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質問66.よく言われる第一印象についてどう感じますか?
第一印象で相手を表現するプロ。
それはホストではないだろうか。
もう10年近く前、当時の女性上司にホストクラブに連れて行ってもらった。
部署の女性全員で行ったので10人以上の団体だった。
完全に社会見学のノリで
「どうせだから、一番楽しませてもらえるところに行こう!」
ということで某繁華街でNo.1と言われるホストクラブに潜入した。
言わずもがな、ホストは客商売。
初対面で相手の心をどれでか掴めるかによって、仕事の出来不出来が如実に現れる商売。
自分のような特に美人でもなく、お水っ気も全くない、いわゆるふつーの会社員とどのような会話を始めるのだろうか…。
と好奇心と申し訳なさが入り混じった気持ちで隣についてくれた若手ホストくんの様子を伺う。
最初に注文した飲み放題の鏡月ボトルでやや濃いめの水割りを手渡しながら、
自分より10才近く年下のホストが言った言葉。
「お姉さん、浅田真央に似てるって言われません?」
「はぁ…。」(言われません!←心の声)
浅田真央!
私も彼女がデビューした時からの大ファンだ。
でもあまりに自分のイメージとかけ離れていたので受け入れるのが難しかった。
結局、かわいい顔をした若手ホストくんとの会話はふんわりと終わり、
「プロといえど初対面の会話って難しいんだなぁ」
と改めて感じて12月の寒空を帰ったのでした。
■自分の知らない自分
前回の記事でも紹介した「ジョハリの窓」的には
自分にとって「しっくりくる第一印象」は
「自分の知っている自分」と「他人が見た自分」が一致している部分。
一方で「え?そう見えるの?」という第一印象は
「自分の知らない自分」と「相手が知ってる自分」と言い換えることができそうです。
「自分の知らない自分」を突きつけられた時に
「そんなの自分じゃない!」
と突っぱねるか
「へぇー、そんな風に見えるんだ」
と楽しめるか。
そこが人間の幅を広げる分かれ道のような気が、アラフォーの今なら分かる気がしました。
あの時自分のイメージとはかけはなれた「浅田真央」の中に、もしかしたら「活発さ」や「明るさ」など何か自分と共通するものがあったのかもしれません。
「自分の知らない自分」について、
「どの要素がそう見えるのか」
「それは好ましい見え方なのか、どうなのか」
「誰にそんな風に見られたら嬉しいのか」
といったことを考えて再現性を身につけることで、TPOに合わせた「多様な自分」を演出できるようになります。
芸能人はよく「オーラを出したり、引っ込めたりできるらしい」と聞きます。
「オーラ」まではいかずとも、「強調したい自分」を場面に応じて使い分けられることがステキな大人の第一歩だと思いました。