恋のはじまり
日曜日の夕方、だらだら本を読んでいたら会社の同期からLINEがきた。「明日、お昼か飲みかいかない?」
ランチなんて当日の11時くらいに「今日お昼いかない?」ってチャットが来るのが普通なのに、前日の、しかも日曜日のアポどり…!「もしや…転職…もしくは休職…!?」とそわそわするも、1杯目のハイボールが半分ほどなくなったところで、「好きなひとができてさあ…」という告白をされとても心ふるえた。
年齢的にも、色恋にまつわる報告はもっぱら「結婚した」「妊娠した」なわたしのまわりに!まさかの!!「好きなひとができた」!!なんだこれ青春か!!
(ちなみに、その子は好きなひとができて、何回か遊びに行って告白して振られたあとだった。告白する前に言ってくれよ。)
あまりに久しぶりな「好きなひとができた」というワードにテンションがあがり、つい飲みすぎた夜だったのだけど、誰かから好きなひとができた、恋人ができたという話をされるとき、出会いより何よりも聞きたいのは、
「いつ、どうやってそのひとが好きだって気づいたの?」である。
大好きなよしながふみさんのマンガ「愛すべき女たち」にこんなフレーズがある。(うろ覚え)
人を好きになるって、分け隔てるってことじゃない
誰かに恋愛感情を抱くというのは、「他の誰でもなくあなた」という対象がいるということで、何をきっかけに「その他大勢の人」から「他の誰でもなくあなた」になるのか気になるし、その人が自分にとって「他の誰でもなくあなた」になったことをどのように自覚するのかもとても気になる。
恋愛感情って自覚したら加速するし「好きなのかも?」と思ったときはたいてい好きだし、「好きなのかも?」と思ったらその後のそのひとのちょっとした行動に対して「やっぱり素敵」とか思ったりするし、過去のことを思い出して「そういえばこの時も素敵だなって思った気がする」ってやりだしたりして(これはわたしだけかもしれんが)、つまり気づいたときって大体手遅れじゃないですか。その手遅れ状態になるきっかけが気になる。
あと、これはものすごく個人的にだけど、わたしが自分の恋愛感情の自覚に気づいてはじまる恋は長続きするか、後から思い出してもとても良いものになることが多く、「なんでこの人と付き合うことになったのかまるで思い出せない」な人は、なんというか…その後のわたしの人生に与える影響がやや小さい気がしている。恋愛経験が豊富とはいえないのでサンプルが少ないけれど。
彼女の恋のはじまりを聞きながらハイボールから日本酒に移行し、月曜にしては飲みすぎたけど後悔はしておりません。楽しかったし他のひとのも聞きたいし、なんならそのエピソードだけ集めて本とかZINEとか出したいと思っている。やろうかな…。
ちなみにわたしの場合、
●小さすぎてどうでもいいけどちょっとにやにやしてしまうことを報告したくなる
●一緒にごはんが食べたくなる(その人といるとお腹がすいたり、いつもよりいっぱい食べられる)
が「そのひとが好きかどうか」を判断する基準。
ごはんをインスタにアップしてるおかげで、料理してる&おいしいもの食べてるひと、みたいなイメージぽいけど、本来のわたしはポテチとエクレアとプリンだけ食べてたい人間なんですよ。だから一緒にいて食にポジティブになれる相手かどうかというのはものすごく重要なのですよ。
ひとめぼれしないのも、ごはんがおいしく食べれるかわかんないからなのかしら。いや、もしかしたらひとめ見ただけで「もう最高、尊すぎて無理…目が合うだけで死ぬ…」みたいになるひととこれから出会うかもしれないけど。