくなる。ネガティブメッセージ、現代では本当に出せなくなってるので、こう作品の形に昇華してお出しされると救いを感じてしまう。

・フガクラさん

 オリエンタルな筆タッチの寓意あふれる3D短編。タッチと主題の相性が完璧で、中国古典の一節を見るような読後(読?)感。個人的に今年の中で「こういう作品作れるようになりたい」と特に思わされた作品の一つでした。

・さかぐち2さん

 アイコンの時点で絵がうめぇ〜〜ってなってましたが、本編見て絵がうめぇ〜〜ってなりましたて……今日のCREATOR KOWAI族。やはりイラスト世界をそのまま映像化できるのは強い。キャラクターの描き方から好きを突き詰めた感じが伝わってくるのが良い。

・機能美Pさん

 深夜の部じゃないだと……?と思ったが中身はだいたいいつもの5分でした。絶対来るだろうと思ったブルーバードへの鎮魂歌のような作品、というか比喩でなくSNSの供養の形を描く発想と構成に恐れ入る。言葉遊びやイメージが連結する気持ち良さ、諧謔に隠れた熱い人間讃歌(今年の脚本がそこに割と自己言及的だったのも面白い)、今年も最高になりました。馬頭観音が特にすき。

◆第三部

 残るは七英雄(ここまでも全部英雄)。

・自動車原付さん

 かわいい女の子とかわいいMG、好きで貫かれたコンセプトは強いというお手本のような映像。見た目と内面にちょっとのギャップがあるキャラとその関係性にフォーカスしたストーリー作り、配信やスパチャといったモチーフなど、とても「今」らしさを感じる一本でした。

・litmus*さん

 今回は韓国の史実をモチーフにした、シリアスながらも楽しく希望ある映像作品でした。作風の幅が広すぎる……。圧政に対する非暴力・音楽による抵抗という、普遍的で今だからこそより刺さるテーマを映像と音のリズムの心地よさがそのまま補強してくれる、美しいつくりの作品。かくありたい。

・fla3さん

 カワイイの化身……キャラを魅力的に動かすのが上手すぎる。TikTok的な画作りなど今っぽさを丁寧に取り入れているのも凄い。そしてラスト数瞬で一気にここまでの全てに意味を持たせるドラマ作りはここ最近のfla3さんの真骨頂と感じました。長生き、というか、健やかであろうな皆……。

・Torochさん

 「老人と海」をモチーフとした、暗く沈み込むかのような映像はこの会場で浴びるのが似合うと思わせる鑑賞体験でした。モチーフをあまり直接的には表現せずしかしその読後感というか印象が伝わってくるような演出もお見事。ここらであっしは若い芽がこわい。

・ngkz_&フィンおじさん

 出展名義通りちょうど間くらいの、宇宙より圧倒的に俺の方が偉い以来のおふざけハイテンションMV。楽曲のトンチキな勢いを余すところなく映像化した、部も終結に向かうこのタイミングで是非キメておきたい一本でした。ワカンダフォーエバー(そういやエンドゲームもブラパンも観てないのよね……)

・Twilight_ksさん

 最初のメカトンボカメラアイエフェクト(?)でもうやられてしまった、自然とSFモチーフが融合した質感と光感のお化けムービー。モチーフの選び方や筋書きがどこかゲームチックだと思っていたら本当にゲームだったという……やはりゲーム×映像作家の流れきてますね。最後のカエルくんの静かな余韻がまた良い。

・熊谷芙美子さん

 レ、レイアウトの悪魔……!夢の中を題材にした絵画調の異世界ロードムービーはどのカットを切り取っても一枚の絵になるようで、展覧会が開けるんじゃないか?というほど。世界の広さ・奥行きを感じさせるレイアウトってこうやるのか〜って学びを得ました(実際に描けるかは別)。優しさと不穏さが同居した、現実の何ともつかない不思議な世界観はまさに幻想の二文字。最後にとんでもないところに連れて行かれた気持ちでした。

深夜の部&私情に続く!

深夜の部

 深夜の部出展は昨年の一回しかないので、基本的には二日にわたる映像格闘地獄で脳がいい感じに蕩けたままただ身を任せるとかそういった心情。同時にああ今年も終わるのだなあという寂しさも覚える。FRENZ参加者にとって年末=9月下旬というのはゆうめいな話。

 注意事項動画、何か仕込んでくるとは思ったがまさかのOP版前田地生(OPの大張版ドラグナーみたいなノリ)が復活登場!シュサイノマエダチセイダ。低音イケボで会場を沸かせる。あれ、本当の声優さん使ってるのかと思ったらボイスロイドだったんですね……。

◆オープニング/ヤスさん

 締めくくりのスタートはここまでの3部ぶんのOPを総括するような「火」をメインモチーフに据えた、最終部らしく賑々しいアニメーション(火が共通項になるのは完全に後で気付いたのですが、ヤスさん作のものは最終的に共通項をまとめたものとしても、前3作は事前に合わせたわけではなく偶然だったんだろうか……?)。手拍子もすっかりお馴染み。FRENZ棒人間たちが時にアイコンを・時に出展者の作風を象るように進んでいく出展者紹介は前3者とまた異なる愛の表現で、今年のOP本当良かったなあ……と思わされました。歴代のFRENZポエムを食わされたChatGPTくんの話も面白い。

◆第一部

 眠気抑えのためにここで初めてモンエナを投入。飲み味はレッドブルとあんま変わらんかった。

・初心さん

 トップバッターはイラスト力の強い手描き勢。クリエイターの陰陽両面描く作品は数あれど、それ自体を諦めるという視点は珍しい。といいつつ、専業でやってるわけではない身からすると常に意識の片隅というには大きめの位置を占めるテーマであり、こうして作品の形で語られるのは救いと感じました。

・Starry Rainさん

 光の質感がとても綺麗な合作映像。表現方法の違う世界観が混ざり合いつつ違和感なく一つの作品として成立しているのがお見事、と思ったら限界合作の方だったので納得の手腕でした。

・うさぎさん大好きクラブさん

 出展するたびに毎回名義が変わるがアイコンと作風が全くぶれないので安心して構えられる。うさぎさんと女の子をテーマにした、今回も安定のカワイイ・ポップなMVでした。色使いによるかわいさ演出は職人芸。

・mochi's pizzaさん 

 幻燈だと思ったら舷燈、初めて聞く言葉だった。光と陰のやわらかさと不気味さ・どこか殺伐とした感じも混ざった奇妙な世界を旅する感じが印象的な、会場で観て入り込みたい世界観ムービーでした。

・Nilgiriamさん

 シンプルな描線で描かれる手描きアニメ作品。単純な線とシルエットだからこそ、宇宙コワイ的スケール感 がより強調されて伝わってくる。夢の世界のようなぼんやりとした筆致が幻想的でありつつ畏怖に近い恐怖も煽る、遠大な一本でした。

・Nisaiさん

 創作中の心情を矢継ぎ早に叩きつける、聞き取れそうで聞き取れない少しだけ聞き取れるリリック?が切迫感ありつつどこかゆるふわな映像と合わさって不思議なトリップ感。入れ子構造というか、どの視点が現実なのかよくわからなくなっていく感じもいい感じに脳に効いてきました。

◆第二部

 メシも食ったし馴染みの人ともだいたい話し終わるタイミングで、ここらへんから初めましての方に凸って挨拶して回るbotと化しつつある。

・いちいいずさん

 またまた登場CREATOR KOWAI族。シンプルな線とトーンで全体にふわふわした世界観でありつつ、空間構成が巧いのでそこに確かな実感が伝わってくる。最後の不思議な余韻も素敵。こういう何者でもない謎怪奇存在、いいよね。

・飯田二歩さん

 FRENZではおそらく久々のコマ撮り作品。ちょこちょこ動き回ったりヘビのように伸び縮みするキューブに、無機質なモチーフに命を宿らせるアニメートの原義を見た気持ちでした。キューブかわいいとさえ思わせるここまでの生命感を演出するための労力たるや……。

・雑草ねぐせさん

 物量の悪魔だ……冒頭、日常風景を切り取った音MAD的コンセプトの作品かと思いきやそこから予想もつかない展開に。どこの要素を切り取っても一本の作品になりそうなものが複数溶け合っているある意味贅沢な、恐ろしい映像でした。ラストのアニメーションのふしぎな解放感。

・高村四郎さん

 切れ味鋭くもどこか淡々とした調子が余計にシュールさを誘う短編ギャグ集。笑い好きな身としてはこういう作品が入ると嬉しい気持ちになります。個人的にはジャンボリーが言われてみれば感すごくて好き。あと、高村さん画のキャラというのは初めて見たかもしれない。もっとシリーズで見てみたい。

・ぴかさん 

 ど直球にメッセージを伝える色彩の使い方にKOを食らった気分。きちんとキャラが伝わってくる演出と構成に、少年漫画の読み切りを一本読み終えた気持ちになりました。ラスト青空が青空になった後ロゴまで虹色になる二段構えにすっかりやられてしまった。全体に真面目な中で突然放り込まれる番茶のバランス感覚も好き。

◆第三部

 最後の部も折り返しに突入。ブルーバードもっかい食っときゃよかったなあ。

・花雪さん

 おっサグメさんか?と思ってしまったのは私情。孤独に歩く無機質な主人公の図も合わさってどこか過酷さを感じさせる世界表現の多彩さに圧倒されました。歌詞表示の静かな力強さがまた主人公や世界のソリッドさを引き立て合っているように思えました。

・路傍工芸さん

 FRENZで「人間」を描かせたら右に出るものはいない(と個人的に思っている)路傍先生、今回はコメディで来るかと思ったら前作の前日譚。渋すぎる舞台チョイスと味のある人物描写(国の違いを示すのにコテコテ方言使わせる手法、義和之拳の時からツボすぎる)、静かで哀しいラストと、今回も一本の映画を観た気持ちになりました。お付きのオッサンのファンアート欲しい。

・Mr.さん

 噂のやんわりガチ勢ついに対面す!!それはそれとして、かなり直球に死をテーマに描いた手描きMV。絞り吐き出すような歌声の楽曲にかなり独特の力があるのですが映像が全く負けていないのが凄い。突き放したような、だからこその救いも感じるような、脳を揺さぶられる一本。キャラの表情がとても良い。

・事象さん

 深夜の脳にいい感じにキマってくるシュールギャグ集。脱力必至のネタなのに相変わらずちょくちょく普通に上手い絵やアニメーションが混ざってくるのが本当にズルい。個人的にチャレンジのしがいと首領グリが好き。一次提出で全然違う作品を一本出してたり、全存在がエンターテイナー過ぎた。

◆第四部

 ここまで来るとナニモイウコトハナイ。(去年はここまで上映引っ張られて本当に死ぬかと思った)

・多田文彦さん

 全体に手描きが元気だった今年を締めくくるような、とんでもないクオリティの手描きアニメ。とにかく演技が丁寧なのに漫画的なケレン味も効いていて、キャラクター一人一人の魅力がたまらない。明らかなセルルックでない絵本・児童文学的なタッチも素晴らしく(1日目のいたちのめがねもですが、どうすればあのタッチで量産できるのか……)、見ていてとても楽しい作品でした。こんな作品作れるようになりたい……。


 ここから先は、それぞれの作品テーマもあってさながら巨大な一本の作品のようにも感じる、あらためて編集人・前田地生の手腕に感じ入った時間。

・サイトウユウマさん

 まさかのペンラジさんへのアンサーとして制作された、走馬灯をテーマとした実写とCGの混じり合った作品。現実人生と地続きでありつつもふわふわと夢まぼろしのような雰囲気に没入してしまい、ああ俺の走馬灯こんなだったわ……としんみりしてしまう。生まれたての赤ん坊の主観がやがて親としての主観に変わっていく流れには色々と感じるものあり、後続の作品でそれはさらに強化されていくのであった。

・yama_koさん

 第二子誕生(あらためておめでとうございます)をきっかけに制作された、静かながらも力強い希望に満ちた一本。暗い画面に灯る色彩豊かで鮮やかな光の描写がそのままテーマを雄弁に語っているかのようで、二人の子どもの表情が見えないところもどこか宗教的な・強い祈りのような気持ちを感じさせる。最後、広い空に木だけが立っている様は人の心を揺さぶる普遍的な力のある画と感じました。ファンアート描きたい。

・駿さん

 今年のラストを飾るのは原初の信仰を絵にしたかのような、荒々しくも荘厳な一本。墨絵タッチで描かれる動物の躍動感や古代の祭器を思わせる文様、吹き荒れる嵐のような情景には畏敬の念を抱かせるパワーが満ちている(実際自然物を取り入れて作っているのが恐ろしいし、スキャナーくんは偉い)。神代への回帰と再誕を思わせるような演出は、全体に「死」を扱った作品が目立った中でのラスト・走馬灯→誕生の祝福という流れを〆る作品として、これ以上はないと思わされるものでした。

・FRENZ2024発表(tigoさん)

 まさかの!最後の最後で実家のような安心感がありました(なんか、10年前に誰かが10年後がどうこうみたいな話をしていたような……?記憶違いかもしれん)

◆今年を終えて・私情

 (上映順は個人の受け止め方に過ぎないという前置きの上で)今年日の大トリで上映されたことで、2019年にオープニングを担当させていただいたことと合わせて、人生における1つの目標を達成した気持ちになった。2012年にまだ右と左が分からない状態で初参戦したFRENZで「いつかこのステージに自分も立てるといいなあ」と思い続けていたところにようやく手が届いたという感触。自分が大学卒業後プロでもないのに映像制作を続けられた(続けてしまった)のは多分にFRENZという場があってのことなので、個人的には今年は結構でかいターニングポイントになったと思う。
 しかしまさに隴を得て蜀を望む心境というか、二日目まで見てしまえば自分全然足りてないなーーという気持ちにさせられてしまったのも事実。10年ちかく前に自分が会場で「ラットが死んだ」や「義足のMoses」を観た時の「かくありたい」衝動を自分の作品が他の人に与えられてるだろうか?という実感を得るまでは多分まだ続けるんだろうなあ。今年の終わり際、地生さんに「ゆたろうさんはこれで満足しないと思った」とお声がけされたのはその通り。嬉しかったです。
 一方で、(ありがたくも)絵仕事・アニメ仕事が増えてきたことで趣味制作の余裕が取りにくくなっている状況もあり。ニコ童祭とFRENZ、映像作家としての自分に欠かせなかった2箇所なので何とかこれからも関われる限り関わり続けたいなあと思いつつ……会社辞めるしかないか……助けてくれ……

 ほか、こまごまと雑感。
・今回の「削げ」、違う方から「藤田和日郎っぽい」「島本和彦っぽい」と言われたので、よりによってその二人が並ぶかと笑ってしまった。実際この二人の先生からはかなりの影響を受けているので全く間違ってない(絵的にはジュビロ先生の方が強いかな……)。

・人によって様々な位置付けがあるが、自分にとってのFRENZはスポーツの年一の大会的な「そういう競技の場」というのが一番近いかもしれない。限られた時間と技でいかに観る人を楽しませられる作品を作れるか?的な。一方で一度、一年くらいかけて渾身の超大作を作ってみたい気もする。

・FRENZ家庭持ち交流会やっぱやりたいな……

・bottaさんとスペースしゃべって思ったが、今後の課題として作品制作以外の発信をもっと考えたい(需要あるのか?)。ゆたろうカップは恐れ多くてやれないと思いますが……。

・今回、勢い余って全作品感想にチャレンジしてしまった。当時のツイート(ポスト)を手がかりにすればいけるだろうと思ったらさすがに時間かかった。フィンおじ全作感想生のアーカイブも平行して見ていたけど、お二人ともどの作品に対しても切り口が本当に上手くて膝を打ちっぱなしだった。ああいう見方・語りができるようになりたい。

 おしまい。来年も対戦よろしくお願いします。

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