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障害を引き起こす4大要素

本日の現場からは、

【障害を引き起こす4大要素】と題してお話します。


私はトレーナーとして活動していますが、鍼灸師というメディカル寄りの資格が根底にあるので、関わってきたその大半は、「治療」や「セルフケア」など、痛めているor痛めないようにするといった、〝痛み〟に関わるトレーナー業務が多いです。

そんな〝痛み〟の近くで過ごしてきて感じた、〝痛み(障害)〟を引き起こす要素についてお話します。


巷では、障害予防について様々なことが叫ばれています。
それらはもちろん大切な事ばかりです。

では、障害を引き起こす要因は何でしょうか?

結論から先に言うと、以下の4つが障害を引き起こす要素だと思っています。

① Over use
② Mis use
③ Weakness
④ Posture


【Over use】使い過ぎ
どれだけ良い身体機能を獲得しても、キャパを超えると障害を引き起こします。
【Mis use】使い方が悪い
全身運動で行うスポーツ動作においては、全身をバランス良く、必要なタイミングで、必要な分の力だけを使うことは、大切な要素です。
身体を上手く扱うことが出来ず、一定の部位だけに負荷が集中すると障害を引き起こします。
【Weakness】弱さ
上手く使えていても、出力に耐えうる最低限の耐久力がなければ障害を引き起こします。
【Posture】骨格、姿勢
身体は個体によってバラバラで、一つとして同じ骨格の人間はいません。
骨格や姿勢によって、理想の動作やバランスは変化します。
それぞれの骨格や姿勢を考慮しなければ障害を引き起こします。

この4つのそれぞれがバランス良く、良い状態であることが障害リスクを下げます。


世代や競技によっても、4つの影響力は変化すると思います。
私はトレーナーとして、野球現場で多くの経験を積んできました。


【Over use】は野球現場において、世代を問わず圧倒的に障害発生の影響が大きいです。
野球現場で活動されているトレーナーの皆さんもきっと同じ感覚ではないでしょうか?
総負荷に対して、休養休息のリカバリーが不足しているケースは多くあります。
日本野球において、練習などの運動量は多いことが普通で、これを削減することは難しいですが、障害発生を予防する上では、何よりも注視する必要がある項目だと思います。


【Mis use】による障害発生についても、現場では悩ましい原因かと思います。
動作に介入するということは、現場では〝技術〟に介入することになります。
つまり、技術コーチの分野に足を踏み入れなければ、Mis useの修正は難しいです。
これって、現場では大きな壁の一つですよね。
この辺りをスムーズに行う為には、選手・コーチの身体への理解を普段から高めておくことや、フォーム(技術)に関して、尊敬の念をもって普段から会話しておくことが大切です。


【Weakness】については、ジュニア世代で問題になることが多いです。
しかし、ジュニア世代でのWeaknessに対する評価は容易ではなく、ただ単に弱いから鍛えて強くするという判断は出来ません。
身体の成長過程を鑑みて取るべき対策を考えなくてはいけません。
また、Weaknessはジュニア期だけの問題として捉えられがちですが、プロ選手でもしばしば問題になります。
それは、〝弱さ〟とは、主動筋x拮抗筋の関係や、出力によって割り出されるものだからです。筋単独の評価ではなく、表と裏の関係で強さ(弱さ)が決まります。
トップアスリートになればなるほど、出力が高いです。その為、表裏の関係から弱さが問題となるケースもあります。


【Posture】に関しては、昨今の現場では評価することがベーシックになってきているので、それぞれの身体の特徴に合わせたメニューを提示することが多く、問題となるケースは減っている印象です。
しかし、チームトレーナーとして一人で大人数を相手にするときは、時間をかけて一人一人を評価することは現実的ではありません。
最大公約数となるチーム課題を、短時間で見つけられるスクリーニング方法などを備えておくと良いでしょう。

当然、これらの一つだけが原因となって障害が発生することは珍しく、複数の要因が掛け合わさって障害が発生します。

使い過ぎて疲労した為、体を上手く扱えなくなったり、、、
弱い部分をかばう為に、無理な使い方をしたり、、、
骨格によって、変わった使い方になってしまったり、、、


お気づきでしょうか??

そうです!!
体を上手く操る(モーターコントロール)ことは、障害を予防したり、パフォーマンス向上に大きく貢献してくれます!
*モーターコントロールについては、また詳しく書きたいと思います。

そんなこんなを頭の片隅に置きながら、現場での痛み(障害)発生について考えています。
現場で、障害予防などに取り組まれている方がいれば、参考にして頂けると嬉しいです。

というわけで、
【障害を引き起こす4大要素】と題してお話させて頂きました。
本日も、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
気づきのキッカケになった方は、いいねやフォロー、シェアなどを宜しくお願いします。

それでは、この後も心身ともに充実した時間をお過ごしください

以上、現場の竹田祐平からでした。

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