YUHI

はじめまして、YUHI(ゆうひ)です。 1日の終わりや合間時間に読めるような 短編の…

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はじめまして、YUHI(ゆうひ)です。 1日の終わりや合間時間に読めるような 短編のお話を投稿しています。 あたたかいストーリーや お子様とも一緒に共有できるような内容を 描いています。 読んでくれた方が 優しい気持ちになれますように。

最近の記事

うさぎのほっぺはくまのみみ

うさぎのどんきちには、みみが4つある。 上にピンっと伸びたみみと、もうひとつは ほっぺにまあるいくまのみみがついている。 このお話は ほっぺがくまのみみになった うさぎのどんきちのお話。 どんきちが住む森は、 とても大きくて賑やかな森。 森の真ん中には 長い間この森に立っている大木があり、 その大木にはくまの長老が住んでいた。 どんきちはくまの長老と仲良しで 毎日のように大木に訪れていた。 ある日 どんきちはいつものように 長老の住む大木を訪れました。 「こんにち

    • おかあさん

      「いってきまーす」 お姉ちゃんとお兄ちゃんのその声で わたしは目が覚めた。 今日は何曜日だっけ。 ベットの横にかけてあるカレンダーを見て わたしはすこし考えた。 今日は月曜日。 学校へ行く日だ。 どうやらわたしは、寝坊をしたみたい。 ベットから起きてリビングに行くと 台所ではお母さんが お姉ちゃんとお兄ちゃんが食べた 朝ご飯の食器を洗っていた。 「あら、やっと起きたのね。何度も起こしたのに ぴくりともしないから、お姉ちゃんたち先に行っちゃったわよ」 お母さんは

      • たけのこ

        ぼくは、たけのこ。 おかあさんは、たけ。 おとうさんも、たけ。 おかあさんもおとうさんも、とってもおおきい。 もうすこしでおそらにとどきそうなくらい。 どんなけしきがみえているのかな。 いろは、ぼくとちがう。 ぼくは、ちゃいろいいろ。 ぼくがはえているこのじめんとおんなじようないろ。 でも、 おかあさんとおとうさんは とってもきれいなみどりいろ。 風が吹くと「さわさわ」ってやさしいおとがして、 きらきらおひさまのひかりがさしてくる。 ぼくは、おとうさんとおかあさんが

        • 大豆にいさん、空をとぶ。

          大豆にいさんには、 たくさんの兄弟たちがいました。 みどりいろから きれいなおうどいろになる頃、 兄弟たちは自分の夢を語りだします。 ある子は「豆乳になりたい!」 またとある子は「お味噌になりたい!」 それぞれいろんな夢に胸をふくらませていました。 そんな中で大豆にいさんは 誰にも打ち明けていない大きな夢がありました。 それは「空をとぶこと」 兄弟の中でも一番お空に近いてっぺんで育った大豆にいさんは 自由に空をとびまわるスズメと友だちでした。 自由なスズメは時々大豆

        うさぎのほっぺはくまのみみ

          あおぞらけしごむ

          夏休み。 ぼくは毎年おばあちゃんちに泊まりに行く。 夏休みの一番の楽しみ。 今年もその日がやって来た。 おばあちゃんちに着くと 縁側ではねこの「ミー」が日向ぼっこをしていた。 「ミー」はもともと野良猫だったが おばあちゃんが餌をあげるようになってから 家に住み着くようになった。 玄関を開けて居間に行くと、 おばあちゃんがせっせとお昼ご飯の準備をしていた。 どこかで見たことあるような光景だ。 「おばあちゃん、来たよ」 振り返ったおばあちゃんはぼくの顔を見ると 嬉しそうに

          あおぞらけしごむ