毎日超短話346「どこまでも」
可愛いひとは、どこまで自分を可愛いと思っているんだろうか。
芥川龍之介ばりの頬杖で、男友だちがそう言うので答える。
「どこまでもだよ、どこまでも」
「線路じゃないんだから」
「線路はどこまでも続かないけど、どこまでも可愛いと思っているよ」
「言い切れるの?」
「言い切れるよ、わたしがそうだもん」
男友だちは太宰治ばりに斜に構えて、「どこまでもなのか」と何度もつぶやいた。
はやく気付けよ、わたしの可愛さに。
可愛いひとは、どこまで自分を可愛いと思っているんだろうか。
芥川龍之介ばりの頬杖で、男友だちがそう言うので答える。
「どこまでもだよ、どこまでも」
「線路じゃないんだから」
「線路はどこまでも続かないけど、どこまでも可愛いと思っているよ」
「言い切れるの?」
「言い切れるよ、わたしがそうだもん」
男友だちは太宰治ばりに斜に構えて、「どこまでもなのか」と何度もつぶやいた。
はやく気付けよ、わたしの可愛さに。