全国シェア書店調査研究をはじめました
複数の人が「棚主」としてお店の書棚を借りて本を販売する、共同運営型の書店「シェア書店(シェア型書店)」が全国で広がりを見せています。
自分の好きな本を他の人たちに紹介したい、届けたいという人や、本を通して表現したり人とつながったりしたいという人たちが、棚の一角から「小さな本屋」を始められる仕組みであり、地域の本屋が減少していくなか、新たな書店運営モデルとしても注目されています。
雑誌や新聞でシェア書店の取材記事を書いたり、シェア書店運営者・棚主の方々がWebサイトやブログ、SNSで自ら情報発信したりと、シェア書店に関するコンテンツを目にする機会も増えてきました。
一方で、現在シェア書店が全国にどれぐらいあり、どのように分布しているのか、棚の利用料金や本の販売手数料はどのように設定しているのか、持続可能な運営モデルはどのようなものであるのか、店舗オーナー、棚主、地域の人たちはどのようにかかわり、コミュニティを形成しているのか…などなど、シェア書店の運営に関するまとまったデータはまだ見られません。
そこで、全国のシェア書店の運営実態を明らかにする調査研究プロジェクトをスタートしました。
橘川幸夫が主宰する雑誌『イコール』編集部と、同氏の私塾「深呼吸学部」の有志が調査研究部メンバーとなり、調査を進めています。
まずはじめに、全国のシェア書店オーナー(運営者)の方へのアンケート調査を行っています。
以下のスライドは、5月30日に行った研究会で発表した、アンケート調査の「中間報告」です。
イベントページはこちら
報告者の発表と質疑応答の録画はこちら
調査研究部メンバーがネット検索等で各地のシェア書店情報を探し、5月末時点で62店舗をリストアップできました。問い合わせフォームやメールで店舗運営者さまに調査研究の趣旨をご説明し、アンケート回答のご依頼をしました。
アンケートはGoogleフォームで行い、店舗の基礎情報や棚の貸出状況、料金設定、店舗の運営形態等をお聞きしています。
5月30日の中間報告会時点では、22件の回答が集まりました。ご回答いただいたみなさま、ありがとうございました。
中間報告の内容は上記のスライドまたは動画をご覧ください。今回の報告は、あくまで5月末時点で集まった回答の単純集計ですので、これから回答数を増やし、インタビューや文献レビューなども行いながら、より詳細な分析を行っていきたいと思いますが、現時点の回答からだけでも、シェア書店の運営方法には多様性があることが見て取れます。
調査報告、シェア書店情報をnoteとtheLetterで配信します
これから、調査を進めるなかで見えてきたことや、シェア書店に関する情報を、noteのマガジンとtheLetterのニュースレターで配信していきたいと思います。
ぜひ、ご登録ください。
noteマガジンはこちら
theLetterはこちら
また、シェア書店運営者・棚主の方や、書店・出版業に関わる方をお招きしてのトークイベントや研究会も継続的に開いていきたいと思っています。こちらも、企画が立ち次第、noteやtheLetterでお知らせします。ご関心のある方は、ぜひプロジェクトをご一緒できれば幸いです。
全国のシェア書店情報をお寄せください
全国各地のシェア書店情報を、以下のスプレッドシートにまとめて公開しています。まだまだ情報が不足していると思いますので、ご存知の方はぜひ情報提供をお願いします。以下のシートのうち、1つ目のタブはどなたも自由に書き込みができるようになっています。みなさんに書き込んでいただいた情報と、調査研究部メンバーが調べたものとを合わせて、2つ目のタブを定期的に更新し、都道府県ごとにソートできるようにしていきます。
このnoteを書いている現時点で、62店舗の情報をリストアップしています。
シェア書店運営者のみなさま、アンケートにご協力ください
シェア書店運営者の方に、アンケート調査をお願いしています。調査にご協力いただける方は、以下のGoogleフォームにご回答いただければ幸いです。ご協力いただけたみなさまには、調査結果がまとまりしだい、「調査報告書」をお送りします。
いただいたご支援は、執筆活動における活動資金(書籍などの資料代、取材・見学交通費など)として使わせていただきます。